4の雑記集

当ブログは自分がその日の日記やゲームのメモを記していくだけの、実に非生産的なブログであります。

ペルソナ4感想

2009-03-03 13:34:29 | 雑記
今頃な感じでありますが、ペルソナ4の感想を書きたいと思います。
ネタバレを含みますので白文字で書かせていただきます。
ご覧になられたい方はお手数ですが反転してご覧願います。

====================ここよりネタバレ(白文字)====================

ペルソナ4感想

□総合的な感想
コミュとか戦闘システムとかクエストとか合体とか、基本システムは前作のペルソナ3の流れを汲む形のものでしたが、何より気になっていたストーリー部分が3に比べて物凄く良かったです。
やっぱり最後の最後は奇麗に全部片付けてハッピーエンドで終わってくれないと個人的にスッキリしませんからね。
3はともかく3FESは正直しっくりとしない感というか不完全燃焼な印象が個人的に凄いあったので、今作を買おうかどうかも凄い悩んでしまいましたから、尚更キレイに終わって安心いたしました。
それに前作よりもキャラ同士の仲間意識というか友達意識が高いようにも見られ、どこか親密さが足りない感じだった前作の仲間達よりも安心して見ていられました。
まあでも、3は殆どのキャラが[シャドウ退治組織の仲間]から始まったので、友人というより同じ組織員という立場から始まったせいによるものが大きかったのでしょうね。
さらに4は管理された組織などはなく、仲間になる前に自分の『影』を見られてしまっているので、変に隠し事や体裁を整えようとせずに腹を割って話せる関係になりやすい環境ですしね。こればかりは3のキャラ達は環境に恵まれていなかったと諦めざるを得ません。
まあ、コミュとかサブキャラ達の良さとか細かいところを挙げるとキリがないですが、早い話が『皆で協力して解決して、最後は皆揃ってハッピーエンド』という個人的に大好きな終わり方をしてくれた事が何よりも嬉しい事でした。


□各主要キャラの感想

・主人公
3の主人公同様、プレイヤー次第では超人&女殺しとなる可能性を持っておられる恐ろしい方。
3の主人公は数少ない個性で「どうでもいい」という口癖がありましたが、今回は「落ち着け」が口癖のようでありました。
基本的に3の主人公と同じように無個性の方向性なのですが、今回の主人公はちゃんと生き残ってくれるのでそれだけは本当に嬉しかったであります。
ちなみに学園祭イベントでは強制的に陽介、完二両名様と共に女装をさせられるのでありますが、真面目にやれば普通に綺麗にできそうだったのに、女装の化粧や衣装を担当されたのがTHE・変人の雪子様であったのは不運としか言いようがありませんでした。


・花村陽介(はなむら ようすけ)
同級生でクラスメイトという前作でいうヒゲ帽子(名前忘れました)のポジションかと思いきや、キャラ的にも性能的にもかなりの好印象のナイス3枚目であります。
『見た目は王子だけど、口を開くとガッカリ王子』という言葉がぴったりの見事な3枚目キャラで、主人公の関係も初期から非常に良好。
妬み全開でコミュも無くあっさり殺されそうになった挙句、やり場のない怒りを3主人公に「全部お前のせいじゃねえかよ!」とか言って全責任を負わせようとするダメダメなヒゲ帽子とのギャップが凄まじいせいもあり、良いところ尽くめなキャラでした。
個性的な仲間達の中でも、ネタに困らないキャラでして「初登場でいきなりゴミ箱に頭を突っ込む」、「2回目の登場で股間を強打する」、「女性の前で漏らしそうになる」、「女性陣に水着を着て欲しいために自腹で買って持ってくる」、「主人公に優しく抱きしめられる」とか、他にも諸々と武勇伝が絶えないキャラであり、プレイヤーに愛されるために生まれてきたような方でした。
影の主人公と言えるほどに地味に重要な役割を殆どやらされているのもあり、一家に一人は欲しい人材であります。


