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通訳案内士のブログ

⭕️⭕️⭕️英語を使い訪日観光客を案内する職業「全国通訳案内士」の日常と英語学習などを綴ります⭕️⭕️⭕️

自慢できるもの

2023-01-22 | 通訳ガイド/everyday life
自慢したいと言っても過去の自分に対してなんですが。



2021年の秋にお酒を飲むのを止めて一年以上経ちました。



でも昨年末にコロナでずっと休業していた通訳案内士としての仕事を久しぶりに出来て嬉しかったこともあり、お祝いとして飲んでみたい衝動に駆られてしまったんです。



そして年が明けた正月に冷蔵庫に長らく放置されていた缶ビールを飲んでみました。



あまり美味しくありませんでした。小学生の頃、父が飲んでいたサントリーのウイスキーをこっそり舐めた時のような何ともいえない違和感が口中に広がりました。



正直、普段飲んでいるイオンの安いノンアルビールの方が美味しい、というか自分に合っていると思いました。でも缶をよく見たら消費期限が二ヶ月以上切れていたのでそのせいもあったかもしれません。



その数日後、今度は妻が飲んでいた缶チューハイを半分もらって飲んでみました。今度はまだマシでした。



でも結局飲んだのはその2回だけ。以前飲んでいた時のようにお酒が美味しいとは感じ
ることができませんでしたが、少し体がアツくなって楽しい気分になれました(妻は私は飲んでいると時々「面白い男」になるのでたまには飲んで欲しいと言います)。



せっかくお酒をやめたのをまた飲み始めたら、以前のように毎日飲まずにはいられなくなるという恐れがありましたが杞憂に終わったようです。



「いつでも飲もうと思えば飲めれるが、別に飲まなくても良い」



これが過去の自分に「自慢できるもの」です。
(ちなみにタバコは2020年の夏にやめて、こちらはその後一本も吸っていません。お酒と違ってタバコはたとえ吸いたい衝動にかられても絶対吸わないようにしたいです)




昨晩東京タワー下を通りかかったら赤くライトアップされていました。旧暦(Lunar calendar)の正月を祝ってのことだそうです。



コロナ前は毎年この時期になると旧正月を祝う国々、特に中国からの観光客で賑わったものですが、英語でガイドするツアーにはほとんど影響はありませんでした。逆にこの時期は英語圏からの訪日観光においては一年でも最も暇な時期の一つに数えられています。



通訳ガイドの皆さんは春の繁忙期に備えツアーの下見に行ったり、勉強されたり、ガイドさん同士の交流に時間をあてる方が多いようです(通訳ガイドの仕事を探している新人の方は会社が暇な今がチャンスです)。



私も先日、以前よりよくしてもらっている先輩ガイドからお誘いを受け、表参道周辺をブラブラしてきました。おしゃれな若い人たちが集う意匠を凝らしたカフェに連れていってもらったり、久々に脳がリフレッシュされた感じを味わうことができてとてもよかったです。



New Year Resolution for 2023

2023-01-06 | 通訳ガイド/everyday life
あけましておめでとうございます!



今年こそインバウンド旅行業界にとって良い一年になりますように!



2023年の目標を考えてみました。



ちなみに2022の目標はといえば・・・

”スペイン語学習にもっと時間を割いて、翌年通訳ガイド試験を受ける「気持ち」になれるくらいになるのが2022年の目標です。”

”あと、これは目標というより願望ですが、今年こそ通訳ガイドの仕事が再びできるようになりたいですね(2021年の正月にも同じことを書いてました)。”
(2022年最初のブログ記事より)
の2つでした。



スペイン語の方はまだ今年試験を受けてみる気持ちにはなれないんじゃないですかね。



願書提出が6月(でしたっけ?)、一次試験が8月と、まだまだ時間はありますが、2016年に英語で受けた時のように「運が良ければ合格できるかも??」位の気持ちにすらなれない自信があります。



