お気楽海外生活 → 帰国して子育て中

イギリスボランティア留学&アフリカオーバーランドツアーの後はアメリカ移住。今は日本で子育て中です。

目次

ブログを始めて2年が経過しました。
最初はイギリスにいる間の身内への近況報告だったんだけど、今は単なる趣味です。
ブログって書くのはラクなんだけど、ホームページと違って読み難いのが玉に瑕。
ということで、2周年記念に目次なるものを作ってみました。
なんとなくテーマ性のあるものはまとめて見れるようにしてあります。


 イギリスボランティア留学
2005年の話です。
行くぞ!と決めてから実行するまで。
行ってからの日記なんかはこちらをご覧下さい。


 イギリスアルバム
イギリス滞在中に行った国内旅行。
パスポートがなかったから国外に出られなかったんだよね~。
これだけ行ってもまだまだ行きたい場所があるのが不思議。
 アフリカキャンプツアー
当初予定していた欧州周遊は寒さのため却下。
南下してアフリカに行ってみました。
当時はいっぱいいっぱいだったけど、思い返すととても楽しかった。


 アフリカアルバム
最初は写真もここにアップしてたんだけど、途中で4travelを知ったのでそっちに変更。
多少だぶってる写真もあったりして。
 アメリカ生活
アメリカに引っ越すまでと、引っ越してからの話。
日々のどうでもいい日記以外の記事に、テーマ別にリンクしてあります。


 アメリカアルバム
アメリカの国内旅行アルバムリンク集。
一応アルファベット順になってます。
メキシコとか混ざってるのは、国内感覚で行けちゃうから。


結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法

2024-09-01 20:03:39 | 映画とか本とか
長年便秘とお付き合いしており、薬は欠かせません。
youtube見ながらおうち有酸素するようになってから、多少ましになったかな。
薬が減った位で、なしでは無理なんだけど。
そんなわけで、腸活は常に興味がある。
それ変えただけで、便通変わることはないんだけどね。
複合要因によって成り立ってますので・・・。

 結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法 (著)川本 徹

こういう本って、気になることが沢山書いてあるからなかなか短くまとめられない。
とりあえず、見返す気になる程度にはまとめてみようと思います。

腸活=蠕動運動の促進+食事の改善

 消化にかかる時間
食べ物が胃の中に入ってから小腸に送られるまで、だいたい2〜3時間ほど。
小腸の中におよそ5〜9時、大腸の中を通過するのにおよそ12〜20時間。
最終的に食べたものが便となって出てくるまで12〜24時間かかるが、人によってはそれが48〜72時間かかる場合もある。

 大蠕動
朝は排便の絶好のチャンス。
というのも、「大蠕動」といって大腸がぐぐっと大きく動いて、中身を出そうとするから。
しかし、大蠕動を起こすには条件があります。
・胃と小腸が空っぽになっている必要がある
・胃と小腸を空っぽにするためには、およそ8時間食べ物を入れない時間を作ることが必要
胃と小腸が空っぽの状態で胃に食べ物が入ってきた時に初めて、胃・結腸反射という体の反射反応が起こり、大ぜん動が起こります。

 便秘の弊害・腐敗ガスの影響
大腸までやってきた肉類の残りカスなどのタンパク質は、悪玉菌の大好物。
こうしたタンパク質をエサにして、食べて分解し、腸内で腐敗ガスを発生させます。
腐敗ガスのせいで、こんな目にあうことも。
・肌荒れ
・おならが臭い
腸から体内に吸収されてガスが血液中に入るのがよろしくない。
血液に入ったガスは、皮膚まで届いちゃうから肌荒れがおきる。

 蠕動運動を促進する
蠕動運動が促進されると、それだけで腸内環境が整っていきます。
蠕動運動が促進される
→腸壁の粘膜からムチンという粘液の分泌が増える
→ムチンはビフィズス菌や乳酸菌の餌になる
→善玉菌が増える

