モペッドライフ

神奈川県の小さなバイク屋によるトモスやチャオなどのモペッド(自転車バイク)などの話とか。

マスターシリンダーの清掃

2010-01-10 13:24:11 | Weblog
今日は祝日だったみたいですね。
常連さんの子供さんが成人式という話を聞きましたから気づいた次第です。
成人式といえば、私にとっては大分昔の話ですねえ・・・(^^;)

スクーターに限らず、バイクや車でも長期間使用しないと色々なところが動かなくなることがあります。
これは日常品でも、レザーのソファーや革製品とか家具の引き出しとかヒンジとかでもそうですね。

昨日はバイク屋らしく、長いこと使用しなかった油圧ブレーキのマスターシリンダーを修理しました。
何をしたのかというと分解清掃です。

清掃のきっかけは、ブレーキフルードが固まって内部のピストンが固着したからです。
油圧ブレーキ(ディスク)は、その名の通り油圧で作動するブレーキです。
ブレーキホースの内部にブレーキフルードが密閉状態で満たされています。
ホースの片方にはブレーキパッドを押すピストン(キャリパー内)、もう片方にはブレーキレバーが押し込むピストンが付いています。
レバーを握ると、レバー側のピストンが押されてブレーキパッド押すピストンが動き、ブレーキディスクを挟み込んでブレーキがかかるという仕組みです。

今回固着したピストンは、レバー側のものです。
その部分が固着すると、「レバーを押した状態」つまりはブレーキが利きっぱなしとなるのです。
ブレーキフルードは「ブレーキオイル」とも言われますが、一般的にいうような自動車のオイルではありません。
油汚れを取るパーツクリーナーなどをかけると「水と油のように」分離します。 ( ̄  ̄!)

ブレーキをかけると、ブレーキディスクに熱が加わります。
そをれが、ディスク→パッド→ピストン→フルードと熱が伝わります。
この熱があまりかかり過ぎると、フルードが沸騰して「気泡」が出ます。
油圧ブレーキは、「液が密閉状態で満たされている」ことが作動する前提条件です。
ですから、気泡が入るということは「それが崩れる」ことなので作動しなくなります。
これが「ベーパーロック現象」という教習所でも習う事柄です。

フルードには多少の熱がかかっても、そうならないように「沸点」があらかじめ高めに設定されています。
沸騰は「気化方向の状態」ですから、固着はイメージとしてはその逆の凝固ということろでしょうか?
ということから考えて、フルードは「使わなければ固まっていく性質」のようです。

さて、この性質を考えた場合、どういう風に清掃するのか?という話になるのですが・・・
今回は「固着したピストンが外れない」というところから作業が始まりました。
もう一回続きます。

画像は、仕事の合間に簡単にセッティングしたりしているZIP50です。
今のところ、エンジン部品はチャンバーとエアクリーナーのみです。大体90Kほど出ます。
やはり、シリンダーを変えないと気持ち的に力強さを感じませんな。(^^;)