ふたつ目は年末に書いた通り、ぎり達成できました。



そこで今年の目標は

1.2024年にスペイン語で通訳案内士の試験を受験する(それくらいの気持ちになるまで習得する)
2.再び通訳案内士の仕事で食べていけるようになる

の2つに決めました。



英語の勉強はもちろん並行して続けていきます。



昨年はほぼ365日、朝5時か5時半に起きて最低1時間半は勉強しましたが、ガイドの仕事が始まると朝が早いので継続できるかどうかがちょっと心配です。





毎朝の英語とスペイン語の書き取りで愛用しているパイロットのフリクションボールペン(青)。去年の4月からインク切れの芯を記念に取っておいたら20本にもなっていました。ペンのグリップのシリコン部分は段々薄くなっていきいつの間にかなくなっていました。



普段は物に執着がなく、バンバン捨てる方なのです。でもこんなもの(富士箱根のツアー毎に折っている富士山の折り紙も同様ですが)を捨てられないで取って置いているのは何かをやった証を見える形で残しておきたい、はたまた自信のなさの表れなのかもしれません。



この替え芯が100本位になる頃にはもっと英語に自信を持ち、スペイン語でもガイドをできるようになっているのかなあ?



今年もどうぞ宜しくおねがいします。


久々の通訳ガイドの仕事

2022-12-30 | 通訳ガイド/everyday life
昨日本当に久しぶりに通訳ガイドの仕事をしてきました。2020年の3月から数えてもうすぐ三年。こんな日が本当にやってくるとは。



行き先は定番の富士箱根。富士山は4合目まで開いており、天気もよく一日中富士山がどこからでも見ることができました。



結構緊張しました。そして3年のブランクはやはりどうしようもなく、英語自体はコロナ禍の勉強で上達したと思ってたのですが、英語でのガイディングは全然だめでした。



ぎこちない感じがところどころ出ていたと思います。お客さんは皆良かったと言ってくれましたが、それは天気がよく富士山がきれいに見えてくれたおかげ。せっかく高い料金を払ってツアーに参加してくれた皆さんに申し訳なく思いました。



反省点は多かったですが、それでも嬉しさが残りました。2022年の最後がこんな形で終わることができて幸せでした。



お客さんの数は20人ちょっと。コロナ前にはこの人数は「少人数」と言えましたが3年のブランクがある身にとってはちょうど良い人数でした。



国籍は様々。アメリカ、オーストラリア、フランス、ベネズエラ、インドネシア、フィリピン、カタール、インドの9カ国。全員純粋に観光目的での来日でした。



この時期、観光目的で来日している人たちは相当日本好きの方か比較的富裕層が多い印象です。世界のインフレの状況は聞いている以上にひどいようで、今まで、ちょっと頑張れば日本に(海外に)来れたような人々は生活だけで精一杯みたいです。



日本でもインフレ、物価高と騒いでいますが、アメリカ、オーストラリア、特に都市部に比べたら、かわいいものです。



日本ではまだ「いくら値上がった」程度で済んでますが、向こうでは物が「2倍、3倍」に値上がっているそうです。



円安もあってか「日本は何もかもが安い!」と皆、口を揃えて言っていました。



例年、年明け、1月、2月はスローシーズンになります。本格に始動すると思われる3月、そして桜の季節に向けて以前のようにちゃんとガイディングできるよう勉強していきたいと思います。



ところでベネズエラ出身のシアトル在住の若い女性のお客さんと少しスペイン語でやりとりすることができました。いつの日かスペイン語でガイドする夢が膨らみました。



皆様良いお年を。




バスの車内で久しぶりにお客さんと折った富士山の折り紙とアメリカ人の10才位の男の子が折ってくれた立体的な富士山。さっそくスクラップブックに貼りました。




箱根はどこも賑わっていました。行くとこ行くとこでスタッフの人達との懐かしい再会がありました。





クリスマスおめでとう

2022-12-24 | 通訳ガイド/everyday life
今日はクリスマスイブ。勉強しているスペイン語では"Nochevieja"(←Christmas EveはNochebuenaでした。NocheviejaはNew Year's Eveです。失礼しました)。ちなみにクリスマスは"Navidad"。スペイン語は英語とよく似た単語もあればこのように大分かけ離れたものもあり、時々戸惑います。