■パントテン酸
蠕動運動にダイレクトに有効なのがビタミン B 群の一つである、パントテン酸。
パントテン酸は自律神経を刺激して蠕動運動を促進する作用がある。

■短鎖脂肪酸
腸内の善玉菌によって作られる脂肪酸。
大腸の粘膜細胞のエネルギー源になり、粘膜にあるセンサーを刺激して蠕動運動を促す。
善玉菌が多ければ短鎖脂肪酸がたくさん作られる
→短鎖脂肪酸が腸の蠕動運動を促す
→悪玉菌が繁殖しづらい腸内環境になる
→更に善玉菌が増える

 神経伝達物質の働き
腸に集まっている神経細胞は1億個で、この数は脳の次に多く、腸は第2の脳と呼ばれている。

■ドーパミン
中枢を刺激し、食欲を増す作用がある。
ストレスがかかるとドーパミンが分泌される。

■セロトニン
セロトニンが増えるとドーパミンが減り、食欲が抑制される。
腸内細菌が作る短鎖脂肪酸はセロトニンの分泌を促す。

■メラトニン
セロトリの分泌が減るとメラトニンが減る(なぜならメラトニンの原料はセロトニンだから)。
メラトニンが少なくなると寝付きが悪くなる、眠りが浅くなって中途覚醒するなど、不眠や睡眠のトラブルが起こってくる。

腸内環境の悪化などでセロトニンが減る
→メラトニンが減る
→睡眠のトラブルが起こる
→腸の蠕動運動が弱くなる
→さらに腸内環境が悪化する
→便秘や肌荒れ、うつ症状などが出現

 制御性T細胞の働き
腸でこんなこともおこってます、というちょっと目新しい話です。
制御性 T 細胞は炭素脂肪酸の一つである酪酸が増やしていると考えられている。
・過剰な免疫反応を起こす免疫細胞を抑える
・炎症を抑制し動脈硬化が軽減する
・交感神経を抑制し高血圧を軽減してるかも

 下痢について

■小腸で起こる下痢
食べ物と一緒に入ってきた細菌やウイルスが出す毒素が原因。
毒素により炎症が起こった腸では、大量の粘液が分泌される。
小腸では平常時でも1日に8〜9 L くらいの粘液を分泌している。

■大腸で起こる下痢
細菌性が最も多い。
水分を吸収する大腸の内側の粘膜を破綻させてしまうことで、水分が吸収できない状態になり、下痢となる。
単に荒れた状態にすることもあるが、いずれにしても粘膜が傷つくため出血が起こる。
同じ下痢にも血便が混じっている場合は、大腸が原因の下痢という風に医者は考えるらしい。

■便秘にも下痢にもお腹を温めることは有効
下痢:温めることで激しくなりすぎている蠕動運動を少し抑えて落ち着かせ、お腹の痛みを和らげる
便秘:温めることで体も心も緊張が溶け、副交感神経が優位になってリラックスし、ぜん動運動が促される

 腸内フローラ
腸内フローラは幼少期にほとんど決定されてしまうので、その大切な時期にジャンクフードを与えるのはよろしくない。
アレルギーを発症した後でオーガニックフードだ、無添加食品だと食べ物を変えたとしてもなかなか改善しない。

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最高の勉強法

2024-08-04 09:47:48 | 映画とか本とか
読書脳を読んでからは、小説以外の本をよく読むようになりました。
年齢的な脳機能の低下を実感している今日この頃。
覚えておきたいこともなかなか頭に入らないので、この本を読んでみました。

 最高の勉強法 (著)安川 康介

まず最初に、科学的に効果があると認められていない勉強方法を3つ。
・再読(何度も読む)
・要約(ノートに書く、まとめる)
・ハイライトや下線を引く

いやいや、ずっとこの方法で勉強してきましたけど!?
効果ないんかい!!!
いや、ある一定の効果はあるんだろうけど、効率悪いってことね。
要約もあまり意味ないのかぁと思ったけど、その人のレベルにもよるっぽい。
しかも、要約する能力についても個人差が大きいから、効果も異なってくる。


