作品291(夕焼け日記より)
目に見えない、不思議な幸せがある。
これは本物の幸せ。
ふわっと掴みどころなく滲み出てくるもの。
まるで大きな風船の中で夢見ているようなもの。
そして、それは突然姿を現す。
ほんとはネ、
その中にすっぽりと入っていることに気付くときなんだよ。
そして、それは突然消える。
ほんとはネ、
その中にいることを忘れてしまったときなんだよ。
こうして幸せは出たり入ったりする。
喜びや悲しみがそれを繰り返すように。
でも、びくびくすることないよ。
風船の中はとても大きく、絶対に壊れたりしないから。
あなたを置き去りになどするものですか。
若しものときでも、丸ごと見守っていてくれるさ。
輝ける命を満載して、みんなその中にいる。
ほんとはネ、
無限に神秘な懐の中に抱かれているのさ。
凄いんだから、宇宙って。