ご無沙汰しております。
最後の投稿直後、アビの異変に気がつき治療を続けましたが
時既に遅く2024年2月4日アビは永眠致しました。
2023年負傷したアビをなんとか助けたくて撮りインフルエンザ蔓延の中
治療していただける施設もなくよくやく釧路の猛禽類医学研究所にて
受け入れしていただけ、残念ながら片翼を失いましたが
懸命に生きようと頑張ってくれていたアビ
2024年の6月まで元気でいられたら旭山動物園にて余生を送れるはずでした。
1月の中頃、ケージの掃除をした際、驚いたのもあり口を開け呼吸をしてたが
その日から口を開け呼吸をしてどんどん苦しそうにしていて
猛禽類医学研究所の先生とLINEで相談しながらあれこれしていましたが
状態は悪くなるばかりで、札幌で診察頂いた動物病の先生に紹介いただいた
調理を診察してくださる病院で診察を受けレントゲン写真を
猛禽類医学研究所の先生にも見ていただき
鳥類の呼吸器官『気嚢(きのう)』に障害がでていて腫れた患部が胃や腸を圧迫している状態。。
そして『もしかしてタバコを吸われますか?』と聞かれワタシも夫も喫煙者と伝えると
『鳥類にタバコは禁忌です。小型鳥類なら即死の可能性もあるほどです。
いまのところタバコが直接の原因と特定できませんが室内での喫煙はやめてください』
と言われ室内での禁煙、喫煙後の手洗い、換気をしながらケアをしていました。
苦しそうに呼吸をしているにも関わらず手羽先をきっちり食べていた。
『この状態で食べれることが驚きです』と言われましたが
アビはきっと“生きたいからがんばって食べるんだ”って思っていたんだろう。
酸素吸入を病院でしてもらうとすこし楽そうに見えたので
機械を購入して専用の薬剤を処方してもらおうとしていた翌日
2月4日の朝、どさっと落ちる音がした。
傍で寝ていたので見るとケージの床に落ちていたので
起こしてやると更に呼吸が苦しそうになっていてLINEで先生に相談
本当は釧路に連れて行って治療させたかったのですが
アビが移動に耐えられる体力が残っているのか。なので
今の病院で短期でも入院治療をしてもらい体力が戻ったら猛禽類医学研究所にて
治療をしましょうということになり、午前中にアビを連れて病院に向かった。
ICUにて酸素吸入と点滴により集中治療をさせることとなり
アビに『必ず迎えにくるからがんばるんだよ』と顔を見て声をかけ帰路についた。

2月4日生前最後のアビです
途中で先生から電話が入り、『酸素吸入の途中で意識がbなくなりました。戻れますか?』
すぐに向かいましたがアビはもう目を開けることはありませんでした。
『死んだふりだよね?だめだよアビ』
苦しそうでも傍で声をかけているとうとうとと眠りだすアビ。
大好きな手羽先をがんばって食べていたアビ。
人間は敵だけど低くならずに対応するようになってくれたアビ。
痛い辛いこわい思いをしながらも生きようとがんばっていたのに。
死なせてしまった。
『解剖は希望されますか?』と言われましたが
これ以上アビを傷つけたくないし生き返るわけじゃないからとお断りしました。
猛禽類医学研究所の先生にも亡くなったことを伝え助けられなかったことに絶望しているワタシに
『辛いかもしれませんがアビちゃんに何が起きていたのか知る為に解剖してみませんか?
それでショックを受けるかもしれませんので無理にとは言いませんが。』と言われ
どんな結果が出ようともワタシにも夫にもアビがなぜ死ななければならなかったのかを知らなければならないと。
そして猛禽類医学研究所にアビの身体を送り解剖結果も聞きました。
鳥類には『気嚢(きのう)』という独自の呼吸器官があるのですが
そこに真っ黒なタール状のものが詰まっていました。
色々な事例を調べていただいきましたが『おそらく喫煙の煙を吸入したことによる気嚢炎でしょう』とのこと。
自分でもそうだろうと思っていましたがこれではっきりしたと同時に
取り返しのつかないことしてしまった自分への怒りとショック。
助けたかった、助けたはずの人間に更に苦しめられて命を落としたという事実でした。
先生からは慰めの言葉もいただきましたが
喫煙の他者に及ぼす害悪をなんの罪もないアビの命をもって知った罪悪感。
アビの状態を一番傍で見ていたからどんなに苦しかったか
苦しくても生きようと頑張っていたかをわたしが一番よくわかっていた。
『この経験を次に活かしていきましょう』と言われてももうアビには償う術もない。
解剖後自宅に戻ったアビを火葬して小さな骨箱に納めました。
アビがなくなったことを今までお世話になった方々にお知らせして
その度に色々な言葉をいただきましたがワタシ自身がワタシを赦せなかった。
その中で札幌でアビの治療・レントゲン撮影などをしていただいた先生に
『仕方なかったんだよ。あなたとご主人がたった1羽の鳥の為にどんなに助けようと
動いていたかをわたしも皆も知っている。今は辛くて何も考えられないかもしれない。
でも、他にも助けてほしいコ達がいっぱいいるから元気になったら他の困っているコを
助けてあげなさい。』と言われた。
まさかアビを死なせたワタシにこんなことを言ってもらえるとは思わなかった。
困っている助けを求めているコに遭ったら間違いなく助けようとするだろう。
でももう自分のせいで失う命を見たくないという気持ちもありました。
鳶のオスメスは判別が難しく、繁殖や子育てでやっと判別ができるくらいらしい。
解剖の結果アビは男のコではく“女のコ”だったと聞かされました。
まだ若いこれから身体も出来上がってオスと出会い母になれたかもしれない
未来のあった個体だったのに。
もう二度と鳶と暮らすことはないし鳥と暮らすこともない。
でも、アビと同じ苦しい思いをさせない為に禁煙はできないけど吸う本数を更に減らし
室内では喫煙しない。外出時にタバコを持ち歩かない。
非喫煙者がいる場所で同室で喫煙しない。など明確に自分の喫煙ルールを作り
喫煙後の手洗いやうがいなども習慣になりました。
アビの骨は本当なら生まれたはずのワタシの実家近くにある公園の山に埋葬してあげたかったのですが
問い合わせしてみたこころ公共の施設なので・・・ということでできず、
自宅が河川敷が近いので自宅窓から見える大きな樹の根元に埋葬しました。
いつでも窓から見えるところです。
もう戻らないと分かっていてもなかなかケージを片付けられず
埋葬もできませんでしたが、埋葬した後の上の写真に青い光の玉が写っていて
“やっとアビは空に還れたのかなぁ”と思いました。
羽根は元に戻してあげられなかったので両翼が揃ったアビを作り
ちゃんと空を飛べているといいなと願っています。
インスタでは昨年に皆様にお知らせをしていましたが
書くのも辛くでも、なぜそうなったのかをしらないままでいたくなかったので
解剖して結果を聞いて事実を受け止め批判覚悟で投稿しました。
こちらでも書くことでまたその時の記憶が蘇りなかなか進めませんでしたが
けじめとして書かせていただきました。
アビを応援してくださった皆さんの期待に添えずこのような悲しい結末を
迎えてしまったことに謝罪以外何もありません。
最後まで懸命に生きようとしていたかわいい女のコがいた記録として残せて良かったと思いたいです。