VAIO type Pは、約600gと軽量ながら、8型1600x768ピクセルの高精細ディスプレイを搭載したWindowsパソコンである。
PCアーキテクチャー的には昨今流行りのネットブックである Dell Inspiron mini 12 などと同様で、CPUはAtom、チップセットはUS15W、グラフィックアクセラレータはチップセット内蔵のものという非力さだ。この非力なパソコンに鈍重なWindows VISTAしか選択できないというのが VAIO type P の悩ましいところだ。
VAIO type Pを買ってきて最初にしたのは、当然、リカバリディスクの作成である。バスパワーで外付けDVD-Rが動作しないという悲しき現象に遭遇したが、外部電源を使えば問題なし。2層DVD-Rを焼くのに1、2時間かかっただろうか?かなりゆっくりと物事が進む。それが VAIO type P だ。
リカバリディスクを作成したら、そのディスクからWindows VISTAを再インストールする。HDD内にあるリカバリ領域を削除してのWindowsのインストールだ。このインストールも気が遠くなるほどゆっくりと進む。そえがVAIO type Pだ。
とりあえずインストールし終わったら、Windows Update をかけ、マカフィーの体験版を消す。そして ライセンスをもっている Symantec Antivirus を入れる。
ここまでの作業で実質二日くらいかかっている。集中してやればもっと早いのだろうが、とにかく「ゆっくりと物事が進む」ので、ついつい放っておいて別の仕事をしてしまうのだ。これではいけない。
というわけで、VISTAの軽量化、高速化に努める。素人なりに。
まず、頼んでもいないのに、ガンガン仕事をしてくれる種々のソフトウェアを止めることから始める。最初はガジェット。時計なんて、必要なさ過ぎ。ガジェット自体を起動しないようにする。続いて検索用インデックスを作成しないようにする。また、Windowsアップデートも自動でダウンロードもしないようにする(定期的にアップデートのチェックはする)。他にもなんだかたくさんプロセスが動いている。SONY/VAIOの謎のソフトウェア達だ(ドキュメントを読む気もしない)。それらをどんどんアンインストール。SONY/VAIO関連では、スマートネットワーク(無線LANの管理)と電源管理のアプリケーションくらいしか必要ではないだろう。
続いて、視覚効果もなるべくオフにする。ウィンドウをドラッグしたときに、フレームだけが動くようにするなど、20年前の X Window System を彷彿とさせるような地味さにする。また、サービスも厳選して、デフォルトで起動するものをなるべく減らす。
なんとか、起動が3分かかるような辛い状況からは脱出。起動まで1分半くらいといった感じか。
使い始めるとVAIO type Pの特徴の一つであるスティック式のポインターにイライラさせられる。私はスティックポインターは好きなのだが、VAIO type Pのスティックポインターは感圧式で、圧をかけるとマウスの左クリックが入るようになっている。一見便利そうなのだが、私の指が太いのか、キーボードのGやHをタイプするときに、その隣りにあるスティックポインターに圧をかけてしまうことがときどき発生する。感度を下げることもできるのだが、どこまで下げても、この誤検知は止めることができなかったので、結局スティックポインターでマウスクリックする機能を完全にオフにした。正直な話、後継機ではこの機能は削ってもよいと思う。
Linux(UNIX)使いがWindows を使って感じる違和感の一つは、ウィンドウのfocusingシステムの違いだ。Windowsでは、クリックしてフォーカス、レイズするのが普通だ。もちろん、Linux(UNIX)でも古典的な twm ではこれがデフォルトであったが、owm や fvwm などのより高機能なウィンドウマネージャーの登場とともに、sloppy focus も実装されるようになった。sloppy focus とは、ウィンドウマネージャー毎に多少定義が異なるが、私が常用している sloppy focus というのは、マウスのカーソルに従ってフォーカスするウィンドウが切り替わるが、レイズはしないというものだ。ウィンドウをレイズ(最前面に出すこと、raise)するにはウィンドウ上でクリックするなど、別のアクションを要する。この sloppy focus のよいところは、lower なウィンドウ(raiseされていないウィンドウ)にもキーボードフォーカスを当てられるということと、フォーカスするウィンドウの切り替えにマウスのクリックが必要ないということだ。
で、この sloppy focus を Windows VISTA 上でも何とか実現しないと、使いにくくて仕方がない。
VISTAの場合、コントロールパネル、コンピュータの簡単操作から、focusing 形式を変更できる。しかし、これが中途半端で、auto raise も設定してしまう。すなわち、マウスカーソルを移動させるだけで別のウィンドウにフォーカスが移動するが、その際、新しくフォーカスしたウィンドウが一番上にレイズされてしまうのだ。lower なウィンドウにキーボードフォーカスを当てたいという私の望みからすると、なんとか auto raise を止める必要がある。
調べると、できないことはないらしい。しかし、レジストリを編集する必要がある。
Microsoftのヘルプページに詳しく書いてあるが、UserFreferenceMaskという16ビット整数の1ビット目と6ビット目を調整すれば目的は達成される。これはlittle endianだから、1ビット目と6ビット目はどれこれで、そこのフラグを立てると16ビット整数はどうなって…、とアセンブラでプログラムを書いていた時代を思い起こさせるような原始的な作業をすることで、やっとこさ sloppy focus で且つ auto raise ではない focusing を実現できた。
regeditはいつの時代もユーザフレンドリーとは対極に位置し続けているなぁと実感。
これでVAIO type Pの設定はおしまい。
ここからソフトウェアのインストール、そしてUNIX的環境の構築になります。