さて次に、科学的に効果のある勉強法とは。
特に効果が高いのはこの2つ。

 アクティブリコール
勉強したことを能動的に思い出すこと。
何も見ずにやったことを思い出す・書き出す、テストを受ける、人に説明するなど。
覚えたままではなく、活用することによって脳に定着していく。
やってる時は効果があると思えないのもポイント(笑)。

 分散学習
多くの繰り返しを行う場合は、時間を分散された方が明らかに有利。
1日に一気に勉強するより、時間をおいて何度か勉強した方が効果的。
総合的な学習時間は同じでも、1日に済ますか数日にわけて繰り返すかで効果が異なる。
覚えきらないなーと思っても、その日は一度やめて翌日以降に仕切りなおす。
その割り切りも重要ということですね。
というか、そっちの方が効果あるのは言われなくとも分かる気がする。

次に効果が高いとされているのが3つ。

 精緻的質問
よく子供がやるやつです、何でどうして攻撃。
どうしてこうなってるのかな?なんでかな?と問いかけながら学習する。

 自己説明
自分のいる場所を客観的に認識する。
ここまで終わった、ここまで理解した。
ここが足りない、出来てないなど。

 インターリービング
似たようなことをやる場合、種類や強度を変えたバージョンを同時にやると効果的。
これは運動にもいえることみたいなので、そっちで説明した方が分かりやすい。
6つのボタンを指示に従って特定の順番で押す時。
パターン1を覚えてからバターン2、その次にパターン3とやるより、
ごちゃまぜに3種類練習した方が効果的らしいです。
これ、なかなか受け入れがたいけど・・・身についてから次に行きたいよねぇ。
その瞬間、短期的には身についてから次って方が成績いいんだけど、
時間をおいて確認するとごちゃまぜにやってた方が成績がいいんだって。
これまた、やってる時は効果を感じられないけど実はこっちがいいっていう、
アクティブリコールと同じだね。

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ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命

2024-07-09 19:50:10 | 映画とか本とか
先日久しぶりに一人映画に行ってきました。
そこで予告編を見てびっくり。
アンソニー・ホプキンスが映画に出てる!!!
新作じゃん!!!
もちろん、見に行きましたとも。


 ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命


ナチスが迫りくるプラハから、陸路を使って子供たちを助けた方の実話です。
退職してボランティア活動に精を出しているニッキー(アンソニー)は、
孫(ひ孫ではない)が生まれるのを機に古い書類などを整理し始めます。
どうしても手放せなかった鞄の中には、昔救った子供たちの記録がありました。

馴染みに新聞社に持ち込むも、難民は記事にならないと見もしない。
友人の紹介で別のところに持ち込んだら、そちらは価値をわかってくれた。
実話なので最後まで書いちゃうと、最終的には国民的おバカな娯楽番組の粋な計らいで子供たちと再会します。


ニッキーの仕事があまりに事務的で書類山盛りでびっくりした。
写真とパスポートを準備して、完璧な書類(もちろん手書き)を準備。
里親を見つけて、保証金として一人50ポンドも準備して、ようやくビザを申請。
ビザが出たらようやく電車に乗せられる。
果てしない書類仕事と、里親探しと、募金集め。

印象的だったのは「ordinary people」という言葉。
どうしてそこまでするの?仲間内でそういう話になった時、「ordinary people」ならそうするだろ、とニッキーは言います。
「私もordinary peopleだ」「私もordinary peopleよ」「「私もordinary peopleだ」


ニッキーの家が豪華でした。
イギリスであんなに大きなガラスのはまった家って、あまりないイメージ。
しかもプールもついてる!
これだけ大きいからこそ、再開した子供たちがその子供や孫を連れてきても遊べるんだね。

