温故知新・発想転換・創意工夫 「廃棄物の最終処分」から「循環資源の管理型利用」へ

縄文時代の日本人の発想と、市町村の自治立法権を活用して
日本を世界で最初の「ごみ捨て場」のない国にしませんか?

■■■ 日本の社会から「廃棄物」をゼロにする方法を考える

2019-11-24 11:24:40 | 循環資源

ゲストの皆様へ

ブログの記事をご覧になる前に、ここにある循環型社会における「循環資源」に対する基本原則を「インプット」しておいてください。

このブログは、タイトルにもあるように、日本を世界で最初の「ごみ捨て場」のない国にしたいと考えて管理をしています。しかし、最終的には、一般廃棄物も産業廃棄物も含めて、日本を「廃棄物」のない国にしたいと考えています。

そこで、今日は、日本の社会から「廃棄物」をゼロにする方法について考えてみることにしました。

なお、その方法については、あくまでも循環基本法の規定を遵守することを大前提とします。

(1)下の画像(2つ)は、循環基本法における「国」と「地方公共団体」の役割を整理した資料です。


 

【補足説明】法制度上、国は、循環型社会の形成を推進するために必要な施策を「策定」することができますが、循環型社会の形成を推進するために必要な施策を「実施」することはできないことになります。

(注)いずれにしても、日本の社会から「廃棄物」をゼロにするためには、日本の地方自治法の規定に基づく日本の地方公共団体が、日本の循環基本法の規定に基づいて、必要な施策(条例等の施行を含む)を実施しなければならないことになります。

(2)下の画像は、日本の循環型社会における「国」と「地方公共団体」の役割分担を整理した資料です。

【補足説明】日本は、国と地方公共団体の間に、上下関係のない社会です。

(注)地方公共団体は、循環資源の利用を推進するために、循環基本法の範囲内において条例等を定めることができます。

(3)下の画像は、日本の循環型社会における日本の「地方公共団体」の責務を整理した資料です。

【補足説明】法制度上、日本の社会において循環資源の「不適正な利用」や、廃棄物の「不適正な処分」が行われている場合は、地方公共団体が法令に違反して事務処理を行っている(必要な施策を実施していない)ことになります。

(注1)地方公共団体が法令に違反して事務処理を行っていた場合は、地方公共団体の責任において法令違反を是正しなければばらないことになります。

(注2)法制度上、民間が循環資源の「不適正な利用」や、廃棄物の「不適正な処分」を行っていた場合であっても、地方公共団体の責任において、是正しなければならないことになります。

(4)下の画像は、循環基本法における「循環資源」と「廃棄物」の違いを整理した資料です。

【補足説明】循環型社会において「循環資源」の利用を行う場合は、循環基本法の規定に従って、適正な「管理」を行う必要があります。

(注)循環型社会において「廃棄物」の処分を行う場合も、適正な「管理」が必要になります。

(5)下の画像(2つ)は、循環型社会における「循環資源の管理型利用」の位置づけを整理した資料です。

 

【補足説明】このブログにおける「循環資源の管理型利用」は、他人に有償で譲渡することができない「循環資源」を対象にしています。

(注1)他人に有償で譲渡することができない「循環資源」であっても、発想を転換すれば、循環基本法の規定に従って利用することができます。

(注2)循環型社会において「循環資源」の最終処分をゼロにするために「リサイクル」を推進すると、結果的に、エネルギー消費量が増加することになります。

(6)下の画像は、「廃棄物該当性判断」に対する日本の社会システムを確認するために作成した資料です。

【補足説明】このように、日本の「循環型社会」において、「循環資源」が廃棄物であるかどうかの判断は、国ではなく、地方公共団体(市町村と都道府県)が行うことになっています。

(注1)最終的な判断は、裁判所が行うことになります。

(注2)裁判所が「廃棄物該当性判断」を行う場合は、当然のこととして、循環基本法の規定と同法の立法趣旨に基づいて行うことになります。

(7)下の画像は、廃棄物処理法の規定に基づく「廃棄物」の定義を整理した資料です。

【補足説明】仮に、循環型社会において、売れない「循環資源」を廃棄物として定義した場合は、すべての売れない「循環資源」に対して廃棄物処理法の規定が適用されることになってしまいます。

(注)循環基本法は、廃棄物処理法の上位法として位置づけられています。したがって、循環型社会においては、売れない「循環資源」であっても、「廃棄物」ではないものとして利用することができることになります。

(8)下の画像は、一般廃棄物の「占有者」に対する注意事項を整理した資料です。

【補足説明】法制度上、住民や事業者が一般廃棄物の占有者になることはできません。なぜなら、一般廃棄物は、有価・無価にかかわらず、住民や事業者が所有権を放棄している「循環資源」だからです。

