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Android 11バージョンアップで緊急速報「エリアメール」アプリが仕様変更

■エリアメールアプリがひっそり機能削減

 2021/2/3から提供が開始されたXperia 1 II SO-51AのAndroid 11へのOSアップデートにともない、ドコモ災害用キットに含まれる緊急速報「エリアメール」アプリにかなり大きな仕様変更が行われている。
 ドコモのWebサイトではXperia 1 II SO-51Aのソフトウェアアップデート情報に「ご注意事項」として記されている。

Xperia 1 II アップデートの「ご注意事項」


 また、緊急速報「エリアメール」のサービスページでも「お知らせ」として数行の記載がある。

緊急速報「エリアメール」お知らせ


■アプリ内の表記が「エリアメール」から「緊急速報メール」に

 Android 11へのバージョンアップ後のエリアメール設定画面の一番の変化は、メニュー名称を含めて「エリアメール」の表記がすべて「緊急速報メール」に置き換えられていることだ。「エリアメール」はNTTドコモの登録商標だが、少なくない範囲で他社の緊急速報メールサービスを含めた名称として使われることがある。今後は「エリアメール」という名称の使用を止めていくと言うことだろうか。愛称としては悪くないと思うのだが。

「エリアメール」の表記が「緊急速報メール」に


 このほか、一見して分かるのが設定メニューが大きく削除されていることだ。受信したエリアメールの履歴表示、受信画面及び着信音確認、やさしい日本語表示、翻訳・アプリ連携設定の各メニューが無くなっている。また、災害用音声お届けサービスや災害用伝言板の安否確認でも機能が削減されているが、これらがAndroid 11のOS仕様により継続できなくなったのか否か仕様変更の理由は明示されていない。また、「テストアラート」がどういう機能なのかもわからない。
 受信画面及び着信音画面の確認画面が削除されたことで、実際に緊急速報メールが発報されるまで画面表示が確認できなくなったことは残念だ。ただし、着信音については、別メニューの「緊急地震速報受信時の心得」画面で専用ブザー音を聞くことができる。

「心得」画面で緊急地震速報の専用ブザーを確認できる


 災害用キットのトップメニューに記載されているエリアメールの説明文が「エリアメール起動とエリアメール受信時の心得の確認ができます。」から、「エリアメールの確認と設定、受信時の心得の確認ができます。」に変更されていることも記録しておく。「エリアメール起動」が削られ、「エリアメールの確認と設定」が追加されたことになる。

緊急速報「エリアメール」の説明が微妙に変更


 大きな仕様変更だと思うのだが、エリアメールアプリ自体のバージョンは、23.00.00003で変更されていない。Android 11への更新後に、ドコモアプリの更新を行ったが「災害用キット」「エリアメール」両アプリとも更新されなかった。

アプリバージョンは23.00.00003で変わらず


 2011年の東日本大震災から今年で10年。命を守る確率を上げるエリアメール(緊急速報メール)の重要性は十分に浸透したとおもうが、通信事業者が販売しないSIMフリー端末がその地位を大きく上げたことで、エリアメールアプリのように通信事業者が自社契約者に最適化したアプリを提供することが難しくなった。
 今回のエリアメールアプリの仕様変更はなんだかモヤモヤする内容だ。引き続き、このアプリの変化を注視したい。


【参考】

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