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全国交通ニュースブログ

日本全国の交通に関する最新ニュースをピックアップして紹介します。
幹線道路、バス、航路、ICカードなどなど・・・

木次線昼間保守運休の代行輸送、詳細情報がネット上に出ないワケ(中)

2024-07-23 21:56:32 | ローカル鉄道

前編はこちら

フレキシブルな対応を可能にしている原因の1つは、木次線のルートです。

付近のGoogleMapを見れば一目瞭然ですが、木次~宍道間では国道54号に比べ木次線が大きく大東方面に迂回する形となっています。これは、大東地区が古くから栄えており、大正初期に鉄道を敷設する際に旅客面・貨物面とも無視できなかったからです。したがって、木次駅や宍道駅での列車との接続時間がタイトであっても、国道54号を直行すれば基本的には所定の列車ダイヤ(木次~宍道間の所要時間は35分程度)より早く着けることになるわけです。Googleで調べてみると、「23 分 (16.1 km) 国道54号経由」と出ました。

さて、11:45頃になって、木次駅に2台の代行輸送用タクシーが到着しました。1台はベテランのジャンボタクシー、もう1台はトヨタシエンタです。

当日の木次駅からの乗客は5名で、全員宍道までの乗車とのことなので<備後落合方面からやってきた青春18きっぷ利用者>、ジャンボタクシーに乗ってくださいとの指示がありました。2台の役割分担は、

 ジャンボタクシー=南大東・出雲大東に停車し、出雲大東から宍道に直行

 シエンタ=全駅に停車

となっており、ジャンボタクシーは11:53に発車。シエンタは客を乗せずにジャンボタクシーの後追いですぐ出発。

さて、この時点では宍道発11:18の列車の代行輸送タクシーはまだ木次駅には到着していませんでした。次の備後落合行<即ち青春18きっぷ客御用達>の列車の木次発は所定で11:57となっており、いくら「代行輸送は列車には接続しません」と公式にアナウンスしていても殺生な・・・とも思いましたが、幸いにも?駅のすぐ先の交差点で「JR代行輸送車」のステッカーが貼られたジャンボタクシー1台とすれ違ったので、ギリギリセーフだったと推測されます。たまたま道路混雑に遭遇してしまったのか、諸事情でジャンボタクシーの宍道発が遅くなったのかは不明ですが。

こちらは交差点を右折して快適な農免道路に入り、2kmほど走ったところで県道24号松江木次線に合流します。この先は出雲大東駅の手前までJR線と並走しますが、この区間で保守工事が行われている様子はありませんでした。

そうこうするうちに南大東駅前に到着。ジャンボタクシーの運転手さんが(炎天下というのに)車を降りて南大東駅のホームの待合室まで「待っている客がいないかどうか」を確認しに行きましたが、誰もいなかったのでそのまま発車。

(つづく)


那覇~久米島の高速船、相変わらずメディアの続報がありませんが・・・

2024-07-23 17:54:08 | 船舶・航路関連

2024/5/17付ブログ記事「続:那覇~久米島の高速船計画のその後 <6/24追記あり>」の続報です。

7月下旬になっても、相変わらずどこのメディアからもどこの観光関連サイトからも那覇~久米島の高速船に関する続報は出てきませんし、久米島オーシャンジェット社としてのインターネット経由の情報発信も見当たりません。

そんな中、2024/6/20に開催された内閣府沖縄総合事務局運輸部主催の第186回「沖縄地方交通審議会船員部会」の議事録が同局のサイトで公開されました。

https://www.ogb.go.jp/-/media/Files/OGB/Unyu/vessel/bukai/gijiroku-186.pdf

今回は桃原委員(=久米商船社長)は欠席でしたが、前回欠席だった事務局の調整官からの説明がなされています。

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・久米商船と久米島オーシャンジェットとの共同運航・共同経営の協定は既に締結されており、顧問弁護士による協定内容のリーガルチェックでもお互い不利益とならない内容になっていると聞いている

・共同運航・共同経営については、久米島町主催の補助金関係の分科会の場においても役場や利用者代表の方々からの賛同を得られている

・渡名喜村(久米商船の途中寄港地、ジェットフォイルは経由しない)でも同様に賛同を得られている

・沖縄総合事務局側で共同経営の協定締結の認可ができれば、久米島・渡名喜航路については、補助対象航路として維持できることになる

・高速船についてはこれとは別に定期航路事業の許可が必要で、こちらも事務局側で審査基準に則って審査し、基準への適合性を判断していく

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ということで、沖縄総合事務局の側としてはこの時点で「共同経営の内容や申請内容に不備がなければ却下することはない」というスタンスだったようです。

さて、審査はどこまで進んでいるのでしょうね?