アンソニーを見に行ったけど、ヘレナ・ボナム=カーターも素敵でした。
ニッキーのお母さん役で、ニッキーと一緒にビザ獲得のために奮闘します。
この二人の関係性もとっても素敵でした。


年を取ったニッキーがたまたまいいところに持ち込んだから史実が残ったけど、こんな風に歴史に残らずにユダヤ人を救った人も沢山いるんだろうなぁと考えちゃいました。

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ゴースト・ボーイ

2024-04-07 14:04:56 | 映画とか本とか
12歳で脳感染症から植物状態になり、3年後には意識を取り戻した男性の自伝。
なんか、すごい人ってイメージで読み始めたら、ちょっと違いました。
耐えるしかないので耐え続け、ようやくコミュニケーション手段を得る。
子供時代をすっぽり抜かして、大人として人生をスタートしているも同然で、
とっても怖がりで純粋な様子が伝わってきました。

暑い寒い愛してる、そんな簡単なことを伝えたいという思いは叶い、現実はさらにその先へ。
複雑な人間関係、社会に徐々に入り込んでいくものの、なかなか適応できない。
何かを選択したことはないし、当たり前に健康な人が当たり前に思うことが分からない。
みんながほめてくれるけど、どうしてだろう?と理解できない。
意識だけあった9年間は、周りの人がどう思ってどういう関係にあるか分かったのに、
自分がその中に放り込まれて当事者になるとさっぱり分からない。
とまどいながらも成長していく様子が書かれていました。


 ゴースト・ボーイ | マーティン・ピストリウス, ミーガン・ロイド・デイヴィス, 長澤 あかね


1988年1月(12歳)にのどの痛みを訴えたのが始まり。
数か月後には何も食べなくなり、ついには人の顔も分からなくなる。
16歳くらいで意識が戻り始め、19歳になるころには完全に回復していた。
1994年にネルソン・マンデラが大統領になったことはぼんやりと、
1997年にダイアナ妃がなくなったことははっきり覚えている。

幼いころの記憶は失っていて、意識を取り戻した時点からの記憶しかない。
それでも家族という概念を理解したり、言葉の意味が分かったり。
脳機能の一部は生きていたということかな?

意識を取り戻しても体は動かず、周囲の人には気づいてもらえない。
22歳の頃には肺炎で死にかけ、死により「煉獄から解放」されたいと願う。
介護施設の職員からは虐待され、人生と取り戻した後も悪夢に苦しむ。

2001年7月(25歳)、この人、意識があるかも?と気づいたスタッフの進言により検査を受ける。
ノートパソコンを買ってコミュニケーション手段を得る。
2003年には週に1回、医療センターでボランティアで働き始める。
コンピューター関連に強く、修理しているのに驚き。
すぐに有給職員(週1日)となる。
働き出して4か月でスピーチを行うなど、目覚ましい変化が生じる。

2005年には犬を飼い始める。
コミュニケーションセンターで週3日、学術研究所でコンピューター技師として週2日働く。
この頃、大学の過程を修了する。
2007年にはコミュニケーションセンターをやめ、学術研究所の常勤へ。
大学で学位を取ろうとしたら、まず高校を卒業しろと言われて戸惑う。
別の大学をトップクラスで卒業したばかりなのに、今更高校?とショックを受ける。
特別扱いではなく社会の一員として普通に扱われている感じがした。
コミュニケーション手段を得てたった6年で。
2008年4月(32歳)、結婚して英国へ移住。
現在はすっかり力強くなって、車いすレースの選手になっているようです。

10年間の植物状態から回復し父親に 南ア男性が半生語る - BBCニュース

マーティン・ピストリウスさんは10年以上「閉じ込め症候群」となり、コミュニケーションが一切取れなくなった。

BBCニュース

 


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脳を鍛えるには運動しかない!

