今まで悠さんは、「さみしい」と言う気持ちをママに対してだけ、持っていた。
悠さんから誰かが離れていっても、とにかくママさえ居れば、全く問題なかった。
が、最近は違う。
仲良しの侑ちゃんが、遊んだ後に帰っていくときに、泣き、
近所のママ友の弘ちゃんが帰っていくときに、泣き、
今、旦那の長期出張の為ヘルプに来てくれているババが、おやすみと言って離れていく時に、さみしいと大泣きをし。
特にババが離れていく時に泣いている時の顔は、ほんとうに平たくて、ほんとうにさみしそうで、ほんとうにかわいい。
ママ専用のさみしいという感情が、いろんな人に対して広がっていっている。
悠さんの感情が成長する度、こうしてママ専用がすこしずつ薄まっていくのだろうが、不思議と全くさみしくない。
それにしても、昔はどの泣き顔も同じだったのになぁ。
今では、状況によって、泣き顔が全部違っている。
でも、やっぱり、さみしいと言って泣く、この泣き顔が一番好きだ。