モペッドライフ

神奈川県の小さなバイク屋によるトモスやチャオなどのモペッド(自転車バイク)などの話とか。

面研をする

2010-01-23 20:58:03 | Weblog
近頃は暖かくなったせいか、多くのバイクや自転車の人々が店前の国道を走っていきます。
私も次の休みぐらいはどこかに出かけましょうかねえ・・・(^^)。

2ストロークエンジンは4ストロークエンジンに比べて構造が簡単です。
部品点数も少なく、専門的な特殊工具も「数点あれば」分解や組み立ても可能です。
近頃は雑誌などに「お手軽カスタム」的な感じで簡単なチューニング方法まで掲載されています。
日本メーカーは日本国内では新車の販売はしていませんが、ヨーロッパではしています。
ヨーロッパメーカーは「排ガス規制に対応している」エンジンを生産していますので、日本以外では一行に廃れる気配がありません。
そんな2ストエンジンのチューニングでもっとも効果的(?)なのは「売っている部品を取り付けること」です。
これは2ストでも4ストでも変わりません。ただ、付けても調整をしなければ「元よりも遅くなる」場合がありますのでその辺の理解は必要です。

私も個人的には売ってる部品が欲しいのですが・・・。
貧乏なので、あんまり買えません。(T_T)
そこで、雑誌にもあるような「お手軽チューニング」に走らざるを得ないのです。(^^;)ゞ

さて、今回は何をしたのかというと・・・「面研」です。
「これはなんなの?」といいますと、エンジン上部のシリンダーヘッドと言う部品があります。プラグが刺さっている部分です。
それを削って、「エンジン内の圧縮を上げよう」というのが目的です。
大まかに言えば、これを行うと全体的にトルクが向上するので加速力が良くなるのです。

ただし、「どの程度削ればいいのか?」という加減と、その後の調整が出来ないと最悪エンジンを壊します。( ̄  ̄!)
ですから、行う前にはグーグルで「2スト エンジン 面研」といったキーワードで検索して調べるほうがいいでしょう。(-_-)

この作業もお金があれば「旋盤」を持っている金属加工屋に依頼したほうが、より正確な加工で効果もGOOD!です。
では出さない場合はどうするのか?といえば「平らな物でひたすら削る」のです。
イメージとしては「リトグラフの研磨作業」みたいにです。(私、学生時代にコレをしましたが・・・非常に疲れました)

この作業の押さえるべきポイントとしましては、「どれぐらい削ればいいのか?」というのも重要ですが「水平に削れているか?」ということです。
エンジンのシリンダーとシリンダーヘッドは水冷エンジンでもなければ、大体がその間にはガスケットは入っていません。(ヨーロッパ車)

液体ガスケットが塗ってあるぐらいで、紙やメタルガスケット程の効果はありません。
「互いの接触面が水平であるという事が前提」で、締め付けのボルトやナットを加えて「密着」しています。
もし、この間にわずかでも隙間があれば「圧縮抜け」を起こしてしまいます。
こうなると「面研をしたのにパワーが出ない」とか「元より悪くなった」という錯覚が起きてしまいます。
ですから、その辺りの作業が上手くできないうちは「グラインダー」や「鉄鋼ヤスリ」などを使っての荒削りはしないほう良いでしょう。

で、肝心の私の作業はといいますと・・・「狙い通りの効果」が出ました。(^^)b
排気量は50ccのままですが、怪しげなボアアップキットを取り付けているよりは加速力がいい感じです。
ただ、これ以外にセッティングをしなければいけない箇所もあるのでまだまだですね。

画像は「圧縮計」です。エンジンの圧縮圧力を計測するものです。
先に述べた「水平が出ていない状態」だと「元の状態よりも低いか変わらない」のでチェックには最適なシロモノです。
意外と高い物でもないんですよ。(^^)