2024-04-07 13:37:14 | 映画とか本とか
すごくおもしろかったけど、多少専門性が高いのと頁が多いのとで、時間かかった。
運動すると脳にいい物質が脳内でも体内でも出て、体内で出た物質は脳に入り込んで働く。
運動は健康にも学習にも精神安定にもいいよ!というお話でした。
2009年の本なので現在では新しい知見も出ていそうだよね。

運動をすると心臓から血液がさかんに送り出され、ベストの状態になる。
動かない生活は脳も殺してしまい、実際に脳は縮んでいく(こわっ!!!)。
ニューロンは運動によって生まれ、環境からの刺激を受けて生き残る。

そもそも人類は農耕民族として定住する前は狩猟を行っていたわけで、
体は運動するように出来ているというのがすごく説得力ありました。
「元来、わたしたちは体を動かすようにできていて、そうすることで脳も動かしている」
そうだよね、血糖値を上げるホルモンは沢山あるけど、下げるホルモンはインスリンだけ。
それも人類の長い歴史の中では飢餓状態になることはあっても、飽食はなかったからだもの。

 脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方 | ジョン J.レイティ, エリック ヘイガーマン, 野中 香方子

第一章 革命へようこそ

アメリカのある校区で0時間目として朝運動を取り入れたところ、
生徒たちの成績はあがり、肥満率は下がり、精神的にも安定して暴力事件は減少。
心拍数計を取り入れた新しい「フィットネス」としての体育。
健康でい続けるための体育。

足が遅い子には、もっと頑張れ!と早く走らせていた体育教師が、
その子の心拍数系を見てびっくり、めっちゃ頑張ってるじゃん!!!というのが印象的。
誰よりも頑張ってたんだ、と思うんだよね。

これ、日本でもぜひ取り入れてほしい!!!
こういう概念で体育をやってくれれば、運動に対する認識が育ち、
生涯を通して役に立つ授業になると思うんだよね。
そして運動が出来ない子も、劣等感を抱かずに済む。
ダンスの授業でコミュニケーションを学ぶのもおもしろかった。

第二章 学習

脳の学習は運動により促進されるという、専門用語たっぷりのちょっと難しい話。
これを読みながら、体を動かせない天才、スティーブン・ホーキング博士を思った。
ALSを患いながらもその頭脳は冴えまくっていた人。
めっちゃすごいな、と改めて思った。

脳内の信号の80%はグルタミン酸とγ‐アミノ酪酸(GABA)が担っているが、
セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質や、
「因子」と呼ばれる分子グループも重要な働きを担う。
脳由来神経栄養因子(BNDF)は、ニューロンを育てる肥料のような役割をする。
何かを学習するには長期増強(LPT)と呼ばれる動的メカニズムにより、
ニューロンを強化することが欠かせない。
学習を繰り返すことでシナプスが増え、結合は強化される。
この変化を「シナプス可塑性」といい、BNDFはここで中心的な役割を果たす。

運動はBDNFは増やし、BDNFはニューロンの機能を向上させ、成長を促し強化する。
BNDFはシナプス近くの貯蔵庫に蓄えられ、血流が盛んになると放出される。
その際に体内の多くのホルモン(※下記)が招集され、そのプロセスを手助けする。
・IGF-1(インスリン様成長因子)
・VEGF(血管内皮成長因子)
・FGF-2(線維芽細胞成長因子)
運動するとこれらの成長因子が血液脳関門を通過し、脳内でBDNFと協力して、
学習に関わるメカニズムを活性化させている。

感覚刺激と社会刺激の多い環境で暮らすと、脳の構造と機能は変化し、重量も増す。
猫の片目を閉じたまま育てると視野皮質が明らかに委縮した。
脳は、使うか失うかだ。

第三章 ストレス

ストレスは体の均衡を脅かすもので、体はそれを克服するか適応するか。
椅子から立ち上がることをストレスとは思わないが、生物学的にはストレス。
失業しそうなときのストレスとは比べ物にならないが、体と脳の同じ回路を活性化させる。
ニューロンは「よい」要求と「悪い」要求を区別しない。
コルチゾールが多いと、ストレス以外の新しいことを記憶しずらくなるだけでなく、既存の記憶へのアクセスも阻まれる。

