昨日は日本のサッカーについて書きました。今日の東京新聞では「ジーコの自由」という方針が日本代表の迷いを最後まで引きずってしまったような解説が載りました。やはり・・真価を引き出すまでにいたっていなかったようです。
さて村上ファンドです。私は長野県飯田市で「おひさまファンド」をやりましたので、ファンドというといつも「村上・・」を引き合いに出され、悪名高き・・ですかと聞かれることもあり、村上ファンドの一般受けは良くないのだなという感じは受けていました。
一方で東京電力の意見株主として脱原発東電株主運動を15年以上も続けている立場からは、旧来の経営陣の意識にカウンターパンチを入れた村上ファンドの役割を評価もしていました。
最近の記事の傾向では、村上さんには経営知識も戦略もなく、会社経営を支配できるほどの株を取得しても、結局「株主価値」を高めるような改革は何もできず、単に注目を集めている間に売り抜けて稼いでいただけという評価となっているようです。
それならそれでもっと早く見抜けたでしょうに、各マスコミは何であんなに囃し立てていたの・・という疑問も起こりますが、実際に起こっている現象はこの評価に近いものとも思えます。報道されているように、ライブドアに日本テレビ株を買い占めようとささやいて、早く買え早く買えとせかせておいて、株価が上がったところでさっさと売り抜けたとすれば、ライブドアこそかわいそうな被害者です。実際はそんな単純な話ではないでしょうが・・。
そしていま、社会の注目は、村上ファンドに投資していた福井日銀総裁に集中しています。低金利政策の変更を求められながら、慎重にそれを回避してきた同総裁には、実は好感を持っていたのです。好景気は一部の大手のみで、今の多くの人にとって事実上不況下での金利上昇は我々の生活にとってはダメージになると思ったからです。その福井さんが政策変更を言い出したころ、自分の村上ファンドを解約し、1000万円を超える金利を得ていたといました。
巨利を得るためというよりも、村上ファンドへの司直の捜査ということであわてて手放したのかもしれませんが、村上ファンドを評価したのであれば「持ち続け」て、検察と闘う・・くらいの方が日本の金融市場は安定したかもしれません。日本の金融政策は明確だというアピールにはなったでしょう。
残念ながら福井総裁も「迷える人」だったようです。日経新聞の下記のコラムでは、村上ファンドの保有が『日本銀行員の心得』に照らしても抵触の可能性があること、中立であるべき総裁が村上氏を含むグループとの仲間意識を継続していたことを指摘、日本の金融市場にこれ以上信任不安を引き起こす前の辞職をやんわりとほのめかしている。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/ota/index.html
8月15日の靖国参拝、土壇場でのアメリカ牛肉輸入再開、小泉内閣は最後の最後まで平穏に終わることはなさそうです。
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