・里中千枝(さとなか ちえ)
肉と格闘技を愛するまったく今時っぽくない女子高生。前作のゆかり様のポジションかと思いきや、こちらもそんな事はなく。
正直肉への拘りと陽介様とのコント染みたやり取りばかりが記憶に残っておりますが、よく思い返してみると非常時に泣いたりパニックになったりと、味方のなかではかなり弱気になりやすい性格という印象も浮かんでまいりました。
普段明るく強気に振舞っておりますが、それとは対照的に実際は脆く弱気な方といったところでしょうかね。
細かいネタは結構あるものの、もっと個性的なキャラが多い仲間内では比較的抑え目な印象でありました。


・天城雪子(あまぎ ゆきこ)
見た目はお淑やかで物静かなお嬢様。。。と思いきや実際はかなりの変人キャラである雪子様です。
初期の頃はあまり個性的な面を出しませんが、仲間になる頃より徐々にそのズレた個性が明らかになってまいります。
「笑いのツボが突拍子もない」「一度ツボにハマって笑い出すと止まらない」「鼻メガネが大好き」「料理の腕前は殺人級」「さらりと黒い(恐い)事を言う」「見た目に反して暴力的」と、清楚なお嬢様とはまったく繋がらない個性ばかり目立つ方であります。
ですが、老舗旅館の一人娘としての責任感とそれによる気負いに苦しむ姿は非常に保護欲をくすぐるものであり、清楚な見た目と前述のギャップも含めて不思議な魅力を醸し出しております。おそらく仲間内でもっともはっちゃける方であります。
戦闘では安定した回復役として頼りになる方でもあるのでメインメンバーに加えた方が多いのではないでしょうかね?


・巽完二(たつみ かんじ)
抑圧された「影」の部分であるシャドウ完二のキャラがあまりにも酷い変態キャラだったため、そのネタをいつまで引っ張られてしまっている不憫な下級生ヤンキーさんでありました。
一見、見た目も行動も明らかに不良なのでありますが元々は裁縫好きで大人しい子だったらしく、そのせいか不良にしてはちょっとズレた脅し文句を言ったり、動物が好きであったり、異性が非常に苦手だったりというなかなか可愛らしい方であります。
シャドウの変態キャラ印象が強すぎるためか、何かとゲーム内外でネタにされたりゾンザイに扱われたりしますが、登場キャラの中でも特にまっすぐな性格で面倒見も良い好感度が高いキャラでありました。


・久慈川りせ(くじかわ りせ)
流れのまま売れっ子アイドルになってしまい、気持ちの整理ができず休業をしている下級生の女生徒。
アイドルとして身についてしまった習慣なのか、中盤からの参戦にも関わらず発言量と自己主張が強いため女性陣の中でも目立つ存在となります。
しかし、その割りにあまり捻りの感じない王道設定のキャラのため、ちょっと他の方より個性が弱く感じられてしまうのが残念でありました。
コミュの内容も予想通りというか王道的なものでしたので、悪くはないのでありますがもうちょっと突拍子の無い設定や流れがあっても良いと思いました。


・白鐘直斗(しろがね なおと)
警察でも頼りにされる実力を持つ小柄の少年探偵。
しかしその正体は、格好良い大人の男に憧れる正真正銘の女の子。
本格的な男装少女という珍しいキャラであり、彼女自信シャドウが登場するまで一切それらしい素振りは見せなかったので驚いた方もいらっしゃるかも知れません。
本編では正体が知れ渡った後も、天城旅館イベントとエンディング以外では女性らしい素振りはあまり出さないのでありますが、彼女の魅力はコミュに詰まっており、それをプレイしたかしないかでは印象がかなり変わるかも知れません。
後半加入なうえ、コミュ発生条件が厳しく日数もギリギリではりますが、ぜひコミュをプレイしてもらいたい方であります。


