釧路の家庭菜園

必見!釧路の気候にあわせた栽培方法と基礎知識を紹介します。

トマトの病気はどれほどあるの(1)

2010-01-09 21:22:56 | トマトの病気
★★ ト マ ト の 病 気 ★★
下記★発生の条件★と★日常管理★は各項に共通性があるため冒頭に記載する。
★発生の条件★
1.土壌の排水が悪かったり、葉や茎が成りすぎて密植状態になっていると発生しやすい。 
2.周りに病気の株があったり、一部の葉や茎が病気になっていると発生する。
3.土に水やりをしないで葉の上から水やりをしている。
4.前に病気になった株が植えられていた土に新しい株が植えられた。
★日常管理★
1.健全な種子を使うことが大切。
2.市販種子を55度の温湯に25分間浸漬消毒する。
3.栽培に使用する資材は消毒する。
4.わき芽取りは晴れた午前中に行なう。
5.土をよく耕したり、完熟した腐 葉土や堆肥を混ぜるなどして土壌の排水をよくする。
6.成りすぎた葉や茎を取り除いて密植をさける。
7.病気の株は、土とともに堀あげて焼却するか土深く(1m以上)埋めるなどして処分する。
8.病気の葉や茎は摘み取って焼却などして捨てる。
9.水やりは、葉の上から行わない。
10.病気が発生した土には株を植えないか、消毒(焼くか蒸気消毒、太陽熱消毒)した土を用いる。


【モザイク病】

★症 状★
1.生長点付近の若い葉の色が濃淡となり、モザイク症状が現れる。
2.果実内部には褐色や白色の筋が入ったりする。
3.ひどくなると糸のように細くなり、垂れ下がる。その部分から上にはほとんど実をつけない。
★発生の条件★
1.病植物上で増えた有翅のアブラムシがトマトやピーマンに飛来し、1~2分間の吸汁で伝染が起こるとされている。
冒頭★発生の条件★に準ずる
★日常管理★
1.消毒済みの種子を使い、株を寒冷紗で覆ってアブラムシを防ぐ。
冒頭★日常管理★に準ずる
★薬 剤★
1.この病気を防除する薬剤はない。
2.媒介するアブラムシを防除する。

【かいよう病】

★症 状★
1.葉や茎に白色か褐色でコルク状の隆起した斑点を生じ、果実の表面には鳥の目のような盛り上がった斑点を作る。
2.下葉が葉柄とともに垂れ下がり、葉縁は巻き上がり、先端から萎ちょうする。
3.葉脈間は黄変し、ついには葉全体が褐変枯死する。
4.茎,葉柄、がく,果柄,果実に白色~褐色のやや隆起したコルク状小斑点ができる。
5.茎のずいの部分が褐色で中空になり、ひどいと枯れる。
★発生の条件★
冒頭★発生の条件★に準ずる

★日常管理★
冒頭★日常管理★に準ずる
★薬 剤★
1.カスミンボルドー水和剤1000倍液(5回)を収穫前日までに散布。







【青枯病】

★症 状★
1.はじめ先端の葉が日中しおれ、曇天日や朝夕には回復しますが、株全体が緑色のまま急にしおれ、2~3日の間に全体が枯れる。
2.根は褐色に腐敗し、茎を切ると維管束から汚れた白色の汁がにじみ出る。
3.土の深いところに病原菌が残るので、完全に土壌改良しないと毎年発生する。

★発生の条件★
1.排水が悪い土や粘土質の土で発生しやすい。
冒頭★発生の条件★に準ずる

★日常管理★
1.病菌は傷口から侵入するので、芽かきは晴天の午前中に行なう。
2.排水を良好にし、潅水量を少なくする。
3.一旦全面的に発生すると、土壌消毒で病菌を完全殺菌するか、5年以上の間隔をとる。
冒頭★日常管理★に準ずる
★薬 剤★
1.有効な薬剤はない。

