悠さんの前歯が二本、とうとう出た。
下の歯はもう完全に曲がって生えている。
例えば、寝返りがうてるようになったとか、笑うようになったとか、物が持てるようになったとか、首が据わったとか、、何か出来るようになったり、体の成長があることは非常に喜ばしい。
が、歯だけは出来るだけ遅く生えてきて欲しかった。
それは手入れの問題もあるけれど、「おっぱいをかまれる」といううわさが恐怖だったからだ。
でも助産師さんに「大丈夫よ。赤ちゃんは、おっぱいってとても大切なものだから噛んだりしないわ。もし噛まれたら、おっぱいがまずくなってる、とか母乳に問題がある時よ。」と言われていたので少しは安心していた。
が・・・悠さんは、噛むのだ。
ガンガンにおっぱいを飲んで、飲み終わるころに。
それも、私の目を見ながら噛んで、「痛い!」と声をあげたら、にやりと笑う。
母乳がまずいからだとは思えない。
明らかに、いたずらをしているのだ。
あるいは、寝ぼけながら、がぶりとやられる。
上と下の歯が噛み合うようになったら、どうなるんだろう。
恐怖が悠さんの歯の伸長とともに増してきている、今日この頃だ。
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