糖質制限(高タンパク高脂肪)食をやっていると、コレステロールが高めになる人が出てきて、世間の常識(本当は産学官複合体がでっち上げた大嘘)は低い方が良いとされていますから気になります。
日本脂質栄養学会の2012年9月8日 日本脂質栄養学会第21回大会(麻布大学)において開催されたパネルディスカッション「再考 コレステロール問題」で発表された奥山治美先生のご講演https://www.youtube.com/watch?v=Z6yBdZ8xKh0&feature=youtu.be のスライド(上図)を使用してコレステロールと心臓疾患の関連について説明します。
血清総コレステロール濃度と心臓病の発生率・死亡率の関連
(日本動脈硬化学会の騙しと犯罪の証拠)
赤線:
日本厚生省研究班(原発性高脂血症調査)、米国MRFIT研究(40歳未満)、フラミンガム35歳男性、NIPPON DATA80-17: 高脂血症で選び出した人たちの集団
これらの集団には若い世代の遺伝性疾患の家族性高コレステロール血症の人の割合が多く、この人たちは若くして高コレステロール血症となり、心臓病を発症して若死にしやすいので、高コレステロール側の心臓病の発生率・死亡率が高くなる。日本動脈硬化学会はこの事実を故意に無視し、遺伝性疾患のない一般人の集団であるかのように偽装して騙し、このグラフを根拠に一般人の集団の高コレステロールは危険であると言って騙している。
緑線:
40歳から50歳以上の一般集団・高齢者集団
若い世代の家族性高コレステロール血症のような遺伝性疾患を持っている人の多くが早死にして大幅に減少しているので、この集団では高コレステロール側の心臓疾患の発生率が低下し、グラフがフラットになっている。日本動脈硬化学会はこの事実を故意に無視している。
黒線:
守口市健診受信者、ホノルル高齢者、オーストラリア高齢女性の集団
高齢者集団では、既に家族性高コレステロール血症のような遺伝性疾患を持っている人が死亡し含まれていないので、家族性高コレステロール血症のような遺伝性疾患の影響がなくなった場合の一般集団のコレステロールと心臓病の関係が示され、高コレステロールであるほど心臓病の発生率と死亡率が低下し、右下がりのグラフになっている。日本動脈硬化学会はこの事実を故意に無視している。
結論
『家族性高コレステロール血症のような遺伝性疾患の影響がない場合の一般集団のコレステロールと心臓病の関係は、黒線で示される右下がりのグラフであり、高コレステロールであるほど心臓病の発生率と死亡率が低下し、高コレステロールは長寿の要因である。
日本動脈硬化学会は悪質極まりない詐欺師集団である。』
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高齢者ではLDLコレステロールと死亡率は無関係か逆相関
企業から1円も金をもらっていない医薬ビジランスセンターの浜六郎理事長が、薬のチェックTIP No69(2017年1月)に
【Editorial 悪夢から目覚める時――「コレステロール= 魔物」仮説】
https://npojip.org/chk_tip/69-Editorial.pdf
という記事を書かれ、現状をまとめておられますから、参照されることをお勧めします(この記事は無料公開です)。
また、2016年6~10月の5か月間連続で雑誌BMJ Openで最もよく読まれた論文として、浜六郎氏と日本脂質栄養学会のコレステロール論争主役の3人の学者(奥山治美、浜崎智仁、大櫛陽一の各氏)などによる共著論文が紹介されています。
高齢者ではLDL-コレステロールと死亡率は無関係か逆相関:システマティックレビュー
Lack of an association or an inverse association between low-density-lipoprotein cholesterol and mortality in the elderly: a systematic review:
Ravnskov U, Hamazaki T, Ogushi Y, Okuyama H, Hama R et al. BMJ Open 2016;6:e010401
https://bmjopen.bmj.com/content/6/6/e010401
この論文は2016年6~10月の5か月間連続で雑誌BMJ Openで最もよく読まれた論文であった。
要旨
目的:
年齢の上昇とともに、総コレステロールの総死亡や心血管死亡に対する危険因子としての程度が少なくなるか、あるいはまったくなくなることはよく知られている。しかし、低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)は総コレステロールの1構成要素だが、高齢者において死亡率と関係しているかどうかに関しては、あまり知られていないので、この問題を検討した。
調査対象とアウトカム:
60歳以上の高齢人口について、総死亡あるいは心血管死亡の危険因子としてLDL-コレステロール値が検討されていたコホート研究を、PubMedを用いて検索した。
結果:
合計68,094人の高齢者を扱った30コホートを含む19件のコホート研究が検出された。
28コホートで総死亡率が報告され、9コホートで心血管死亡率が報告されていた。
総死亡率を扱ったコホート全体の92%の人口に相当する16コホートで、総死亡率はLDL-コレステロール値との間に逆相関が認められ、うち14コホートでは統計学的に有意であった。
他のコホートでは関連は認められなかった。
