緊急地震速報を受信した
2023/5/5、石川県能登地方でマグニチュード6.5、最大震度6強の地震が発生した。
今年3月以降、国内で最大震度4以上の強い揺れを伴う地震の発生回数が増加している。未曾有の大災害となった東日本大震災から12年が経ったが、地震速報が配信される度に身構えてしまう。
ドコモ端末でもAndroid 11を搭載したスマートフォンから、後述する「災害キット」アプリの画面(とドコモのWebサイト)を除いて「エリアメール」ではなく「緊急速報メール」という統一的名称が使用されている。2023年4月に発売されたばかりのGalaxy S23 Ultra SC-52Dでは、「設定」から「安全および緊急」を開くと、緊急速報メールの設定画面にアクセスできる。
緊急速報メールの設定メニュー
設定画面は、緊急速報メールへの名称変更時に項目が整理・削減されたものと基本的には変わっていない。緊急速報メールをそもそも「許可」するかどうかを選択できる項目が最上段にあり、続いて実体不明な「テストアラート」という項目が相変わらず鎮座している。Android端末では過去に受信した緊急速報メールの履歴を常に確認できるのも従来通りだ。
その他、初期設定では常に最大音量で鳴動し、再通知は無く、受信時のメッセージ読み上げがOFFに設定されている。バイブレーションの項目は変更できず常に通知と合わせて振動する。受信時にメッセージを音声で読み上げる設定は2021年夏には追加されていた。
清濁入り交じるさまざまな「ご意見」に備えた対策なのか、緊急速報メールの初回受信後には「現在、緊急速報メールを受信するように設定されています。今後も緊急速報メールを受信しますか?」というメッセージが表示される。
こんな確認が必要だろうか。そうした声があるとすれば、消防車や救急車など緊急車両のサイレンをうるさいと言うクレームと同列だ。弱腰が過ぎると思う。
ドコモ「災害キット」アプリからの導線
ドコモ端末では緊急速報「エリアメール」として2007/12/10から携帯電話向けの配信が始まり、2011年夏モデルからスマートフォンへの対応が開始された。2012年から「災害用キット」アプリからもエリアメール設定画面にアクセスできるようになり、2023/5/28時点の災害キットはバージョン24.00.3が提供されている。
ただ、2023年3月頃に提供されていたバージョン23.00.1では、災害キットアプリからエリアメールの設定画面にはアクセスできない仕様に変更され、何をやりたいのか開いた口が塞がらない期間があったことは記録しておきたい(Galaxy S21 Ultra 5G SC-52Bで確認)。
その後、思い直したのか現行バージョンでは元の仕様に戻っている。
端末に配信される緊急速報メールは端末が所在する現在地を対象としたものだけだが、あらかじめ登録した地域で緊急地震速報や災害・避難情報などが配信された際にSMSで通知する「どこでも災害・避難情報」というサービスがある。自宅と勤務先や学校、あるいは実家などを設定しておくと便利だろう。
過去3日分の災害・避難情報配信履歴を検索するWebサイトはドコモ以外の利用者も閲覧可能だ。
あわてず、まず身の安全を
緊急地震速報を受信したら、まずは自分の身を守ることが最優先。落ちてくるものから頭を守り、物が倒れてくる場所から離れることだ。
緊急速報メールは命を守るためのツールの1つ、機能を理解して情報を有効に活用したい。
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