・クマ
ウザカワイイ立場を欲しいままにするスーパープリチーシャドウのクマであります。
物語序盤から登場するのでありますが、りせ加入と同時に人間体が生成され、クマのきぐるみ姿と人間の美少年姿を使い分けていく事になります。
とにかく登場初期から色々とウザい!そしてカワイイ!まさにウザカワイイとしか言いようが無い憎めないマスコットであります。
前作のアイギスみたいに物語上で重要なキャラ。。。かもしれないと思いましたが、別にそうでもないので拍子抜けであります。
それでも物語上の美味しいところ上手く持って行くウザクマなので愛してあげてください。


・堂島親子『堂島遼太郎、堂島菜々子(どうじま りょうたろう、どうじま ななこ)』
むしろクマなんかよりよっぽど重要な存在となるのが主人公の親戚で家族となる堂島遼太郎様と菜々子様の親子であります。
御二方ともペルソナ使いでも戦闘をするわけでもありませんが、今作のテーマを背負っておられる重要な人物であります。
特に菜々子様は物語のキーマンであり、彼女の生死すらプレイヤーの選択に定められる事になります。主人公に対するヒロインではなく、物語全体のヒロインと言うのが相応しい方でありました。
この御二方は本編だけでなくそれぞれのコミュもあり、ゲーム全般に渡ってお世話になる事になるでしょう。
物語後半の菜々子様関連の選択肢で通常ルートとバッドエンドルートで分岐するのでありますが、簡単な選択肢も冷静に考えられなくするように持って行く開発の方々のいじわるっぷりが憎いでありました。


□ゲームシステム面
戦闘やコミュも含めて基本的なシステムはほぼ前作と同じと考えて良いでありますね。
武器防具の購入に関しては前作と異なり、敵が落とす素材を持っていく必要がでてくるのは少々面倒に感じましたが、レア武器が欲しいというものでない限りそう困る事はないでしょう。
一応釣りというミニゲームがありますが、まあ可もなく不可もなくといったところでありましょう。
元々3のシステムに大きな不満がなかっただけに、今回も特にシステム面の不満はありませんでした。


□物語
前作の仲間内の少々暗く後ろめたさを感じる雰囲気なのがなくなり、日常は全体的に明るい雰囲気になった感じなのが良かったであります。
最初に書いたとおり、2の罪罰と似た要素の「シャドウ」が登場する事により、早い段階で信頼を固めあう事ができるようになったのが良かったのではと思います。
和やかだったりギャグ風味の雰囲気のイベントも多く、前作よりもグッと登場キャラに対する好感度が上がりました。
終盤になるとやはりいつもの女神転生っぽい雰囲気に近くなりますが、無事にクリアした時の清々しさも人一倍であります。
異聞録は穏やかな感じに終わり、罪罰は少々寂しい感じに終わり、3とその後日談も不完全燃焼な感じに終わりましたが、今回の4は清々しい感じに終えられ、個人的には異聞録と同じぐらい非常に良い終わり方だと思いました。


□コミュ
ある意味、物語よりも重要な話がされるコミュ。
今回はメインキャラ全員のコミュもありますし、前作のように魅力的なサブキャラクターもたくさん出てきたので文句なしの出来だと思いました。
個人的に気に入ったコミュはやはり堂島親子の2つのコミュと完二様のでありました。
堂島親子のは言わば王道の家族の物語であり、完二様のは「ほのぼの完二成長日記」という感じであります。
他のコミュもどれも良いお話のものばかりですので、ぜひ全てのコミュを一度はプレイしていただきたいところであります。


□評価するとしたら
ゲームシステム面、物語面、コミュ面において個人的には全てに100点満点を出せる作品だと思っております。
これほどプレイして満足したゲームは久しぶりでありました。3も最後と後日談以外は良かったでありますが、今回はそれも大きく超えていると感じております。
ぜひ、今回はFESや後日談といったものは一切出さずに、これでお話を終えて欲しいものであります。


====================ここまでネタバレ(白文字)====================

今回は本当に良い作品でした。
もし次回作がでるとしたらまた期待させていただきたいところであります。