The Man

理系男のダンディズム -ロジカルにロジカルに。 考え抜いたとき、それはその人の感性となる-

IPv4からIPv6への移行の流れは止まらない

2004-12-31 14:00:13 | いろいろ
次世代IPであるIPv6(現行はIPv4)への移行は、世界的にも止まらないようです。
中国:IPv6対応の次世代インターネット「CERNET2」が開通

このblogをご覧になっている皆様のほとんどの方がお使いのインターネットは、IPv4と呼ばれるIP規格です。

IPv6とは、このIPv4の次世代IP規格です。
#IPv5という規格はあったのですが、別の技術検証に用いられていました

何が新しくなった(よくなった)のかを、簡単にご説明しますと、

・割り当て可能なIPアドレスの総数が2の128乗個!
 (IPv4は、2の32乗個)となり、IPv4の2の96乗倍に増える!
・アドレス管理が容易になる
 (正確な表現ではありませんが、ネットワークが複雑な構成になっても、設定に関する細かいことを考えることなく、自動的に割り当て可能)
・IPパケット(情報を転送する一かたまり)転送の高速化が容易になる
 (IPパケットの送信元と配送先の情報がかかれているヘッダ情報が簡素化・固定長(これが重要なんです)化されたので、ルータ(パケットを正しく送り届けるために経路を切り替える、レールのポイントのようなものだと思ってください)の高速処理が可能になる)

などなど...

特にメリットが大きいのは、「IPアドレスの総数が増える!」という点でしょう。
IPアドレスの総数が多くなれば、インターネットに接続できる機器の総数を増やすことができます。
現状のパソコンを用いたインターネット利用が中心のスタイルから、家電やパソコンとは思えないような機器(センサなど)を用いたインターネット利用が中心のスタイルに移行するでしょう。

インターネット技術は、アメリカで開発された技術です。
そのため、現行のIPv4のアドレスの多くは、アメリカが所有しています。
おかげで、日本や韓国、中国などの国々に割り当てられているIPv4アドレスは、少ないのです!

これを解決するために、プライベートアドレス(IPv4アドレスには、世界に1つしかないグローバルアドレスと、閉じたエリア内で自由のに割り当ててよいプライベートアドレスがあります)とNAT(IP masquerade)技術等で、なんとか、この問題を乗り越えてきました。

が、上記手法には、技術的な制約もありまして...
やはり、IPv6技術が必要不可欠となったわけです。

このIPv6技術。随分昔からあったのです。日本では1996年ぐらいには、実験網があったはず。
なのに、なぜこんなに普及が遅れているのかと申しますと...


IPv4とIPv6には、互換性がない


のです。
なので、普及してしまったIPv4を、いきなりIPv6に移行できなくて、あーだ、こーだと、さまざまな移行案が提案されながらも、なかなか普及しませんでした。

しかし。
世界(特にアジア圏)における新規アドレス割り当て要求は多く、IPv6への流れが強くなってきているようです。

ここ数年、日本でも、IPv6技術を用いたインターネット接続サービスが商用化され、企業などでは、すでに活用されているところも多くなってきました。
法人向けサービスだけでなく、マス向けサービスも開始されています。

皆様のご家庭でも、もうすぐ、IPv6技術を用いたインターネット接続が当たり前になるでしょう。

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