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SH-03Cの「おサイフケータイを安全に」は、道半ば?

 SH-03C(LYNX 3D)の特長の一つが、ドコモスマートフォンで初めておサイフケータイに対応した点であろう。私が、このタイミングでのスマートフォンへの機種変更を決意した理由の一つである。
 おサイフケータイと言えば気になるのがセキュリティ対策の一つロック機能である。これまでSH-01A、P-01BでもICカードロック機能について、下記のエントリーで紹介してきた。SH-03Cの機能と比較していただきたい。



 SH-03Cの場合、おサイフケータイのロック機能には、ホーム画面の「おサイフケータイ」ショートカットからアクセスする。タップすると表示される「サービス一覧画面」から、さらにMENUキーを押して表示されるサブメニューの中に、「おサイフケータイ ロック設定」がある。

ホーム画面の「おサイフケータイ」のショートカットをタップ サービス一覧のサブメニューの中に「おサイフケータイ ロック機能」がある


 「おサイフケータイ ロック機能」のメニューをタップして表示されるのが、「ロックします」というだけの通知画面。何度か使ってみたがスキップも出来ない模様。「次へ」を押すと、「ロック設定」画面が表示され、端末暗証番号にあたる「ロックNo.」を求められる。おサイフケータイをロックするにも暗証番号が必要というわけだ。(もちろん、ロック方法に「指リスト」を選択している場合は、ロックNo.ではなく指リストの入力を求められる)

「おサイフケータイの機能をロックします」という通知画面 ロックNo.を入力しないとロックできない


 誤解しやすいが、おサイフケータイロック用のロックNo.を、この画面で毎回決められるわけではない。あらかじめ決めた端末暗証番号であるロックNo.を認証のために入力しているのである。
 「ロックしました」との結果確認画面が表示され、「次へ」をタップすると、サービス一覧画面に戻るが、おサイフケータイロックとなぜか連動していて内容が表示されない。ステータスバーを確認すると、確かにロックされていることは確認できる。

「ロックしました」 おサイフケータイをロックするとサービス一覧画面は表示されない


ステータスバーでおサイフケータイのロックを確認


 ロックまでの一連の流れを追ってみたが、解除時も操作は同様だ。指紋などの生態認証もなければ、自動ロック機能もない。さらに、ロック操作にショートカットが存在しないため、ご紹介したようにロックをするにも解除をするにもいくつもの画面を遷移しなけれなならない。
 たしかに、2004年のサービス開始以来6年の歴史があるフィーチャーフォンのおサイフケータイ機能とは、熟成の度合いが異なるのはやむを得ないと言っても、実際におサイフケータイを利用するシーンを想定すると、スムーズなロックと解除の操作ができない現状は道半ばと言わざるを得ない。

 これは、SH-03Cだけの問題ではないようで、spモードのご利用ガイドブックを参照する限り、同じくおサイフケータイ機能を搭載するT-01Cも同様の仕様のもよう。さらに、auのサイトでおサイフケータイのセキュリティに関する記述を見ても、同じ操作方法が記載されている。

 EdyやiDなど主要な電子マネーサービスが開始されるまでの間に、せめてロック操作/解除画面まで短い手順でたどり着くショートカットが提供できないものだろうか。たとえば、SH-01Aでは決定ボタン、P-01BではMENUキーをそれぞれ長押しすることでICカードロックに関するメニューが表示された。
 もし、メーカーや事業者にそれができないとしても、アプリの開発と公開がオープンなAndroid端末なので、優秀な開発者の方々がそうしたアプリを開発していただけることにも期待したい。

 SH-03Cをはじめとする、おサイフケータイ機能搭載スマートフォンは、ロック機能自体は有しているが、現状ではきわめて使いづらい、というのが印象である。セキュリティ機能は使いやすくなければ利用が敬遠されてしまい意味がないことは、いまさら指摘するまでもない。


【参考】
ホームアプリ「LauncherPro」を使って、おサイフケータイロックのアクティビティを呼び出すショートカットを作成する方法を以下のエントリーで紹介している。ご参照いただきたい。

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