”よもだ”の日々

”よもだ”は伊予の方言でええかげんと言うことですが結構真面目です。家のPCは調子が悪く土、日、祭日はお休みしています。

夕暮に

2005-06-30 14:19:24 | 子規の四季
夕暮に朝顏の葉のならびけり

夕暮や昼顔すでに眠りけり 獺五六

先日の子規の句では、朝顔の花は気侭に
咲くことを詠んだけれど、
葉はきちっと並んでいるのも見ているんだな。
自然に対する観察眼が鋭いなと思う。

今日、初めて気がついたのだが、
泰山木の花の中にある実が、同じ長さで切り取られたように
たくさん落ちていた。
これは、植物が落葉と同じように、
自ら切り落としたのだと思う。

我々の身体でも同じようなことが起っているという。
Apoptosisという言葉を聞いたことがあるでしょう。
”静かなる死”と訳されているかな。
細胞が自ら死に到るとき、DNAもバラバラにして
跡形も残さない死に方である。

写真は泰山木の実が生きているところ。

下の写真はそれが地上に落ちたもの。

実の大きさが幾分小さくなっているようだ。


朝顔の

2005-06-29 12:16:12 | 子規の四季
朝顔の一輪咲し熱さかな

朝顔や一輪ごとの涼しさよ   獺五六

朝顔がよもだかどうか、聞かれたことがありましたが、
毎朝きちんとと咲くのだからよもだではないんでしょう。
気侭に咲くということはありますが、向日葵と違って
太陽に向かって咲くのではないからかな。

毎日30度の気温が続き、雨が降らず蒸し暑い日が
続いています。
体調管理をしっかりしないと夏風邪など引くことがある。
若い時と違って無理がきかなくなっているのかも。

写真はヘビイチゴの実。
名前の由来は知らない。

あさがおの いちりんさきし あつさかな

夕月や

2005-06-28 12:09:25 | 子規の四季
夕月や簾に動く花の影

夕月や待宵揺れる帰り道 獺五六

夕月や簾に動く花の影、
どの言葉も無駄がなくて、情景が美しい。
真似をしてみても平凡なこんなところ。

先日の松山文学散歩の時、一草庵の中を見るのに
友人を担ぎ上げようとしたが中々上がらない、
50Kgちょっとだのに、自分の非力をまざまざと
知らされた。
米一俵が60Kgだからそのぐらいは担げないと
男として恥ずかしいな。

たわむれに友担ぎ知る我が非力 
窓越しに覗き見するや庵の内  八一十


写真は山紫陽花のキヨスミサワ(清澄沢)。


ゆうづきや すだれにうごく はなのかげ

五月雨や

2005-06-27 12:28:54 | 子規の四季
五月雨やしとど濡れたる恋衣

五月雨やしとど濡れつつ笑顔かな  獺五六

しとど濡れるほど五月雨が降ってくれたら嬉しいなあ!
昨日、松山で散歩している時雨が降ったが
すぐに小止みになってしまった。

地元、重信では土砂降りだったそうだ。
山が近いと違うものだ。

文学散歩を思い出しながらの俳句です。
まだまだ作りましたが、お気に入りはこの三句です。
四句目は今、出来ました。


桜葉に水滴光る通り雨

桜葉の触れなば落ちぬ一雫

深緑の愚陀仏庵や主人(あるじ)なし

五月雨や愚陀仏庵に女(ひと)独り    灸菊三

雨乞いや

2005-06-26 20:00:33 | 子規の四季
雨乞いやをさな心におそろしき

雨乞いが効いたのか、松山でも
午後になって少々雨が降った。
松山文学散歩で松山城二之丸史跡庭園でのこと。
雨宿りを兼ねて茶席でお抹茶を頂いた。

縁側へ出て、庭を眺めていると
美しい水滴が桜の葉の先に並んでいた。
写真を撮っても感動を伝えることが出来ないので
残念だが心の中に残しておく。
個人的には、本日一番の収穫だった。

いつか、一眼レフデジカメを買って写すんだ。

お昼の”緒方”での食事も満足した。
ちょっと食べ過ぎたかも。

庚申庵は行かなかったけど、萬翠荘・愚陀仏庵も
巡り、最後に氷ロンドンも食べて、楽しい一日だった。
7月の山歩きが楽しみだな。

朝顏や

2005-06-25 07:23:30 | よもだ
朝顏や氣儘に咲いておもしろき

向日葵や回れ右して咲きにけり 八一十

朝顔は気ままにあっちこっち向いて咲くが、
向日葵(ヒマワリ)は名の通り日に向かって同じ方向を向いて咲く。
どちらも夏の花だが、ヒマワリは元気がよすぎて
よもだの朝顔にとってはなんだか眩しいような。