それはまた後日ということで…。
PCアーキテクチャー的には昨今流行りのネットブックである Dell Inspiron mini 12 などと同様で、CPUはAtom、チップセットはUS15W、グラフィックアクセラレータはチップセット内蔵のものという非力さだ。この非力なパソコンに鈍重なWindows VISTAしか選択できないというのが VAIO type P の悩ましいところだ。
VAIO type Pを買ってきて最初にしたのは、当然、リカバリディスクの作成である。バスパワーで外付けDVD-Rが動作しないという悲しき現象に遭遇したが、外部電源を使えば問題なし。2層DVD-Rを焼くのに1、2時間かかっただろうか?かなりゆっくりと物事が進む。それが VAIO type P だ。
リカバリディスクを作成したら、そのディスクからWindows VISTAを再インストールする。HDD内にあるリカバリ領域を削除してのWindowsのインストールだ。このインストールも気が遠くなるほどゆっくりと進む。そえがVAIO type Pだ。
とりあえずインストールし終わったら、Windows Update をかけ、マカフィーの体験版を消す。そして ライセンスをもっている Symantec Antivirus を入れる。
ここまでの作業で実質二日くらいかかっている。集中してやればもっと早いのだろうが、とにかく「ゆっくりと物事が進む」ので、ついつい放っておいて別の仕事をしてしまうのだ。これではいけない。
というわけで、VISTAの軽量化、高速化に努める。素人なりに。
まず、頼んでもいないのに、ガンガン仕事をしてくれる種々のソフトウェアを止めることから始める。最初はガジェット。時計なんて、必要なさ過ぎ。ガジェット自体を起動しないようにする。続いて検索用インデックスを作成しないようにする。また、Windowsアップデートも自動でダウンロードもしないようにする(定期的にアップデートのチェックはする)。他にもなんだかたくさんプロセスが動いている。SONY/VAIOの謎のソフトウェア達だ(ドキュメントを読む気もしない)。それらをどんどんアンインストール。SONY/VAIO関連では、スマートネットワーク(無線LANの管理)と電源管理のアプリケーションくらいしか必要ではないだろう。
続いて、視覚効果もなるべくオフにする。ウィンドウをドラッグしたときに、フレームだけが動くようにするなど、20年前の X Window System を彷彿とさせるような地味さにする。また、サービスも厳選して、デフォルトで起動するものをなるべく減らす。
なんとか、起動が3分かかるような辛い状況からは脱出。起動まで1分半くらいといった感じか。
使い始めるとVAIO type Pの特徴の一つであるスティック式のポインターにイライラさせられる。私はスティックポインターは好きなのだが、VAIO type Pのスティックポインターは感圧式で、圧をかけるとマウスの左クリックが入るようになっている。一見便利そうなのだが、私の指が太いのか、キーボードのGやHをタイプするときに、その隣りにあるスティックポインターに圧をかけてしまうことがときどき発生する。感度を下げることもできるのだが、どこまで下げても、この誤検知は止めることができなかったので、結局スティックポインターでマウスクリックする機能を完全にオフにした。正直な話、後継機ではこの機能は削ってもよいと思う。
Linux(UNIX)使いがWindows を使って感じる違和感の一つは、ウィンドウのfocusingシステムの違いだ。Windowsでは、クリックしてフォーカス、レイズするのが普通だ。もちろん、Linux(UNIX)でも古典的な twm ではこれがデフォルトであったが、owm や fvwm などのより高機能なウィンドウマネージャーの登場とともに、sloppy focus も実装されるようになった。sloppy focus とは、ウィンドウマネージャー毎に多少定義が異なるが、私が常用している sloppy focus というのは、マウスのカーソルに従ってフォーカスするウィンドウが切り替わるが、レイズはしないというものだ。ウィンドウをレイズ(最前面に出すこと、raise)するにはウィンドウ上でクリックするなど、別のアクションを要する。この sloppy focus のよいところは、lower なウィンドウ(raiseされていないウィンドウ)にもキーボードフォーカスを当てられるということと、フォーカスするウィンドウの切り替えにマウスのクリックが必要ないということだ。
で、この sloppy focus を Windows VISTA 上でも何とか実現しないと、使いにくくて仕方がない。
VISTAの場合、コントロールパネル、コンピュータの簡単操作から、focusing 形式を変更できる。しかし、これが中途半端で、auto raise も設定してしまう。すなわち、マウスカーソルを移動させるだけで別のウィンドウにフォーカスが移動するが、その際、新しくフォーカスしたウィンドウが一番上にレイズされてしまうのだ。lower なウィンドウにキーボードフォーカスを当てたいという私の望みからすると、なんとか auto raise を止める必要がある。
調べると、できないことはないらしい。しかし、レジストリを編集する必要がある。
Microsoftのヘルプページに詳しく書いてあるが、UserFreferenceMaskという16ビット整数の1ビット目と6ビット目を調整すれば目的は達成される。これはlittle endianだから、1ビット目と6ビット目はどれこれで、そこのフラグを立てると16ビット整数はどうなって…、とアセンブラでプログラムを書いていた時代を思い起こさせるような原始的な作業をすることで、やっとこさ sloppy focus で且つ auto raise ではない focusing を実現できた。
regeditはいつの時代もユーザフレンドリーとは対極に位置し続けているなぁと実感。
これでVAIO type Pの設定はおしまい。
ここからソフトウェアのインストール、そしてUNIX的環境の構築になります。
それはまた後日ということで…。
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