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全国交通ニュースブログ

日本全国の交通に関する最新ニュースをピックアップして紹介します。
幹線道路、バス、航路、ICカードなどなど・・・

昼神温泉と妻籠宿・馬籠宿を結ぶ観光客向けバス

2021-08-30 19:55:17 | 高速バス

長野県飯田市に本社をおき、飯田と首都圏・名古屋などを結ぶ高速バスを運行している信南交通は、8月4日~11月23日の間昼神温泉と妻籠宿・馬籠宿を結ぶ定期観光バス「つまご★まごめ号」の実証運行を行っています。昼神温泉~妻籠宿の所要時間は50分、運賃は片道1000円(恵那山トンネル経由なので格安?)です。

https://www.shinnan.co.jp/assets/images/etc/tsumagomagome.pdf

地元の信濃毎日新聞は運行開始時点では記事にせず、8月27日にようやく記事にしていますが、その分背景描写が詳細で、ある意味役に立つ内容になっています。

https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021082700190

恵那山トンネルの東側にある昼神温泉は飯田市近辺では数少ない全国的に知られた観光地で、妻籠宿・馬籠宿は古くから人気の観光地(もっとも、2018~19年頃には坂道が日本人に嫌われインバウンドばかりになっていました)ですが、両者を結ぶ公共交通機関はこれまで存在しませんでした。

そこに、高速バスの利用不振で悩むバス会社が目を付け、昼神温泉側の観光協会に提案して実現したそうですが、昨今の情勢(第5波と長雨)では集客は絶望的で、運行開始の4日から25日までの22日間・44便の合計で僅か16人(つまりかなりの日数が乗客ゼロ)だったそうです・・・

この近辺は紅葉シーズンが1年で最も集客力があるはずですが、そのころはどんな情勢になっていることでしょう?


出雲市西部の国道9号の通行止めは長期化?

2021-08-28 10:56:15 | 幹線道路(中四国)

関連ブログ・・・8/24付島根県東西の分断を防いだ高規格道路

島根県出雲市多伎町内の国道9号の全面通行止めですが、長期化の様相を呈しています。

松江国道事務所からの8月26日付の発表によれば、

https://www.cgr.mlit.go.jp/matsukoku/information/pressrelease/2021/5_1034.pdf

地中の水を排出するための水抜きボーリング作業は順調に進んでいるものの、山の変位が止まっていないため、復旧工事自体には着手できていません。

道路の通行止め解除および並行するJR山陰線の運転再開時期については、今後の変位の状況や斜面の安全度、安全対策の施行の進捗等により判断することとなるため、未定とのことです。

JR利用の高校生については、JR西日本と島根県が協力して朝の通学時間帯に臨時バスを走らせ、通学負担の軽減に努めていますが、

https://news.yahoo.co.jp/articles/2f9541c67d1193ed2eb73f410025629f0cf8f36c

「もし多伎・朝山道路の開通前ならば・・・」との関係者の思いは相当なものでしょう(事実上通学が不可能になっていたわけですから)。

 

ちなみに、島根県西部の(無料の高規格幹線道路としての)山陰道の開通予定は以下のようになっています。

=====

出雲・湖陵道路(高速道路としての山陰自動車道と接続)=2024年度

湖陵・多伎道路=2024年度

<この間開通済>

大田・静間道路=2023年度

静間・仁摩道路=2023年度

<この間開通済>

福光・浅利道路=開通未定

<この間開通済・・・浅利~江津間は既存の県道/国道バイパスを活用>

三隅・益田道路=2025年度

http://www.cgr.mlit.go.jp/sanindo/progress/shimane/index.html

うち静間・仁摩道路の区間については国道9号のう回路として使えるめぼしい道路がなさそうで、それまでに大災害が起こらないことを祈ります・・・


甲府~静岡間の高速バスが1年ぶりに復活

2021-08-25 07:51:21 | 高速バス

関連ブログ・・・8/2付8/29に中部横断自動車道の山梨~静岡間が全線開通します

上記ブログで以下のように書きましたが、

>ちなみに、甲府~静岡間には土日祝のみ高速バスが1日2往復運行されていましたが、2020年9月5日から運休が続いています。

>運休前のダイヤでは甲府駅~静岡駅間の所要時間は2時間10分程度となっており、再開の暁には若干の所要時間短縮があるかも。

全線開通を機に、ほぼ1年ぶりに復活することになりました。

https://www.justline.co.jp/express/news/kosoku202108171300.html

http://yamanashikotsu.co.jp/information/news/highway_bus/43137/

https://trafficnews.jp/post/110077

運行再開日は全線開通当日の8月29日です。

1日2往復は変わりませんが、甲府駅~静岡駅間の所要時間は15分短縮されて1時間55分と2時間を切ります。

また、経路変更に伴い、身延のバス停の場所が隧道北口(身延の市街地近く)から富士川の東岸の山梨交通身延営業所(JR身延駅のすぐ近く)になります。国道52号が富士川の西岸なのに対し中部横断道は東岸を走り、新設される身延山ICで出入りするようになるためですが、地元民にとってはやや不便になるかも。