兵隊に例えれば、朝顔は水兵さんでヒマワリは歩兵というところかな。
いや水兵さんが気侭にしているというのでなくて、
爽やかな感じからです。
兵隊の階級に例えるのは、放浪の画家、山下清さんの得意技だった。

これから香川大学で四国免疫フォーラムに行ってきます。
車検で帰ってきた愛車が何だかシャキットしたみたいで
高速道路を気持ちよく走れそうだ。

写真は山紫陽花の紅がく。
花びらの先がほのかに紅をさしたように紅い。

恙なき

2005-06-24 12:15:09 | 何でしょか
朝顏にわれ恙なきあした哉

朝顔に老婆祈るや恙なき 獺五六

結核を病んでいた子規にとって朝起きる度に、
今日は病状が重くなくてよかったと感謝する
そんな毎日を過していたのだろう。
恙なきとは病気がないという古い表現。

恙虫というのはダニの一種で、リケッチアの感染による
病気を起こす(媒介する)虫ということでそう呼ばれます。
やぶなどでリケッチア保有するこのダニに咬まれると、
咬傷から感染して1~2週間の潜伏期を経て恙虫病を発病します。
発熱と発疹の他、局所リンパ節の腫脹から始まり、
全身に水痘によく似た発疹を生ずる。
おおむね1~2週間で回復する。
病原微生物学のお勉強でした。

山や河原に行く時には必ず長袖のシャツを着ましょう。

写真はハキダメギク。

あさがおや われつつがなき あしたかな

打水や

2005-06-23 12:15:55 | 子規の四季
打水やまだ夕立の足らぬ町

打水や夕立欲しい城下町 獺五六

今朝ほんのお湿り程度の雨が降った。
曇り空だが、雨は降りそうもない。
毎朝の水やりはしているが植木鉢の草花も
少し元気がない。
梅雨は何処にいったんだ。

五年目の車検で二日間の検査入院、代車は新型のレガシー。
新型は馬力もアップして装備などもずいぶんと
良くなっているみたいで楽しそう。
夜に少し走ってみよう。
でも、あと5ー6年は今の車に乗るつもり。

写真はヒマラヤの青い芥子、ブルーポピー。
この芥子の花を見るオフ会から山歩きが始まったんだ。

炎天や

2005-06-22 12:30:19 | よもだ
炎天や蟻這ひ上る人の足

炎天やロンドン甘(うま)し玉の汗   八一十

暑い季節にはなんといってもカキ氷!
昔は冷房のないお店で汗をダラダラ流しながら、
子供達が舌を赤や緑色にして食べていた。
あっちこっちに”氷”の文字の小さな布の看板がぶら下がっていた。

”氷ロンドン”は、松山の人(それも中年以上?)でないと分かってもらえない。
ロンドン屋の名前もなくなって、
ビッグベンになったとか。
しかし、氷ロンドンは今も健在らしい。

三津にもロンドン屋はあった記憶がある。
記憶違いか、三津のことなら生き字引の藤岡君に聞いてみよう。

7月31日は、三津で花火大会がある。
自転車で行ってみようと思っているのだが、
1時間半くらいだろうか。

伊予錦という名の紫陽花です。
少しは暑さが和らぐかな?


えんてんや ありはいあがる ひとのあし

短夜

2005-06-21 12:21:47 | 懐かしき
短夜の短さ知るや油さし

短夜の足跡ばかりぞ残りけり

(百鬼夜行とタイトルにある)
獺五六はお休みです。
光が溢れている現代では短夜で俳句が浮かばない。
実感がないと真似も出来ゃしない。


今日は夏至です。
昼の時間が最も長いということは夜が短い。
秋・冬は夜長、夏は短夜。

百鬼夜行=ゲゲゲの鬼太郎の世界ですね。
ぬらりひょん、かまいたち、ぬえ、のっぺらぼう、
天狗、河童、輪入道、牛鬼などなど。

こんな妖怪達が夜な夜な出歩いていたら、
青少年達も恐くて夜遊びが出来ないでしょうが。
今は夜が明るすぎて妖怪の出る場所がない。

夏至に合うかどうか、白ふじという紫陽花です。


みじかよの みじかさしるや あぶらさし
みじかよの あしあとばかりぞ のこりけり