大塚家具が経営難 父「なぜ話さなかった」
経営難に陥っている大塚家具が、他の企業からの出資を検討していることを受けて、大塚家具を去った前会長の勝久氏が日本テレビの単独取材に応じ、無念さをあらわにした。
大塚家具 大塚久美子社長(2015年3月)「きょうから大塚家具は名実ともに新経営体制で業務に取り組んでまいります」
3年半前、父親との経営権争いの末、大塚家具の社長の座を死守した娘の久美子氏。経営改革を続けてきたが、2年連続で赤字を計上。自力での再建が困難になる中、今月4日、他の企業などからの支援を検討していることがわかった。
その候補に挙げられているのが、貸し会議室大手の「TKP」や「ヨドバシカメラ」など。
ヨドバシカメラ 藤沢昭和社長「(Q:大塚家具に出資されますか?)別にうちからではなく、向こうが勝手にいろいろ言ってきてる」
この危機的な状況に口を開いたのが、大塚家具の前会長で、現在、別の家具販売店を営む父の勝久氏。久美子社長と競合しないよう、ホテルなど法人向けの販売に重点を置いてきたという。
現『匠大塚』会長 大塚勝久氏「(報道を見て)非常に残念だったし、寂しいですよ。なぜ私に話しなかったのって。寝ずに働いてつくった会社ですから。どこにもまねできない会社をつくろうと思って。まさか3年半でこうなっているとは思いませんでした」
久美子社長から一切連絡が来ていないという勝久氏。業績悪化の要因については、久美子社長が、「会員制など手厚い接客を重視したかつてのビジネスモデルを変えたこと」だと指摘した。
現『匠大塚』会長 大塚勝久氏「今まで大塚家具を育ててくれたお客さんを無視しちゃったということ。いい物買うなら大塚家具。(以前は)大塚家具で買ったことを自慢できた。そういうことを言えなくなるような会社に移行していったのが一番の問題だったと思います」
勝久氏は、「久美子社長にアドバイスはできる」としながらも、この現状で、再び手を組み大塚家具を経営することは考えていないという。