(注)廃棄物処理法の規定により、市町村には一般廃棄物に対する統括的な処理責任があるので、法制度上、一般廃棄物の占有者は市町村ということになります。

(9)下の画像は、環境省が作成している「行政処分の指針」に対する注意事項を整理した資料です。

【補足説明】環境省が作成している「行政処分の指針」は、廃棄物処理法第4条第3項の規定に基づく都道府県に対する「国の技術的援助」として作成されています。

(注)環境省や都道府県が市町村の事務処理に対して「行政処分の指針」を適用した場合は、国や都道府県が地方自治法の規定に違反して、市町村の「自治事務」に対して過剰に関与していることになります。

(10)下の画像は、循環基本法における「循環資源の利用」に対する三大原則を整理した資料です。

【補足説明】当然のこととして、「廃棄物」のリユースやリサイクルを行う場合も、廃棄物処理法の規定が適用されます。

(注)循環基本法の下位法に、占有者が「循環資源の管理型利用」を推進するための個別法はないので、利用を行う場合は、すでに施行されている環境保全に関する個別法が適用されることになります。

(11)下の画像は、地方公共団体である市町村による「循環資源の管理型利用」に適用される重要法令を整理した資料です。

【補足説明】地方自治法の規定により、地方公共団体は、法令の範囲内で、自治立法である「条例」や「規則」等を定めることができることになっています。

(注1)市町村が、「循環資源の管理型利用」を行う場合は、ここにある関係法令の範囲内で「条例」や「規則」等を定めることになります。

(注2)言うまでもなく、地方公共団体が施行する「条例」や「規則」等には、法的拘束力があります。したがって、地方自治法の規定に基づく「法令」には、「条例」や「規則」等も含まれていることになります。

(12)下の画像は、他人に有償で譲渡することができない「汚染土壌の掘削土」に対する環境省の考え方を整理した資料です。

【補足説明】「汚染土壌の掘削土」には廃棄物処理法の規定は適用されません。しかし、廃棄物の最終処分場に処分することができるので、環境省が「汚染土壌の掘削土」に対して廃棄物処理法の規定を適用した場合は、廃棄物の最終処分場がいくらあっても足りないという状況になってしまいます。

(注)そもそも、日本の土壌には、「ヒ素」などの重金属類が少なからず含まれているので、トンネル工事等により、大量の「汚染土壌の掘削土」が発生するリスクがあります。

(13)下の画像は、他人に有償で譲渡することができない「建設汚泥」に対する環境省の考え方を整理した資料です。

【補足説明】「建設汚泥」は、建築物の杭工事等から大量に発生する産業廃棄物なので、利用を推進しなければ、「汚染土壌の掘削土」と同じように、産業廃棄物の最終処分場がいくらあっても足りない状況になってしまいます。

(注)公共事業から発生する「建設汚泥」については、基本的に全量を再利用しなければならない状況になっています。

(14)下の画像は、市町村が「循環資源の管理型利用」を行う場合の判断基準を整理した資料です。

【補足説明】当然のこととして、市町村が、他人に有償で譲渡することができないものを利用しない場合は、廃棄物処理法の規定に基づいて適正な処理(処分を含む)を行わなければならないことになります。

(注1)循環型社会における「資源ごみ」等は、他人に有償で譲渡することができる「循環資源」ということになります。

(注2)市町村が行う「循環資源の管理型利用」については、市町村が定める「条例」や「規則」等により、環境の保全上の支障を生じさせないための措置を講じることができます。

(15)下の画像は、「循環資源の管理型利用」を行うことができない者を整理した資料です。

【補足説明】一言で言えば、循環基本法に基づいて「循環資源」の適正な利用を行うことができない者は、「循環資源の管理型利用」を行うことができないことになります。

(注1)そもそも、日本の地方公共団体は、地方自治法の規定により法令(循環基本法を含む)に違反して事務処理を行ってはならないことになっています。

(注2)基本的に、地方公共団体は「倒産しない法人」になるので、結果的に、市町村が行う「循環資源の管理型利用」については、保険が掛けられていることになります。

(注3)言うまでもなく国(環境省を含む)や都道府県も、循環基本法の規定に従って、「循環資源」の利用を推進しなければならないことになります。

(16)下の画像は、循環基本法の規定に基づいて政府が閣議決定している、循環基本計画における「国」と「地方公共団体」の役割を整理した資料です。

【補足説明】このブログの管理者は、市町村が「循環資源の管理型利用」を推進して、日本の社会から「一般廃棄物の最終処分」をゼロにすることができれば、都道府県によって日本の社会から「産業廃棄物の最終処分」をゼロにすることもできると考えています。