心血管死亡については、2コホートにおいて、LDL-コレステロール値が最低四分位に属する人の心血管死亡率が最も高く、統計学的に有意であった(つまり逆相関)。7コホートでは関連が認められなかった。
結論:
60歳以上の人では、LDL-コレステロール値は死亡率と逆相関している。
この知見は、コレステロール仮説(コレステロール、特にLDL-コレステロールが動脈のアテローム硬化の本質的な原因である)と矛盾している。
LDL-コレステロール値が高い高齢者は、低い人よりも長生きであるため、この分析結果は、コレステロール仮説の妥当性に対する疑問を投げかけるものである。
さらに、この研究は、心疾患予防の戦略の重要な要素とされている高齢者への薬剤によるLDL-コレステロール低下を推奨する治療ガイドラインを再検討する必要性の根拠となる。
(引用終わり)
若年者を含む集団では、遺伝性疾患の家族性高コレステロール血症の人がコレステロール高値側に多数含まれており、これが交絡因子として作用して、心疾患や死亡率をコレステロール高値側で上げていることを日本脂質栄養学会はコレステロール論争で指摘しています。家族性高コレステロール血症の人は早死にすることが多いので、60歳以上の集団では、この交絡因子は消滅して、心疾患や死亡率に影響しなくなり、BMJ Openの論文に示されるような結果になります。
つまり、遺伝性疾患の家族性高コレステロール血症ではない普通の人では、コレステロール高値はむしろ長寿の要因であり、コレステロール低値側では感染症や癌が増えて死亡率が増大するというのが真実であることを日本脂質栄養学会のコレステロール論争は明らかにしています。
補足: 家族性高コレステロール血症の特徴
浜六郎理事長は、『悪夢から目覚める時――「コレステロール= 魔物」仮説』で次のように述べられています:
「家族性高コレステロール血症(FH)の人が心筋梗塞になりやすいのは、コレステロールが高いためではなく、TNF-αなど炎症性サイトカインを高誘導し炎症を起こしやすい遺伝素因を有するためだと判明している。」
付録
コレステロールが動脈硬化及びその関連疾患の原因であるとするコレステロール悪玉説は、製薬会社から1円も金を受け取っていない(つまり賄賂で買収されていない)日本脂質栄養学会の関係者の調査により誤りであることが証明されており、遺伝性疾患の家族性高コレステロール血症ではない普通の人は、血中のコレステロールが高い方が寿命が長いことが解明されています。
スタチンなどを使用してコレステロールを低下させると、癌や感染症が増加し、寿命が短くなります。
詳細は、次を参照
奥山治美博士の金城学院大学オープン・リサーチ・センターの記事
III章 動脈硬化のコレステロール仮説(神話)の崩落― ωバランスが鍵
http://www.kinjo-u.ac.jp/orc/document/topic3.pdf
以下は、専門家向けの内容です。
日本脂質栄養学会のコレステロール論争
http://jsln.umin.jp/guideline/index.html
脂質WEBセミナー
http://jsln.umin.jp/seminar/index.html
「再考コレステロール問題」講演ビデオ
2012年9月8日 日本脂質栄養学会第21回大会(麻布大学)において開催されたパネルディスカッション「再考 コレステロール問題」で発表された4名のパネリストの講演のビデオ
http://jsln.umin.jp/guideline/cholesteroldiscussions2012yt.html
奥山治美先生のご講演https://www.youtube.com/watch?v=Z6yBdZ8xKh0&feature=youtu.be
大櫛陽一先生のご講演https://www.youtube.com/watch?v=yzq_fcHXPnY&feature=youtu.be
浜崎智仁先生のご講演https://www.youtube.com/watch?v=vjPXaqbglgo&feature=youtu.be
浜 六郎先生のご講演https://www.youtube.com/watch?v=3-peiomcaH0&feature=youtu.be
*各講演時間は約20分です。
日本脂質栄養学会が関与する一般向けの本には、次のようなものがあります(特に最初の3冊は、一般の人向けに分かりやすく書かれています)。
100歳まで長生きできるコレステロール革命 2012/1/20大櫛 陽一
コレステロールは高いほうが心臓病、脳卒中、がんになりにくい―この逆説こそ新常識 2012/3/9 奥山治美
コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる (講談社+α新書) 2011/2/22浜崎智仁
コレステロール―嘘とプロパガンダ 2009/7 ミッシェル・ド・ロルジュリル、 浜崎智仁
コレステロールの欺瞞―「悪玉」コレステロールは作り話 2011/9 ワルター・ハルテンバッハ、 大島俊三
長寿のためのコレステロールガイドライン 2010年版2010/9/1奥山治美
作用メカニズムから見たコレステロール低下医療の危険性―長寿のためのコレステロールガイドライン続 2014/10 奥山治美
私は、これらの本は全て購入して読んでいますし、奥山治美先生のご講演を拝聴したこともありますし、コレステロール論争のページの学術資料も全て読んでいます。これらの資料を読めば、賄賂まみれの日本動脈硬化学会の定める現在の基準は、真っ赤な嘘であることが理解できます。