日本屈指のドラマー、村上“ポンタ”秀一さんが亡くなられた。
春一番(キャンディーズ)、UFO(ピンクレディ)、プレイバックPart2(山口百恵)、勝手にしやがれ(沢田研二)など歌謡曲から、井上陽水、山下達郎、氷室京介、近藤房之助などフォーク・ロック・ブルーズ、そしてガッチャマンなどのアニメ主題歌まで、幅広いジャンルドラムを叩く人だ。
演奏曲は1万五千曲を超えるという。
またどれもうまい。
ラジオから流れてきた曲を聴いて「うまいなぁこのドラム。誰が叩いてんの」と絶賛したが、実はその曲のドラムは村上“ポンタ”秀一さん本人が叩いてたって。誰の曲を叩いたかなんて、あまりに多すぎて本人も覚えちゃいないんだろうね。
ポンタさんのドラムは、「手数は多いが絶対歌の邪魔はしないドラム」。
山下達郎曰く「曲想、音楽的な情景の変化って、ドラムが担うもの」だそうだ。
「リズム隊が二流(ダメ)だと曲も二流(ダメ)になる」と、すでにスタジオミュージシャンとして多忙だった村上ポンタに、どうしてもレコーディングに参加して欲しくて頼み込んだ逸話もあるそうだ。
「優秀なドラマーは手数が多い」「上原ゆかりの方がもっと多いけど、ポンタさんの方が抑制的だ」そうだ。「最近のドラマーはオカズが本当につまらない」とも・・・。
年下の男の子(キャンディーズ)なんかのドラムは結構手数が多い。でも、全然歌の邪魔をしていない。
勝手にしやがれ(沢田研二)などでは、シンプルに正確無比なリズムを刻んでる。
プレイバックPart2(山口百恵)なんか、かなり複雑なキメ(?)の多い複雑高難易度曲だが、さらりとかっこ良く叩いてる。
廃盤になっていた、デビュ−25周年記念アルバム「Welcome to My Life」(1998年発売)のサイプレスが始まったようだ。参加ミュージシャンも豪華。山下達郎、矢野顕子、忌野清志郎、桑田佳祐、井上陽水、CHAR、仲井戸麗市、渡辺香津美、高中正義・・・レジェント球がこれでもかと並ぶ。
そういやポンタさんの25週年だったか。吉川晃司が歌った「飾りじゃないのよ涙は」でサブイボもののドラムが聴ける。ぜひ機会あれば聴いてみてくれ。ちなみにサックスは武田真治だ。
ご冥福をお祈りします。