”よもだ”の日々

”よもだ”は伊予の方言でええかげんと言うことですが結構真面目です。家のPCは調子が悪く土、日、祭日はお休みしています。

鶯に

2007-03-05 08:15:06 | オリジナル
鶯に目さめたまはぬ悲しさよ

夕映えに天守も梅も染まりけり 菊三

鶯といえば梅が連想されるが
時期的にはメジロだということだ。
そういえば梅の枝にとまっている鳥がホーホケキョと
鳴くのを聞いたことがない。
松に鶴も本当はコウノトリということらしい。
花札で知られている絵柄はどうも嘘もあるようなので
気をつけたほうがいいようだ。

雁の名残

2007-03-01 12:02:35 | オリジナル
大聲に鳴き行く雁の名残哉

夕月や一番星がお供かな 菊三

三日月が金星をお供に空に出ていたのは
先週のことで今は真南に大きな月が顔を見せている。
28日周期で動く月の運行は本当に早い。

今日から三月、例年のごとく一月二月はあっという間に
過ぎてしまった。
3月4日、日曜日の満月の夜は快晴ならば月明かりで
山並を撮りたいと思っているがこの天気が
いつまでもってくれるだろうか?


おおごえに なきゆくかりの なごりかな

鶏頭ノ

2006-09-26 13:05:33 | オリジナル
鶏頭ノマダイトケナキ野分カナ

彼岸花見上ゲル石垣越エラレズ  灸菊三 

お彼岸になると必ず花を咲かせる彼岸花である。
田圃の畦道にはモグラを近付けないため植えてあるようだ。
繁殖力が強いためかあっちこちに花を咲かせている。
なんと道路の中央分離帯にも咲いていた。

そんな彼岸花も上田家の石垣の上にまでは
咲いていなかった。
人の手によるものかあまりに石垣が高いせいなのか
私にとっては謎である。

糸瓜の水も

2006-09-19 12:13:23 | オリジナル
痰一斗糸瓜の水も間にあはず

眠られぬままに朝までパソ仕事 灸菊三

病床六尺、子規の最後の句である。
「病床六尺、これが我世界である。しかもこの六尺の病床が
余には広過ぎるのである。僅かに手を延ばして畳に触れる事はあるが、
蒲団の外へまで足を延ばして体をくつろぐ事も出来ない。甚だしい時は
極端の苦痛に苦しめられて五分も一寸も体の動けない事がある」

パリから帰ってもう一週間になるのに時差ボケが
抜けず全く眠られぬ日がある。
しかし、それほど辛いわけではない。
寝る時は12時間くらい寝ていることもあるし
本当に身体が疲れたら寝るだろう。

おかげでパソコンの前での作業が進んだ。
海外ある記の完成も間近である。

たんいっと へちまのみずも まにあわず

蚤とり粉

2006-07-20 12:17:58 | オリジナル
蚤とり粉の広告を読む床の中

羽根広げ鈴虫鳴かむと震いけり 菊三

蚤とり粉というのは懐かしい。
子供の頃はよくあの赤い平べったい缶を
パコパコとやって白い粉を振り撒いたものだ。

鈴虫は綺麗な声で鳴くものだから大事にエサを
与えられて飼われる、えらい違いである。

いかにも”ほないくで”といった風に
懸命に羽根と身体を震わせてこれから鳴こうとする様は
レギュラーの松本君に似ている。

夏近し

2006-05-17 12:29:40 | オリジナル
天を刺す松の緑や夏近し

見上げれば山埋め尽くす躑躅かな  菊三

アケボノツツジが満開になると
山の斜面が一面ピンク色に染まる。
高いところに咲くアケボノツツジは
青空だったらもっと映えることだろう。
雨の翌日だったから緑は綺麗に冴えていた。
贅沢を言ってはいけない天気予報では
週末は降水確率80~100%ということだったのだから。

写真は兜岩から西赤石山を見上げる。

廻廊や

2006-05-09 12:21:00 | オリジナル
廻廊や手すりに並ぶ春の山

春風が頬を撫でたる躑躅かな 菊三

春の山は新緑とツツジの花で鮮やかだ。
アケボノツツジは遠く山の上に咲いているのを
見ただけで今まで良く知らなかった。
こんなにも可憐で優しいピンクの花を咲かせるとは。

先日の山登りの時に韓国からの留学生に
焼酎にツツジの花を入れて一週間程漬けると
色と香りが抽出されて美味しく飲めるということを
聞いたが、美しく咲いたアケボノツツジを摘むのは忍びない。
日本の山にある朝鮮ニンジンの探しかたも教えてもらった。

ワラビや春キノコなどを自分で採って料理するようになったら
山歩きがもっと楽しくなるだろう。

西洋の花に

2006-04-12 18:38:33 | オリジナル
西洋の花に蜂去り蜂來る

春霞空に溶け込む桜かな 菊三

春霞でなくて黄砂に源太桜が
隠れてしまい上手く撮れなかった。
雨よりは増しだけれど迷惑な黄砂であるな
と思っていたら、今朝のラジオで黄砂は
役に立っているとの話だった。
表面に酸性物質を吸着して酸性雨を中和するらしい。
一方、海へ落ちた黄砂はプランクトンにミネラル成分を供給する。
プランクトンは魚に食べられ、その魚を
人間が頂くということで大変役に立っているのだそうです。

春の月夜

2006-04-06 12:18:28 | オリジナル
酒くさき衣干す春の月夜哉

春浅し雪割一華陽を浴びて 菊三

花見で酒を飲んで来た、
着物まで酒を浴びたのだろうか?
春の月夜はなんだか優しい雰囲気がある。

雪割一華が陽を浴びて柔らかいイメージを
醸し出している。

カメラで撮った時よりも美しく見えることもある。
決して狙ったわけではなく、素人ゆえのまぐれ
ラッキーかなとも思う。
オリジナル俳句との兼ね合いでネタが古くてごめんなさい。


さけくさき きぬほすはるの つきよかな

野の霞

2006-04-04 14:41:29 | オリジナル
書に倦んで野に出れば野の霞哉

昨日まで競って咲くや州浜草  灸菊三

3月21日に撮ったのが接写だけだったので
スハマソウをもう一度撮りにいったところ、
ほんの一、二輪しか残っていなかった。
あんなに一杯咲いていたのに残念だ。
消えてしまったかのように無くなるということだったが本当だ。
花の命は短いものだ。
おかげで土筆を撮ること(採ることも)が出来たのだから
良しとしよう。


しょにうんで のにでればのの かすみかな