由梨と過ごし始めたアパートの一室は、少しずつ物が充実していき、
電気カーペット、冷蔵庫、洗濯機とすこしずつそろえていきました。
また、ゲーム機もPS2やゲームキューブ等、当時最新のゲーム機をそろえ、
さらにはインターネットをADSLで引き、ノートパソコンも1台設置し常時
ネットに接続できる環境をにして、一日を過ごすには快適な環境を作り上げて
いったのでした。
但し、由梨は一切料理が出来ない為、炊事道具だけは、ほぼ何もなく、
とりあえず包丁とまな板と、最低限の調味料とちっちゃな食器棚だけで
それらの炊事道具が使われる事はあまりなく、普段の食事は私が来るまで
スーパーに買い出しに行ってパスタや焼きそばやうどんやラーメンなど簡単な料理を
作る事もあれば、二人で散歩がてらに歩いていける近くの小さなスーパーで
お総菜を買うなどと言った食生活でした。
料理に関しては、つきあう前から全く駄目だと聞いていたので、あまり気にはしませんでした。
ただ、相変わらず通える病院は近くの内科だけで、その内科も渋々ながら
トリプタノールとセルシン等の薬しか処方してもらえず、由梨の鬱はどん底を
行ったり来たりでした。
ただ、救われたのは、由梨はODを含む自傷行為を非常に嫌っていたので
自殺されてしまう心配だけは有りませんでした。