行徳平兵衛の徒然

とりあえずは奥の細道の自転車放浪記

平兵衛の「奥の細道」-14 登米~平泉

2008年03月08日 | 奥の細道
2007年4月23日(月)曇
登米は市名は「トメ」、町名は「トヨマ」と読む変わった町だ。町の宣伝文句は「みやぎの明治村」とあり、歴史は古く北上川の舟運で栄え、今でも武家屋敷や明治の建築物が点在し、当時を偲ばせる風情豊かな街並みが見られ、大勢の観光客が訪れるとの事だ。白壁の目立つ街(写真)には教育資料館(旧高等尋常小学校)・警察資料館(旧警察署)・登米懐古館・水沢県庁記念館・伝統芸能伝承館・武家屋敷(春蘭亭)など見所は多い。この町にも以前は鉄道があったようだが、今は最寄り駅から6kmほどあり、陸の孤島の感はあるが、かえって観光の町としては良いのではないだろうか。町を一巡し平泉に向う。登米総合支所前のバス道路を北に進むと広々とした田園地帯に入る。田圃の中ではカラスと鳶が一緒に群れている。喧嘩しているのか戯れているのか不明だが、よく見かける風景だ。本吉街道を横切り錦桜橋の交差点で一関街道R342に合流し北上する。4kmほどで宮城~岩手の県境を越えると感慨もひとしおだ。幾つかの小さな起伏のある田舎道を過ぎ花泉町に入る。花泉駅前を過ぎ5kmほど進み、大門中田交差点を左折し車の少ない道に入る。大門神楽の行われる神社の石段で早目の昼食をとるが、雨雲が垂れ込めいやな気分だ。有壁駅を過ぎ陸羽街道R4に合流後、R260で一関駅方面に進む。町中を抜け磐井橋を渡り山ノ目駅へ向うが、磐井川左岸は桜が満開だ。山ノ目駅を過ぎ右折すると、車の入らない堤上の直線道路に出、快適なサイクリングが楽しめる。5kmほど進むと柳之御所資料館に到着する。これより平泉の史跡案内に従い柳之御所跡・伽羅御所跡・高館を訪ねる。ここには義経堂や芭蕉の「夏草や 兵共が 夢の跡」の句や奥の細道の一節「三代の栄耀一睡のうちにして--------泪を落とし侍りぬ」を記した碑がある。東には北上川がゆったりと流れ雄大な山河を望める。その後「卯の花清水」で曽良の句碑をのぞき、中尊寺に向う。月見坂の杉並木の東物見台から衣川越しに束稲山を望む。西行が「きゝもせず 束稲やまのさくら花 よし野のほかに かゝるべしとは」と詠んだ束稲山の桜を大いに期待して来たが、花の色は陰も無く落胆の極みだ。中尊寺・金色堂・旧覆堂などを見学し平泉駅から帰宅した。時間の関係から毛越寺を見学しなかった事が心残りだ。
今日の走行距離 55km