【輪紋病】

★症 状★
1.葉にやや楕円形で大形の褐色の病斑ができ、同心円状の輪紋がはっきり現れ、やがてボロボロに穴があいて葉が枯れる。

★発生の条件★
冒頭★発生の条件★に準ずる

★日常管理★
冒頭★日常管理★に準ずる

★薬 剤★
1.ダニコール1000の1000倍液(2回)を収穫前日までに散布。

【疫病】

★症 状★
1.トマトにもっとも大きな被害を与える病気である。
2.葉または茎や果実に、暗褐色で不整形、大形の病斑が生じ、そこに白色で霜状のカビが生えて腐敗する。
3.湿度が高い場合はうっすら白いカビが生え、湿度が低いと病斑部分が乾燥し、茶褐色になり枯れたようになる。
4.茎でも同じような症状があらわれ、そこから上の部分は枯れてくる。
5.実では比較的若いもので発生しやすい。
6.葉の先端から枯れてくる。

★発生の条件★

冒頭★発生の条件★に準ずる
★日常管理★
冒頭★日常管理★に準ずる

★薬 剤★
1.リドミルMZ水和剤750倍液(2回)を収穫前日までに散布。
2.ビスダイセン水和剤600倍液(1回) 収穫30日前までに散布する。


種類が多すぎて今回はここまで

おいしいトマト作りに挑戦しよう

2010-01-09 12:38:57 | トマトの栽培
★★ ト マ ト の 栽 培 ★★

<<作り方>>

★畑の準備★
1.(窒素成分が10%程度のもの)100gを全面に施し、深く耕し土とよく混ぜておく。
2.前作の肥料分が残っているような土であれば、元肥なしでも良い。
3.元肥が少ない方が失敗は少なくなる。
4.うね幅は1条植えで1m、2条植えで1.5mが目安。

★植えつけ★
1.適期は、1段花房の最初の花が咲いた頃。
2.開花前の苗を植えると、草勢が強くなり1段目花房が着果せず流れてしまう事が多いので、若苗を購入したときは、1まわり大きなポリポットに鉢上げし、花が咲いてから植えつける。
3.トマトは、1段花房と同じ方向に上位花房がでるので、通路方向に第一花房をむけて植える。

★整枝・誘引・摘果★
1.わき芽は取り遅れると主枝の伸びが悪く、病気の原因になる。
2.こまめに摘み取り1本仕立てにする。
3.この時、ハサミ等を使うと、ウイルス病が伝染する恐れがある。
4.ウイルス病の疑いのある場合は最後に整枝します。ハサミはその都度よく洗っておく。
5.晴れた日の午前中に行うのが良い。
6.摘心は、6~7段花房の花が咲いたら、花房上2枚の葉を残して止める。
7.大玉トマトの場合、1つの花房に多くの実がついたときは、ピンポン玉の大きさ位の時に大きな形の良いものを4~5個残し残りは摘果する。
8.ミニトマトの整枝は必ずしも1本仕立てでなく2本でもよいでしょう。1本仕立ての場合は斜めに誘引し横に伸ばす方法をとると長期間収穫できる。

★追肥★
1.1回目の追肥は1段果房がピンポン玉位になった時に1株当たり10gの高度化成肥料を施す。
2.2回目は5段果房の開花時、3回目は7段花房の開花時に草勢を見ながら適量追肥する。
3.葉が内側に巻き込んだ状態となれば肥料が多すぎるので追肥は行わないでおく。

チッソ(N)分が過多になると、葉が内側に巻き込んだり、茎が異状に太くなる。基肥が多すぎると三番果あたりから症状が現れてくる。

★敷わら・かん水★
1.通常は、雑草の発生と土が固まるのを防ぐために敷わらを行うが、釧路地方は湿度が高いため、敷きわらをすると害虫の発生を抑制するので、マルチにするとよい。
2.かん水は、果実が肥大するときに特に必要となるが、かん水のしすぎは逆に実割れの原因となるので状態をよく観察して行うこと。、

★ホルモン処理★
1.第1花房の着果を確実にするためにホルモン剤の処理をする。
2.トマトトーンの50倍から100倍液を、花房当たり2~3花開花した時にかる。
3.花房を手のひらで挟み、生長点に液がかからないようにして1回噴霧し、滴を払う。
4.生長点にかかると生育異常が起こり、2回、3回かけると空洞果ができる。

★トマトトーンはホルモン剤であり、花房に何度もかけると生育異常を起こすので、食紅などで色をつけておくと確認しやすい。