通訳ガイドをやっていた時「日本ではクリスマスといえばKFCのチキンなんですよ」と言うと、外国人のお客さんはとても驚かれます。



クリスマスという特別な日になぜわざわざファストフード(ジャンクフード)を食べるんだろう?というのがその理由です。日本で例えるなら正月にコンビニ弁当やカップラーメンを食べるようなものでしょうか。



1974年にKFCがクリスマスにフライドチキンを食べようというプロモーションを始めたというのがことの始まりのようです。アメリカ文化に強い憧れを抱いていた当時の時代背景にぴたりとハマり、いつの間にかクリスマスのフライドチキンは日本の文化と言ってしまって良いほどに定着してしまいました。



ただのウケ狙いでこの「日本人とクリスマスのKFC」ネタ(実際にすごくウケるのです)を外国人のお客さんに披露するより、戦後、欧米に追いつこうと皆が必死になって働いていた高度成長期の日本人の心情を併せて説明すると嘲笑だけでは終わらず、なるほどなあ!と納得してくれます。



CNNのWEBサイトに日本のKFCとクリスマスについて詳しく書かれた記事がありました。



毎朝読んでいるVOA Learning Englishに時々短編小説が掲載されるのですが、今朝はオーヘンリーの"The Gift of the Magi"が載っていました。クリスマスに自慢の髪の毛を売って夫に時計のチェーンを買った妻と、父から受け継いだ金時計を手放して妻のために高価な櫛を買った貧乏夫婦の有名な物語です。



The Magiとはイエスキリストが誕生したエルサレム👉ベツレヘムの地に3つの宝物を携えて訪れた「東方の3博士(賢者)」を指すと初めて知りました。そういえば私の好きなアニメ、エヴァンゲリオンに出てくるスーパーコンピューターの名前の一つも"Magi"だったなあと思い出しました。






キャピトル東京のクリスマスツリー。そのまま正月飾りに使えそうですね。皆様、クリスマスおめでとうございます。
¡Feliz Navidad!










口述試験tip

2022-12-10 | 通訳ガイド/everyday life

明日はいよいよ全国通訳案内士二次試験(口述試験)ですね!




私が受けた6年前とは少し様変わりしていますが、要の2分間のプレゼンと逐次通訳はそのまま残っています。




あまり偉そうに言える立場の人間ではないのですが、経験者として思いついたことをアドバイスさせてください。




私が苦手だった逐次通訳。私が受けた時(2015年と2016年の2回受けました)は一番最初に出ました。




試験官が一回だけ述べる文章を英語に訳すわけですが、難しそうな日本語に気を取られ過ぎないことが肝心です。


過去問例:

もともと相撲は五穀豊穫を神に感謝する神事でした。鎌倉時代には武士の鍛錬を目的とした…


「五穀豊穣」と聞いてギクっとして「どう訳すんだっけ?」となってしまうと後の言葉が頭に入らなくなります(私は二度目の口述試験の通訳問題の中で試験官が読み上げた「河口」と「養殖」という日本語でパニックに陥りました)。冷静になって、言葉の意味を噛み砕いていけば”good harvest”くらいの言葉が浮かんでくるかもしれません。




あと神事とか鍛錬とか、一見難しい日本語の名詞に引きづられないようにすればどの問題も決して難しくはない気がしてきます。そしてそう思うことが何よりも重要です。



いざ英語に訳す時、まず主語と動詞、目的語をはっきりさせる。
Sumo!
was!
それから目的語
a ritual!



できれば試験官が日本語で文章をしゃべっている最中にこの3つのSVOそれぞれの単語を確定させます。メモは取らなくてもOK。取るべきものは「もともと」とか「鎌倉時代」とか年号とか地名とか固有名詞など。



そして文章に肉付けをしていく。基本日本語は文の終わり辺りに目的語や結論がくるので、主語と動詞を言ったら、後ろから順に英語になおしていけばうまくいく場合が多いです。



Sumo was originally a ritual to thank god for good harvest.