ちなみに、8月29日の朝の段階ではまだ今回開通する区間が未供用のため、同日朝の1往復は従来通りのルートで、さらに甲府発の1便の始発時刻は改正前のまま7:25となります。


島根県東西の分断を防いだ高規格道路

2021-08-24 06:45:31 | 幹線道路(中四国)

8月18日、島根県出雲市多伎町内の国道9号において道路上や擁壁に大規模なひび割れが発生し、付近が全面通行止めとなっています。

https://twitter.com/road_matsue/status/1427935841213587462

大雨の影響による地すべりが原因ですが、5日経過した8月23日時点でも地すべりは止まっておらず、復旧工事には着手できないでいます。

https://www.cgr.mlit.go.jp/matsukoku/information/pressrelease/2021/5_1030.pdf

https://news.yahoo.co.jp/articles/b9b7c9f3273a3ac8825c51aa94b0497077845b15

国道を管理する松江国道事務所によると、現場の安全を確保した上で道路復旧に移るため、通行止め解除には数か月はかかるようです。

現場付近では国道と海岸の間にJR山陰本線が並行しており、こちらも運転できない状態で、代行バスが運行されているものの所要時間が鉄道の倍以上かかり列車との接続も悪く、高校生の通学に支障が出ています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/40fe21dceec630013ca702cac4725e00163c5ae1

 

ただ、幸いなのは、現場のさらに山側に2019年3月に高規格道路「多伎・朝山道路」が開通しており、こちらを代替手段(道路交通のう回路、鉄道代行バスの経路)として使えることです・・・

http://www.cgr.mlit.go.jp/sanindo/progress/shimane/04/index.html

多伎・朝山道路がなければ、島根県東西の行き来は相当な迂回を余儀なくされ、遥かに山の中の三瓶山付近まで回り道せねばならなかったはずです。

https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%B3%B6%E6%A0%B9%E7%9C%8C+%E5%A4%9A%E4%BC%8E%E3%83%BB%E6%9C%9D%E5%B1%B1%E9%81%93%E8%B7%AF/@35.2698742,132.5289443,12z/data=!4m5!3m4!1s0x3557556bdd2ebcb5:0x8f7b90c209a36b34!8m2!3d35.2698698!4d132.5989821?hl=ja

2018年の西日本豪雨で同様の被害が発生していれば、どれだけの影響があったことでしょう・・・ やはり、国土の強靭化の一環としての幹線道路の整備(冗長化)が必要なことがわかりますね。


佐渡島の航路に新潟県外の事業者が参入へ

2021-08-22 10:47:32 | 船舶・航路関連

日経電子版に、8月18日付で以下の記事が掲載されました。

「和幸船舶、新潟で貨物船事業に10月参入 佐渡と上越結ぶ」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC17C0P0X10C21A8000000/

和幸船舶は神戸に本社を置く海運関連の会社で、

http://wakousenpaku.com/company.html

佐渡航路に新潟県外の民間海運事業者が参入するのは初めてなんだそうです。

現在、佐渡と本土との交通は日本最初の第三セクター会社である佐渡汽船が旅客では独占・貨物でもメインとなっていますが、ご多分に漏れず経営が苦しく、打開策として2015年に直江津(’上越市)~小木航路に高速カーフェリー「あかね」を就航させたものの、利用低迷の上に揺れが大きく不評で僅か6年で運航終了となり、船はスペインに売却済みです。

現在直江津~小木航路は貨物を運べないジェットフォイルのみとなっており、佐渡側では何とかフェリーを復活させようと佐渡市長、新潟県知事、佐渡汽船に要望書を提出していますが、

https://news.yahoo.co.jp/articles/fc1eb5758f2a85aed5dd2c10a44e990feec4328a

https://news.yahoo.co.jp/articles/e815c1f6ded8b4602840b37dcb0471ef4fa3b2e9

和幸船舶は直江津と羽茂港(小木港から東へ数キロ)を結ぼうとしており、就航予定の船ももともと沖縄でカーフェリーとして使われており(注)既に試験運航も済ませているので、物流手段としては問題ないと思われますが・・・ ただ、同社は旅客運送は検討していないとのことです。

 

(注)

日経電子版の記事には"船齢19年のカーフェリー「粟国(あぐに)」"とありますが、「粟国」は沖縄県にある離島の名前です。

この船はその粟国島と那覇を結ぶ村営のフェリー航路に2002年に就航しましたが、後継の新造船に役目を譲って2020年6月28日限り引退しました。

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1149159.html

引退後、和幸船舶が引き取って貨物専用フェリーとして使用しているものです。

http://wakousenpaku.com/business.html#business-3