(注1)都道府県によって日本の社会から「産業廃棄物の最終処分」をゼロにするためには、循環基本法の規定に従って、国が必要な施策を策定する必要があります。

(注2)法制度上、都道府県が「条例」等を定めることによって、国と同じように「循環資源」の利用を推進するための施策を「策定」することができます。しかし、その場合であっても、地方公共団体として施策を「実施」する前提で策定しなければならないことになります。

(17)下の画像は、民間が行う廃棄物の「最終処分」に対する社会的なリスクを整理した資料です。

【補足説明】法制度上、日本の社会における廃棄物の「最終処分」については、国や民間ではなく、地方公共団体の責任において実施しなければならないことになっています。

(注)このブログの管理者は、日本の社会においては、一般廃棄物だけでなく、産業廃棄物についても、地方公共団体の「自治事務」として処理を行う必要があると考えています。

(18)下の画像は、循環型社会における廃棄物の「リサイクル」に対するリスクを整理した資料です。

 

【補足説明】循環型社会における廃棄物の「リサイクル」は、他人に有償で譲渡することができないものを有価物に変える施策になります。

(注1)廃棄物を有価物に変えるために「リサイクル」を推進した場合であっても、その有価物を他人に有償で譲渡することができなかった場合は、廃棄物に戻る可能性があります。

(注2)法制度上、「循環資源」を占有者が「リユース」することはできますが、占有者が利用しない廃棄物を、第三者が「リユース」することはできません。

(19)下の画像は、循環型社会における「地方公共団体」の注意事項を整理した資料です。

【補足説明】国は、「現場責任者」である地方公共団体に対して技術的援助や財政的援助を与えることができますが、国が自ら「現場責任者」になることはありません。

(注1)地方自治法の規定により、地方公共団体が法令に違反して事務処理を行っている場合は、国が「是正の要求」を行うことができます。

(注2)そもそも地方公共団体は、地方自治法第2条第16項の規定により、法令に違反して事務処理を行ってはならないことになっています。

(20)下の画像は、このブログの管理者が考えている、日本の社会から「廃棄物」をゼロにする方法に対する結論を整理した資料です。

【補足説明】実現性はともかく、産業廃棄物の処理施設を都道府県が整備して、民間の優良な廃棄物処理業者を指定管理者にすれば、市町村と同じように都道府県が「循環資源の管理型利用」を推進することによって、産業廃棄物の「最終処分」をゼロにすることができることになります。したがって、その場合は、日本の社会から「廃棄物」をゼロにすることができることになります。

(注1)廃棄物処理法の規定により、都道府県は、公共関与による産業廃棄物の処理施設(廃棄物処理センター)を整備することができることになっています。

(注2)市町村と同じように、都道府県も民間の資金とノウハウを活用するPFI方式を採用して「廃棄物処理事業」を行うことも不可能ではありません。

(21)下の画像は、日本の循環型社会における最終的な法体系と主な施策を整理した資料です。

【補足説明】他人に有償で譲渡することができない「循環資源」を地方公共団体が利用するようになれば、すべての廃棄物等を「循環資源」として利用することができることになるので、その場合は、廃棄物処理法を廃止することができることになります。

(注1)言うまでもなく、他人に有償で譲渡することができない「循環資源」の「収集運搬」や「処理」も、「廃棄物」の「収集運搬」や「処理」と同じように、地方公共団体の「自治事務」として行うことになります。

(注2)いずれにしても、廃棄物処理法の上位法である循環基本法の規定と同法の立法趣旨に基づいて、日本の国民が日本の社会から「廃棄物」をゼロにするためには、国や地方公共団体が発想を転換して、「循環資源の管理型利用」を推進する必要があります。

(22)下の画像は、国が循環基本法の規定に基づいて「循環資源」の利用を推進するために「循環資源利用法」を施行した場合の、同法の目的を整理した資料です。

【補足説明】法制度上、地方公共団体において「循環資源の管理型利用」を行うことができるようになれば、廃棄物処理法を廃止することができることになります。

(注) 廃棄物処理法を廃止しない場合であっても、同法を改正して、地方公共団体が「循環資源の管理型利用」を行うことを前提にして、産業廃棄物の統括的な処理責任者を都道府県に変更すれば、日本の社会から「廃棄物」をゼロにすることができることになります。

 

(23)最後に、下の画像をご覧ください。これは、地方公共団体による「循環資源の管理型利用」に対する三大原則を整理した資料です。

 

【補足説明】市町村が「循環資源の管理型利用」を行う場合は、廃棄物処理法の規定を改正する必要はありません。しかし、都道府県が「循環資源の管理型利用」を行う場合は、国が廃棄物処理法の規定を改正しなければならないことになります。

(注)廃棄物処理法の上位法である循環基本法の規定により、国は、循環型社会の形成を推進するために必要な施策を策定(廃棄物処理法の改正や新法の施行等を含む)しなければならないことになっています。

循環資源の管理型利用に関するホームページにリンク


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