遂に決断である。
たかが痔の手術位の事で、少々大げさではないかと思う。
多分そうであるとは思うが、これには意味深なわけがある。
手術と称するものは今度で3回目になる。
一回目は2006年のカテーテルアブレーション、
二回目は2016年の肺の部分切除である。
そして今度は最も嫌がって来た痔。
一回目は三日で帰宅できるはずであった。
が、急性膵炎&急性腎不全の合併症発症で50日間入院という羽目になった。
二回目は術後のあくる日命の危険さえ感じるほどの奇妙な事件が起こった。
何れも合併症の確率は数パーセントである。
95%の成功を確信して臨んだ手術が二回とも落っこちた。
1000人中2,3人の不運な出来事に遭遇したことになる。
こうなると三回目の手術だって鼻歌で、というわけにはいかない。
またもや、ということはあり得る、エイヤーの決断が必要になったというわけである。
いや、決断をせざるを得ないほどに辛くなってきたという事だ。
そもそも過去二回の合併症発症には伏線があった。
40余年間の不摂生による生活習慣病が隠れていたのである。
煙草1日60本、お酒4合、命を賭しての仕事、これじゃ合併症の確率は跳ね上がる。
むしろよたよたしながらでも生きているのが不思議、奇蹟かもしれない。
ひょっとしたら逆に本質的には丈夫な体、強運の持ち主であると思ったりする。
それはさておき、合併症発症のお陰で生活態度は一変した。
酒を止め、煙草を止め、判で押したような生活のリズムに変えた。
今度こそ何事もなくすんなりと手術は成功するだろう。
柳の下に3匹目のドジョウがいたとしたら、悲しみを超えて大笑いだ。