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全国交通ニュースブログ

日本全国の交通に関する最新ニュースをピックアップして紹介します。
幹線道路、バス、航路、ICカードなどなど・・・

スカイレール廃止3か月後の様子(その2)・・・インフラ撤去への道のり&みどり口駅跡の様子

2024-07-22 17:26:00 | スカイレール

その1はこちら

スカイレールのインフラ部分の撤去は、数年程度かけて順次進めていく予定のようです。

地元安芸区選出の広島市議会議員のサイトに、廃止方針が公表された2023/6時点の撤去計画に関する情報が掲載されていました。

https://nishisako-shinpei.com/2023/06/21/6-16%E9%87%91%E3%80%80%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%92%A4%E9%80%80%E3%81%AE%E9%80%B2%E6%8D%97%E7%A2%BA%E8%AA%8D/

この時点では

 ・軌道や駅舎などインフラ部の撤去費用は30億超の見積りで、撤去完了まで5年くらい要する

 ・各駅舎はほぼ完全に撤去する方向で広島市と協議を進めている

 ・みどり口駅内のエレベーターも駅舎とともに撤去されるが、(JR瀬野駅利用者も多く利用していることから)新たに駅自由通路につながるエレベーターを設置予定

 ・軌道の基礎部分など地中に埋設された部分は周辺への影響から撤去しない

 ・軌道支柱の一部については休憩用ベンチへの流用を予定

などとなっています。

ただ、みどり口駅はスカイレールサービス社の本社を兼ねており、現在も旧改札前の窓口でスカイレール代替の電気バス「みどり坂タウンバス」の定期券を発売しています。したがって、駅舎撤去に先立ち、本社事務所の機能および定期券発売窓口を別の場所に移転させねばなりません。2024/7/20時点では、現地に移転予告などは見当たりませんでした。

白い壁の向こうにスカイレールの改札がありました。右側の定期券発売窓口の様子はスカイレールが健在の頃と変わりません。

スカイレールの説明図は撤去されずそのまま残っています。

こちらは降車口の跡地。階段部分は封鎖されています。地上に通じるエレベーターはスカイレール廃止後も稼働中です。

(つづく)  次はみどり中央駅跡地の様子を報告予定です。


スカイレール廃止3か月後の様子(その1)・・・ゴンドラの展示場所?

2024-07-21 22:44:30 | スカイレール

広島市の新交通システム「スカイレール」は2024/4/30限りで四半世紀の歴史に幕を閉じました。

2024/7/20に廃止後の様子(特に各駅とその周辺)を見てきたので、順次こちらで報告していきます。

まずは、スカイレールで使用されていたゴンドラ車両の様子から・・・

地元中国新聞のサイトに2024/5/9付で掲載された記事の通り、同日からみどり中央駅からの搬出が始まり、8月末までに終える予定です。

https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/462711

記事中に「一部は展示、活用する予定」とありますが、みどり中央駅跡東側の空き地に、その候補と思われる2台が据え付けられていました。車体上部にあった吊り下げ用の装置は撤去されています。

車体上部を上から見た様子。

車内は現役当時のままのようです(車番は204と205であることを確認)。「関係者以外の出入りを禁ず」とあります。

代替の電気バスとゴンドラ車両の取り合わせ。

(つづく)


交通系ICカードが使えなくなってもJR東日本のリストから削除されないバス事業者について

2024-07-20 01:13:35 | 交通系ICカード

当ブログで再三紹介している「東日本旅客鉄道株式会社 IC カード乗車券取扱規則」(https://www.jreast.co.jp/suica/etc/rule/04.html)ですが・・・

別表の「ICカード乗車券が利用できる交通事業者(バス)」についてはこまめに更新がなされているものの、このブログを書いている時点で「Suicaなどの全国相互利用対象交通系ICカードが使える路線がなくなったのに、別表から削除されていない事業者」が2社あります。

1.蒲原鉄道株式会社

「ジェイアールバス東北株式会社」と「岩手県交通株式会社」の間に掲載されています。

同社はかつて新潟県五泉市と村松町<現在はともに五泉市内>を結ぶ鉄道を運行していましたが1999年に廃止となり、以降は「村松・五泉と新潟を結ぶ高速バス」「五泉・村松地区の路線バス<のち五泉市のコミュニティバス>」を運行してきました。このうち前者のみが(他の新潟県内高速バス同様)ICカードに対応していましたが、経営環境の変化から2024/3/31限りで撤退し、2024/4以降は五泉市のコミュニティバス=愛称「ふれあいバス」=の受託運行と貸切バス事業のみとなっており、ICカードの使える路線はなくなっています。

http://park11.wakwak.com/~kanbara-tetsudo/rosenbus.html

したがって2024/4/1付で削除しても良かったはずですが、高速バスに再度参入する可能性を踏まえて敢えて残しているのかもしれませんね。現在村松・五泉と新潟を結ぶ高速バスを運行しているのは五泉市に本社をおく泉観光バス(ICカード対応は継続)で、五泉市ふれあいバスはこの2社の共同運行です。

2.さんようバス株式会社

「瀬戸内産交株式会社」と「有限会社なべタクシー」の間に掲載されています。神戸の山陽バスとは別会社です。

同社は瀬戸内海に浮かぶ大崎上島と竹原港を結ぶ航路を運航している「山陽商船」の系列会社で、もともとは大崎上島内のほか呉市内に属する大崎下島・豊島内の路線バスのみを運行していましたが、2008/11/18の豊島大橋開通に伴い大崎下島・豊島が本土と陸続きになったのに合わせ両島と呉市街地を結ぶ路線バス、さらには両島と広島市を結ぶ高速バス「とびしまライナー」の運行を瀬戸内産交と共同運行の形で開始しました。

