竹村英明の「あきらめない!」

人生たくさんの失敗をしてきた私ですが、そこから得た教訓は「あせらず、あわてず、あきらめず」でした。

教育基本法改正(悪!)案強行採決と今後

2006年11月18日 | Weblog

今週のトピックスは何といっても衆議院での教育基本法改正(悪!)案の強行採決。国会周辺には、多くの人々が集まって抗議の輪が作られているようですが、例によってマスコミにはほとんど報じられません。

私はというと、遠く長野県の飯田市で、なかなか抗議の輪にも加われず、せめて特別委での強行採決のニュースを見ようとテレビをつけると、「北方領土」択捉島沖でM8.1の地震発生とやらで津波警報が出て、午後8時30分以降はそればっかり・・になってしまって、ほとんど見ることができませんでした。

まさか地震まで「やらせ」ではないとは思いますが、津波の方は最大でも40センチ程度としょぼしょぼで、この大々的報道はなんだったのかと思いました。途中で通常放送をどうするのかの説明もなしに、タダだらだらと津波報道を続けるNHKにもあきれ果て、報道機関としての基礎の基礎ができていないのだなあと再認識をさせられました。(こんな放送局にお金は払えませんね、はやり。)

教育基本法改正案は舞台を参議院に移し、成立に向けての審議入りをしましたが、市民の抗議の声はますます大きくなっているようで、メール上ではあきらめず参議院での否決を求めようと、あらたな呼びかけが飛び交っています。なにせ、国民の76%が改正に疑問という世論調査結果が出ている法案です。タウンミーティングでの「やらせ」質問の依頼や、質問した人への報酬支払いという事実も明らかになり、この教育基本法改正に向けて、世論「偽装」まで行っていたことがばれてしまったところでの強行採決だったわけです。

ひと昔前なら、これほどの失態は総理大臣の首が飛ぶほどのことだったのですが、今の国会では攻める方も守る方にも、そういう緊張感がないようです。一つには、与党側が衆議院では絶対多数という状況で、最大野党の民主党のスタンスもばらばらというところにあります。攻める野党のはずの民主党の中からは、早くも「民主党の意見を入れた修正案の摺り合わせを」という声が出ているといいます。

民主党はもともと「対案野党」を標榜して誕生しています。何でも反対の「かつての野党」に対して、政策立案型、対案提示型の野党を目指すというのが大目標だったのです。その結果、この教育基本法改正でも年金制度でも憲法改正問題でも、自民党よりひどいんじゃないの・・というような「対案」を提示するような状態に陥ってしまったわけです。

最悪は前原前代表の時代でした。国民は自民党に対決する政党を選ぼうにも、これでは・・という状態で、それが小沢一郎新代表にかわって、やっと「野党」らしい対決姿勢で行くという方針が定まったところです。その後のこの秋の臨時国会は、民主党が中心となり「全野党共闘」(なんと共産党まで入れて・・)で、安倍内閣と対決していたわけです。これには、一定の評価もあり、来年の参議院選ではまず参議院での与野党逆転もありという観測も出はじめていたのです。

しかし、誕生時からのDNAがまた復活しつつあります。「修正案摺り合わせ」とは、与党案の中に民主党の対案のエッセンスを盛りこむよう協議し、合意がなれば、はれて与党+民主党で(けして与野党で・・ではありません)修正案を可決しようという考え方です。反対だけして、最悪の法律を作るよりも、少しでも妥協して「よりマシ」な法律にしようという考え方で、一見は「なるほど」のように思えます。

しかし、この道は民主党にとって地獄の選択です。教育基本法の改正そのものに76%の国民が疑問をいだいている状況で、自民党と民主党が談合して、結局は一緒に法改正を行ったと思われることは、国民が次期選挙で与党に対して民主党という選択をする意欲を大部分失わせてしまうことになるからです。安倍内閣は、教育基本法改正案の強行採決に限らず、NHKへの拉致報道命令やら核武装議論強硬発言やら、とても政治を任せられる平衡感覚を持っているとは言えない内閣です。それにもかかわらず、民主党は次期選挙で敗北、そうなると、おそらく与党と意識をほとんど同じくする民主党内議員たちは、なだれを打って寝返りをはじめるでしょう。

そもそも、いま求められているのは教育基本法の改正などではなく、おかしな(一部の)教師と、思想的に偏った教育委員会と、受験教育によって翻弄され追い詰められ、お互いに傷つけあい、死をも覚悟せざるを得ないような学校現場に放り出されている子供たちを救出することが先決なのではないでしょうか?

私の提示する対策の大枠は以下のようなものです。

1)学校現場でいじめの把握すらできない、現在の学校管理体制を見直すこと。

2)必修科目を教えない・・というより、歴史をちゃんと教えないで済んでしまう現在の受験制度の弊害を取り除くこと。

3)教育委員会という教師でもなく国の機関でもない、不思議な中間的存在を廃止すること。

まあ、「平和への結集」をめざしている私個人としては、与党と談合するようなていたらくで民主党がガタガタと崩壊し、戦争派と平和派に大分裂することになれば、歴史の大きな流れとしては、きわめて前進と思えるのではありますが・・。



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1 コメント

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地震が… (ima)
2006-11-18 19:25:35
ヤラセだったら 参りますね(笑) でも 松坂の入札発表\日は まず間違いなく コントロールされましたね。

私も 地方なので 東京迄行けませんが 心は 何時も 国会前に居ます!
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