釧路の家庭菜園

必見!釧路の気候にあわせた栽培方法と基礎知識を紹介します。

スイカの害虫はどれほどあるの

2010-01-08 16:01:25 | スイカの害虫
★★ ス イ カ の 害 虫 ★★
【ワタアブラムシ】

★発生部位と被害の特徴★
1.芽・葉・茎・つぼみ・花に寄生し、生育を阻害するほか、ウイルス病を媒介する。
2.体色は黄色、緑色、黒色と変異があり、体長1mm程度。
3.葉裏や新葉などに寄生し、植物組織内に口針を差し込み、汁液を吸汁する。
4.激しくなると、葉は縮れ、新葉では生長が止まる。また、排泄物(甘露)が葉の表面に付着するとすす病が誘発され、光合成や呼吸が阻害される。
5.果実にすす病が発生すると、汚れや着色不良で商品価値が低下する。
★発生の特徴★
1.多くの植物に寄生し、窒素肥料の多様は発生を助長する。
2.圃場での発生は有翅虫の飛来によって始まるが、その後は無翅の雌だけで増殖する。
★日常管理での防除★
1.窒素肥料の多用を控える。
2.他のアブラムシ類に比べて薬剤に対する耐性が強いので、発生初期から薬剤散布を繰り返し行うことが必要である。

★薬剤での防除★
1.ベストガード粒剤を株当たり1~2g植え穴処理して土壌混和(定植時1回)する。
2.発生時からベストガード水和剤100~200倍液(収穫7日前まで3回)を散布する。
3.モスピラン水溶剤2,000~4,000倍液(3回)を収穫前日までに散布する。
★すす病が発生すると、薬剤での防除は困難になるため、被害が広がらない前にその箇所を抜き取り周辺を薬剤散布するのが望ましい。さらに、マルチをしている場合は、マルチの下にも発生しているので入念に薬剤散布が必要になる。
★風通しが悪く密植していると発生を促しやすくなる。また、収穫時期になると特に発生しやすいため入念な管理と薬剤散布が必要になる。
★アブラムシが発生しやすい野菜(ナスビ・ピーマン・シシトウ等)を周辺に植えないようにする。特に温室内での同時栽培は禁物である。


【ミナミキイロアザミウマ】

★発生部位と被害の特徴★
1.成虫は体長1mm程度。体色は橙黄色で、背面中央に黒い筋(折りたたんだ翅)が見える。
2.葉の葉脈に沿ってかすり状に白い斑点が現れる。
3.葉裏に寄生し、食害する。そのため、葉裏がカスリ状に白変し、後に光沢のある褐色の食害痕となる。
4.多発生すると葉全体が枯れ上がり、着花不良や果実肥大停止を引き起こす。
5.新芽や心葉が食害されると萎縮し、つるの伸長が阻害される。
6.果梗部や果尻部分に褐色のケロイド傷痕を生じることがある。
★発生の特徴★
1.気温が高い時期に発生が多くなるが、施設内では周年発生を繰り返す。
★日常管理での防除★
1.ハウス栽培の除草を行う。
★薬剤での防除★
1.発生時からベストガード水和剤100~200倍液(収穫7日前まで3回)を散布する。


【ナミハダニ】

★発生部位と被害の特徴★
1.寄生された葉の表側には無数の白い斑点ができ、株全体に広がる。
2.多発すると糸を吐き頂上部に集合する。
★発生の特徴★
1.野菜・花き・果実など、多くの植物に寄生する。
★日常管理での防除★
1.周辺の寄生となる広葉タイプの植物や、雑草を取り除く。
★薬剤での防除★
1.発生初期からコロマイト水和剤2000倍液(収穫7日前まで2回)を散布する。
2.バロックフロアブル2000倍液(収穫前日まで2回)を散布する。


【ハダニ類】

★発生部位と被害の特徴★
1.体色はカンザワハダニでは赤色、ナミハダニでは黄緑色型と赤色型がある。体長は0.5mm程度。
2.葉裏に寄生し、口針を差し込み、葉の内容物を吸汁する。
3.寄生密度が低いうちは、葉にカスリ状の小白斑が点在する程度であるが、寄生密度が高くなると白斑が拡大し、後に黄化、褐変する。
4.ナミハダニとカンザワハダニが主に寄生する。
5.はじめ葉にごく小さな白い斑点が生じ、しだいに数を増して全体に及ぶと葉は蒼灰色となり、黄変して枯死を早める。葉裏を調べると、ごく小さな淡緑色または赤橙色のダニがはい回っており、糸を張りめぐらしている。拡大鏡で調べると、球形の卵も見つかる。高温・乾燥時に被害が大きい。



★発生の特徴★
1.施設内や野外の雑草などで越冬した成虫や幼虫が発生源となる。
★日常管理での防除★
1.ハダニは発生の兆候が見え始めると、ごく短期間のうちに蔓延するので、元葉近くにわずかな変色があればダニを調べ、すぐに防除する。ハダニは薬剤抵抗性がつきやすいので、系統の異なる2~3種類の薬剤を交互に散布する。
★薬剤での防除★
1.ダニトロン フロアブル2,000倍液を(1回)収穫前日までに散布する。