とびしまライナーのみPASPY対応でしたが、利用減から2023/4/1以降全便運休となり、2024/3/31限り正式に廃止となりました。これによりICカードの使える路線はなくなりましたが、削除はなされていません。瀬戸内産交は他に呉市生活バス呉川尻線(元広電バス←呉市営バスの路線のためPASPY対応)を運行しているので削除は不要です。蛇足ですが、さんようバスや瀬戸内産交の公式サイトはいずれも存在しません。

ちなみに、PASPY公式サイトでは2024/3/31限りさんようバスがPASPYサービスを終了した旨のアナウンスがなされていますが、この情報が公式サイト上に掲載されたのは2か月以上後の2024/6/3だったりします。


都市計画道路豊中岸部線のもう1つの未開通区間(千里山地区)について

2024-07-19 17:33:57 | 十三高槻線・豊中岸部線

2024/7/16付ブログ記事「都市計画道路豊中岸部線の未開通区間の状況(前) <7/17追記あり>」の続きです。

乗りものニュースのサイトの豊中岸部線に関する記事

阪急千里線 南千里駅の南にも未開通部があります。ここは、広域な土地区画整理事業と一体で道路が整備され、豊中岸部線はやはり、阪急千里線をトンネルでくぐります。今年5月に閉店したイオン南千里店(旧ジャスコ)の付近に接続し、新御堂筋へ通じます。

とありますが、その土地区画整理事業に関する詳細な情報が吹田市公式サイトに掲載されています。

https://www.city.suita.osaka.jp/sangyo/1017979/1020322/1018148/1025787.html

2024/6/1に開催された地元向けの説明会資料ですが、吹田市による全体の説明資料・佐井寺4丁目(阪急千里線の東側一帯)の施工業者による説明資料・VRアニメーションと盛りだくさんです。

もともと佐井寺4丁目の丘の上には大阪学院大学の広大なグラウンドがありましたが(一帯のGoogleMap航空写真にはまだグラウンドのリアルな姿が残っています)、キャンパスから離れており不便なこともあってか、同大学が正雀・岸部地区のキャンパス近く<大阪学院大学高校の移転跡地=十三高槻線正雀工区に近接>に体育施設が整備されたこともあり使用を停止し、用地は不動産会社に売却されています。跡地の開発計画が始動の兆しを見せたのを踏まえ、吹田市が一帯の土地区画整理事業を行うこととなりました。目的は以下の3つで、道路に関しては2030年ごろの完成を目指しています。

・未整備の都市計画道路2路線の整備(豊中岸部線及び佐井寺片山高浜線)
・土地の高さを都市計画道路や周辺道路の高さと整合
・まちづくりを一体的に行うことで良好な住環境の形成

https://www.city.suita.osaka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/025/787/240601_haihusiryou.pdf

結果として、大阪府が事業主体となる岸部北工区・岸部南工区と合わせ、長らく塩漬けになっていた未成区間の整備が一斉に動き出した形になっています。

工事の進捗および今後の予定については吹田市による全体の説明資料に詳しいですが、豊中岸部線の予定ルートについては既に阪急千里線の東西両方で樹木伐採~土地造成にまで進んだ箇所があります。もちろん豊中岸部線そのものではなく工事用道路のルートとしてですが・・・ そして、大阪学院大学グラウンド跡地の一部には仮設沈砂池が造られていることがわかります。


東播磨道未開通区間の2024/7/13時点の様子(その4)

2024-07-19 00:01:55 | 東播磨南北道路

その1はこちら その2はこちら その3はこちら

4.小野ランプ(仮称国道175号ランプ)付近

付近のGoogleMap航空写真はこちら

2024/5/4時点の状況はこちら・・・「東播磨道国道175号ランプ付近の2024/5/4時点の状況

東播磨南北道路と国道175号が接続するあたりでは、既にランプの高架橋がとぐろを巻いています。今回は、一面の工事現場の中で唯一一般人が通行できる部分(谷の奥の農地に通ずる市道の迂回路)に初めて歩を進めました。ストリートビューのある道路は実際には工事で通行止めになっており、南側の川沿いが迂回路となっています。

本来の市道の南側の入口。

川沿いの迂回路の様子。

国道175号をくぐった先も「工事現場の中の迂回路」でした。

このボックスカルバートこそが、本来の市道のルートです。国道175号ランプ改め小野ランプの工事はまだまだ佳境のため、元のルートに戻るのはまだ先そうです。

ボックスカルバートの北側は、国道175号加東市方面から東播磨道につながるランプが舗装待ちの状態になっています。

そして、今歩いてきた迂回路は、本来は「国道175号の両方向から東播磨道に入るランプのルート=国道175号をアンダークロスして高架部につながる2車線分」に相当します。国道175号をくぐった先から振り返ると、何となく最終形の想像がつきます(川沿いの擁壁の構造がそれっぽい)。

現地に掲示されている完成予想図の拡大版。これがまさに最終形です!

つまり、市道が元のルートに戻らないと、国道175号から東播磨道に入るランプの道路構造物を本格的に構築することができないわけで、この部分の進捗が東播磨道全通の時期を左右するとみて間違いなさそうですね。

最後は、北播磨総合医療センター近くの国道175号交差点付近の様子です。2か月前の訪問時と進捗はそう変わらず、全ての側道がなくなった状態が続いています。