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温暖化と豪雨の関係をプレスリリース UCS

2011-05-22 23:40:38 | 地球温暖化

 5月22日の日刊温暖化新聞のサイトに、「温暖化ガスは、気温上昇だけでなく豪雨も引き起こす--メカニズムと現状」という記事が掲載されていました。

 これをニュースリリースとして発表したのは、米国の「憂慮する科学者同盟(UCS)」で、記事によると、「大気中に二酸化炭素が蓄積すると、宇宙に放出されたはずの熱が大気中に閉じ込められる。この熱は、地球の平均気温を上げるとともに、海や土壌の水分 の大気への蒸発に寄与する。大気が保持できる水分は、華氏1度の気温上昇により約4%増える。よって嵐の際、雨や雪になり得る水蒸気が多くなる」というメカニズムを解説していました。また、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の2007年の報告によると、世界的に、海上の水蒸気は1970年から約4%増加している。嵐は、実際に 降雨・降雪が生じている場所よりも10倍から25倍広い地域から水蒸気を集めることができるため、大気中の水蒸気量の変化は小さくても、大規模な影響が生じるとのこと」と、気温上昇と豪雨との関係を説明しています。

 実際に、降雨量はどのように変化しているのでしょうか。「米国地球変動研究プログラム(USGCRP)の最新の報告によると、1958年から2007年の間に、米国の最大級の嵐(上位1%)の降雨量は、平均で中西部では31%、南東部では20%増加している」と書いてありました。

 今回の解説で、理解できたのは、大気の気温上昇によって大気の保持できる水分が増えるという事。気温が上がれば地表の温度や海水温が上がり、必然的に土壌や海水からの蒸発量が多くなることは分かっていましたが、大気の水分保持の許容量が増えることもあったのですね。

 温暖化と大型台風、大型ハリケーンの関係は過去に取り上げていますので、そちらと合わせて読んでいただくと、地球温暖化と集中豪雨、大型台風(ハリケーン)の関係について、よく理解していただけるものと思います。

 

◇2005.09.05 ハリケーンと温暖化

◇2005.09.12 ハリケーンと温暖化2

◇2006.09.17 強力台風と地球温暖化

◇2006.09.18 続・強力台風と地球温暖化

◇2006.09.18 台風は何故衰えない?

 

◆写真は日比谷公園内にあるレストラン


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2 コメント

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正しい情報の理解が大切 (Mario)
2011-05-30 06:29:07
正しい情報がどれだけい一般に公開されているか分かりませんが、公開されている情報でも読み方によって捉え方がだいぶ違います。温暖化の情報でも、それをウソだと考える人もありますし、温暖化が進んでいると考える人もあります。

温暖化によって温度が上昇することで、大気中に保持できる水分量が増えるということは理解できますが、それではどうして昨年のロシアで起きたような乾燥現象が起きるのかという質問も出てくると思います。反対する人は反対するだけのインセンティブを持っていることも理解できます。

温暖化を肯定してCO2の排出を抑える運動をする人たちでもいろいろのインセンティブがあると思いますが、我々の最大のインセンティブは地球の自然を守り、将来の子孫への美しい地球を送るということだと思います。それが神の御心でもあるということ。

最近の参議院での学者の証言はとても重要だとおもいます。とりわけ最初の京都大学原子炉実験所助教、小出裕章氏と 芝浦工業大学非常勤講師、後藤政志氏の証言の中身は重要だと思います。

http://www.ustream.tv/recorded/14906087
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科学的に物事を考えたい (ハイエコポン)
2011-06-02 22:35:04
marioさん;

 コメント、ありがとうございます。

>公開されている情報でも読み方によって捉え方がだいぶ違います。温暖化の情報でも、それをウソだと考える人もありますし、温暖化が進んでいると考える人もあります。

 世間には色々な見方があることはしかたがありません。しかし、地球温暖化について、世界の気候変動に関する専門の科学者2500人以上が参加したIPCCの報告書の内容を批判する人で、根拠のあるものを知りません。日本では、様々な批判の論拠を辿って行くと、結構同じ人物に行き当たったりします。
 
>温暖化によって温度が上昇することで、大気中に保持できる水分量が増えるということは理解できますが、それではどうして昨年のロシアで起きたような乾燥現象が起きるのかという質問も出てくると思います。

 温暖化によって湿度が上昇するのは、地球全体ではないのですね。台風やハリケーンの発生したり、進行する地域の水分量と考えたらいいでしょう。もちろん、温暖化によって土地が乾燥して降水量が減る地域もあります。ヨーロッパやアフリカの地中海沿岸、アメリカ西部、オーストラリア南部などがその地域と考えられているようです。
 地球の気象は、緯度や地形、海流などによって、大きな影響を受けますから、温暖化がもたらす影響も様々な、面があると思います。そこが“気候変動”と呼ばれる所以でもあると思います。
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