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GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

ハマチかメジロかブリか

2014-09-26 01:11:02 | FOOD&DRINK
ハマチは美味い。
ブリがそろそろ出回るこの時期だからこれは多分メジロなんだろうけど、ハマチで売ってた。
脂のノリはブリよりくどくなく、ハマチよりのってる。
ハマチは背側の方が美味いが、メジロは腹側の方が柔らかく脂のノリを楽しめる。
刺身で食うならブリよりメジロやハマチの方が好きだな。
ブリは刺身や寿司より、煮付けとかブリ大根にした方が美味い。

何故メジロって売ってないの?って以前魚屋で聞いた事がある。
答えは「メジロって魚関係者以外はほとんど知らないの。ハマチかブリじゃないと売れないの」
なるほどもっともだ。
ツバスはようやくメジャーになってきたが、メジロはマイナーだものな。
ましてや関西のスーパーでハマチを関東名のイナダとか北陸名のフクラギとか書かれて売られても、どんな魚か不安で買えないわな。

東京の寿司屋で以前つい「ハマチ握って」って言ったら大笑いされた。
関東ではハマチって養殖のブリの事らしい。
あれ?これ前にも書いた気がするな。まぁいいか。

寿司屋ネタでもうひとつ。
以前、梅田の行きつけの店で寿司をつまんでた時の話。
いつもは賑わってる店なんだけど、その日は平日という事もあって珍しく客は俺以外には2組。
1時間ばかりの間、のれんをくぐって来る客はいない。
ゆっくり大将と雑談しながら旬の魚介をゆっくりつまみ、ビールを飲んでた。至高の時間。
アルバイトの女の子も先に帰らせて、他の従業員も片付けを初めてる。
ふとそこで気になった。ネタケースには仕込まれた冊が結構残ってる。
「大将、このまま終わったらこのネタどうするの?」って聞くと、「うーん。賄いで食べるしかないね」
いやいや、これって結構な量よ。海鮮丼100杯くらい作れそうなくらいだ。
特にハマチが大量に残ってる。どうすんだこれ?

って思いながら気がつくと終電前だ。「お勘定」って言いかけた時に店の電話が鳴った。
大将に若い職人が聞いてる。「今から18名、いいですか?」って。
ここで断る職人はいないよな。勿論大将は受けた。面白そうなんで又腰を落ち着けて肴と酒を頼んで呑みなおす。
慌てて準備をし、さっき帰したアルバイトに電話して戻って来てもらうように電話してる職人達を尻目に
「よかったね大将、これでネタ結構捌けるね」なんて話をしながら、他人事の俺。
でもハマチは18名じゃさばけないだろうな・・・。

18名が一気に来店。結構若い子達の集団。寿司屋の不似合いな男女が2階の座敷にのぼってく。
若い職人が注文(オーダー)聞いてる声がインターフォンから漏れてる。
大将はちょっとピリピリで「阿呆、そんな大人数相手にバラバラに注文聞いてどうするねん、「お任せ」とか「一人前」でいかな」
そりゃもっともだ。とてもじゃないが順番に出してる暇はない。

でも、そこで信じられない注文が・・・。

「お任せで17人前、一人前だけ全部ハマチで握って欲しいとの事」
なんとそのうちの一人はハマチ以外食べれない人だった。(そんな奴がいるなんて奇跡だ。アレルギーか?食べず嫌いか?)
あっという間に捌かれていくハマチ。お任せにも入るから、一人前全部ハマチ攻撃であっというまに無くなった。
タネケースの他のサク達も順番に捌かれていく。
壮観っていうのはああいう光景を言うんだな。
30分後、大将は余裕の表情。「どや?」とは言ってないが落ち着いたものだ。
寿司の神様に出会った気がした。が、同時に終電に乗り遅れた事に気づいた。

と言うくらい関西ではハマチが好きな人が多い。(ちょっと強引にまとめてみました)