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正しい裁判を得るために

車内の楽しみ・赤ちゃんとの交流

2022年05月22日 | 高齢者日記

混んだ地下鉄車内でも楽しみがある。
ときどき、赤ちゃんを抱っこしたお母さんと隣り合わせになることがある。
赤ちゃんは好奇心旺盛で、あちこちを観察している。
そういう赤ちゃんを見るのは楽しい。

その赤ちゃんの注意を惹く対象になることがある。
気配を感じると、こちらも様子を見ることになる。
話しかけたり、笑顔をかわしたりなどなどをする。

昨日は、いつもと少し違っていた。
抱っこひもからは顔とふくらはぎの下あたりの足がみえるだけ。
素足の足先が動いて、身体に触れたのを感じた。
おそるおそる触れて挨拶した。
赤ん坊の素肌の素晴らしいこと、滑らかで、柔らかくて、それでいて引き締まっていて、
しっとりとしていて、それでいて爽やかで、清らかで、表現のしようもない。
おかあさんも同意してくれた。
私の方を見るのだが、見ているのかどうかわからない。
でも関心を持っているのはわかる。
抱っこひもから、突然、手が出てきた。
手の動きで、何か探しているらしいことを感じた。
人差し指でそっと触ってみた。
触れた瞬間に引き寄せられ握られた。
力強い握りだった。
一瞬だった。
表情を見たが変わらなかった。
そして、あちらを観察したり、こちらを見たりと前と同じ、何もなかったかのようだった。

ポーカーフェイスの赤ちゃんだった。
一歳になったばかりで、歩きはじめ、言葉(お母さんによると、何でもワンワン)を話し始めたということだった。

いつも、可愛い、お利口さんとかしかるべき感想とお礼をいって、赤ちゃん(お母さん)とお別れする。
この日は、いい言葉が浮かばなかった。
「おりこうさん。ありがとう」と月並みなさよならの挨拶をした。
力強い握りの意味は今も謎に包まれたままである。


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