木次線昼間保守運休の代行輸送、詳細情報がネット上に出ないワケ(前)

2024-07-23 12:57:41 | ローカル鉄道

JR西日本の木次線(宍道<島根県松江市>~備後落合<広島県庄原市>間)ですが、その昔は広島と松江・米子を結ぶ夜行急行列車も走っていたものの、山陽と山陰を結ぶ幹線道路の整備の前には如何ともしがたく、現在では特に沿線人口の少ない出雲横田~備後落合間は1日3往復しか運行されていません。

https://www.sankei.com/article/20240530-KHFTJBGR4ZPR5DYW6QDQYGBDOQ/

この区間の途中にある出雲坂根駅には高低差を克服するための三段式スイッチバック(詳細は上記URLの産経新聞の記事参照)がありますが、所詮は100年前の技法であり、今では観光名所以外の何物でもありません。実際、スイッチバックを挟む出雲坂根~三井野原間の所要時間は列車だと20分近くかかりますが、並行する国道314号を経由する路線バスだと僅か6分です。

https://www.town.okuizumo.shimane.jp/www/contents/1711933517266/simple/%E5%A5%A5%E5%87%BA%E9%9B%B2%E4%BA%A4%E9%80%9A%EF%BC%88%E6%A0%AA%EF%BC%89%E3%83%90%E3%82%B9%E6%99%82%E5%88%BB%E8%A1%A8%EF%BC%88%E4%BB%A4%E5%92%8C6%E5%B9%B44%E6%9C%881%E6%97%A5%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf

同じ木次線でも、沿線人口の比較的多い宍道~木次間は1日10.5往復の列車が運転されていますが、4・8・9月を除く毎月第三日曜日は保守工事のため昼間の2往復が運休となります。

https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/612701

市販の時刻表では「代行輸送あり」と書かれていますが、その詳細についてはJR西日本公式サイト上でも情報が掲載されることはありません。

2024/7/21(日)は青春18きっぷシーズンであるにもかかわらず運休日となっていたので、その実態を確認してきました。

ネット上に代行輸送の情報が掲載されないのは、結論からいえば「代行輸送を利用する乗客の数や行き先によって、現場レベルでフレキシブルに対応しているため」でした・・・ 

木次駅の保守運休・代行輸送に関する掲示。代行輸送手段はバスではなくタクシーだそうで、いかに休日昼間の乗客が少ないかの現れですね。ただ、青春18きっぷシーズンは備後落合まで向かう乗客の数は普段とは段違いのはずで、大丈夫なのでしょうか?

(つづく)


スカイレール廃止3か月後の様子(その4)・・・みどり中街駅跡

2024-07-23 07:13:29 | スカイレール

その1はこちら その2はこちら その3はこちら

中間駅だったみどり中街駅跡。斜面に設置されており、下側の住宅地から上側の幹線道路やバス停への経路にもなっていることから、駅舎自体は閉鎖されていません。

旧駅前のバス停。代替バス運行開始に合わせバスベイを設置したことが丸わかりです。

3階部分の内部。ベニヤ板の向こうには、みどり口方面の改札とのりばがありました。

駅としての機能がなくなった後も、エレベーターは稼働中です。

しかし、2024/8/29(廃止から4か月後)を以てエレベーターは稼働を停止します。直接的にはメンテナンスの契約終了に伴うものと思われますが、あるいは9月から駅舎解体の準備工事が始まるのかも。

2階(スカイレールの発着ホームの真下)の様子。ベニヤ板の向こうには、みどり中央方面のホームに通じる階段がありました。

自動券売機が撤去されず残されていました。

2階と1階を結ぶエレベーターも、2024/8/29限り稼働停止となります。2024/8/30以降は、下側の住宅地からバス停に行くには階段を上らざるを得なくなります。

1階側から見た駅舎の全景。駅舎の解体工事着手にあたっては、代替としてこの斜面のどこかに長大な階段が設置されるのでしょうか?

(おわり)


スカイレール廃止3か月後の様子(その3)・・・みどり中央駅跡

2024-07-22 22:48:47 | スカイレール

その1はこちら その2はこちら

旧みどり中央駅舎。外見上は廃止前と変わりません。上部がゴンドラ車両の車庫になっており、まだ搬出を待つ車両がいるものと思われます。

改札口部分は封鎖されています。ブルーシートが被せられているものは、不要となった駅務機器でしょうか?

自動改札機はまだ撤去されていないようです。スカイレールは日本国内の営業用の鉄軌道で初めてQRコード方式の自動改札を採用しており(スキー場のゴンドラやリフトは別にして)、10年程度しか使用していないことからどこかで再利用されるかもしれません。

スカイレールを記念したマンホール。2024/4/1付ブログ記事で紹介したものとは別デザインです。

スカイレールをモチーフにした(肩掛けバッグに注目)顔出し看板。制作された2020年度時点では、こんなに早く廃止を迎えるとはだれも思わなかったかも。

(つづく) 最後はみどり中街駅の様子を報告します。