英語だとえらく簡単に聞こえますが全然こんな文章で合格点をもらえるはずです。そしてこんな文章や英単語は二次の試験会場にいる人なら誰でも言えるし知っています。リラックスした心持ち+一見英語に訳しずらい日本語でも意味を噛み砕いて考える習慣を身につけると逐次通訳は一気に楽になります。



次に2分間のプレゼン。まずは「お題」選びです。試験官から提示された3つの題を決めます。当たり前ですが自分にとってより馴染みのあるものがいいです。



過去問を掲載しているウェブサイトなどを参考に3つの題から自分にとっての最適な題を瞬時に選ぶ練習をしてみてはいかがでしょうか?



3つのどれも自分にとって馴染みのないものという地獄のような状況も高確率で出てきます。そんな窮地で考えることは、多少は英語で説明できるお題があるかどうかです。



「多少」の英語というのはハロー通訳アカデミーの「日本的事象英文説明300選」に載っているようなそれぞれの事象を説明する30語〜50語前後で構成された文章程度のものです。馴染みのないお題でもそれを言えるかどうか。そこにかかってきます。



プレゼンは出だしが重要です。緊張すると声が裏返り、日本人特有の甲高い声になってしまい、英語を発声するのに全く適さない状況に陥ります。どんな題をしゃべる時も出だしに定型文的な英語を最初から決めておいて、落ち着いてゆっくりと(どんなにゆっくりと喋っているつもりでも緊張していると早口になって側から聞くと意味不明な英語になりがちです)大きな声で話します。



その後に、ハローの300選で暗記した事象の「概要」を30秒位かけてまたまたゆっくりと落ち着いて喋る。残りの時間は自分の経験や、その他いろんなものに当てはめて乗り切ります。



具体的に書くと…

七五三
ラムサール条約
稟議

の3つのお題が出されたとします。どれも準備してきたものとは違うお題。そういう場合は先に書いたようにせめて20〜30秒位英語で語れるお題を選びます。



"Ok, then.  I would like to talk about Shichi-Go-San."
冒頭、落ち着いてこれくらい言えれば5秒くらい稼げます。そして「300選」に載っているような事象の概要を続けてゆっくりと喋ります。



残りの時間は、例えば

東京では七五三はどこでよく見かけることができるか?
自分が子供の頃はどこへ行って、何をしたかか?
なんで着物を着るのか?
男の子が履いているスカートのような衣装は何か?
有料なのか?いくらかかるのか?

などなど外国人旅行者が考えそうな疑問や興味のひきそうなことなどを何点か喋ることができれば残りの時間なんてあっという間に終わることでしょう。難しい気取った文章で喋ろうとせず、自分語り的な感じで喋ることができれば楽勝です。



Kimono-clad small children are often seen at Shinto shrines in November, especially on the weekend. In Japan, a traditional rite of passage called Shichi-Go-San is held at this time of the year(originally it was held on November 15). Shichi-Go-San literally means 7-5-3. It is also a celebration for boys and girls who become three, 5-year-old boys, and 7-year-old girls. 

(以下自分語り)

We took our daughter to Meiji Shrine when she was three in 2019, and she received a divine blessing from the priest. After the ritual, we walked around and took many photos of her. Everywhere she went, she was surrounded by a lot of foreign tourists who seemed to be very curious about her outfit. We were also asked by everyone if we would allow them to take photos of her. It was a very pleasant experience for both of us. (it cost me a lot though😭💸) She will be seven and our boy will turn five next year. I am really looking forward to seeing them in the lovely kimono again!🎎

↑たまたまSNSに掲載した自分の体験をもとにした七五三についての文章。ゆっくり喋って1分40秒くらいです。冒頭に定型文を入れたらちょうど2分弱。





昨日西新宿のパークハイアットへ仕事で行きました。あいにく富士山は見えませんでした。東京都在住の人は合格すると都庁ビルの上の方の階に行って登録手続きをします。私が合格した年、2017年の2月に同じく西新宿の都庁ビルの窓ガラスから似たような景色を写真に撮りました。明日受験する皆様も同じ景色が見られますように!