ストレスによる警報が出ると偏桃体はメッセージを発信し、副腎が異なる段階で異なるホルモンを分泌する。
ノルアドレナリンが交感神経を伝わって副腎を刺激し、アドレナリンが分泌され、心拍数と血圧が上がり、呼吸が早くなる。
同時に、ノルアドレナリンと副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)によって運ばれた信号は、
視床下部でメッセンジャー(神経伝達物質)に渡され、下垂体を刺激して副腎の別の部分を活性化させる。
ここでは、ストレス反応にとって二番目に重要なホルモンであるコルチゾールが分泌される。
この一連のリレーはHPA軸と呼ばれ、ストレス反応メカニズムにおいて重要な役割を担っている。
H:Hypothalamus(視床下部)
P:Pituitary(下垂体)
A:Adrenal gland(副腎)

ストレスと同じように、コルチゾールもいいか悪いかではない。
少々ならなら記憶を回路につなぐのに役立つが、多すぎると邪魔をする。
あまりに多いと、ニューロン同士の結合をむしばみ、記憶を破壊してしまう。
シナプスの結合は切断され、樹状突起は委縮し、細胞は死に、ついには海馬もしなびてしまう。

コルチゾールはピーク時にはニューロンの材料となるたんぱく質を増産させる。
その結果樹状突起も受容体も大きくなり、シナプスは太くなる。
その強くなったニューロンが生存にかかわる記憶を強化し、その回路内のニューロンをほかの要求から遮断する。
本来1個のニューロンは、いくつもの記憶の一部になることができるが、脳がストレスを感じているときに入ってきた情報は、記憶になろうとしてもニューロンの大半が遮断されているので自分用の回路にニューロンを取り込みにくい。
慢性ストレスのせいでコルチゾールが多い状態が続いていると、新しい情報が頭に残らなず、うつ病の人はものを覚えにくい。
海馬のニューロンがそのグルタミン酸機構をフル回転させ、それほど重要でない刺激を遮断してしまう。

筋トレと脳の共通点。
筋トレによって傷ついた筋肉は、修復する時により強力になる。
ニューロンもいったん壊れて、より丈夫に作り直される。
運動はニューロンの回復プロセスのスイッチも入れる。

運動するとインスリン受容体が増え、血糖がよりうまく利用され細胞は強くなる。
運動中、脳の中で血液の流れが前頭葉から大脳辺縁系へシフトする。
大脳辺縁系には、偏桃体と海馬がある。
運動するとIGF-1が増えてインスリンがグルコースの量をコントロールするのを助ける。
IGF-1は海馬の中でLPTを促進してニューロンの可塑性を高め、新生を促している。
FGF-2とVEGFにより脳の中で血管網が拡大され血流もスムーズになる。
BNDFの分泌量も増え、これらの因子が協力しあって脳の活動を活発にし、慢性ストレスの有害な影響に対抗する。
心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)はHPA軸にブレーキをかけ、脳の騒音を沈めて体のストレス反応を直接抑える。

第四章 不安

有酸素運動をすれば不安がたちまち解消されることは昔から知られている。
運動すると筋肉の緊張がゆるみ、脳に不安をフィードバックする流れが断ち切られる。
体の方が落ち着いていれば、脳は心配しにくくなる。
不安障害患者の偏桃体は、危険と安全の区別がつかない。
運動が不安に作用するのは、主にANPの働きによるものと考えられている。
激しい運動だけが、不安による肉体的な興奮に対する感受性を和らげる。

筋肉が働き始めると、脂肪を分解して脂肪酸が作られ、血液中に放出された遊離脂肪酸はトリプトファンと結合していたアルブミンを奪い取る。
身軽になったトリプトファンはBBBを通り抜け、脳に入っていき、セロトニンの構成材料になる。
運動によって増えたBDNFもセロトニンを増やし、安心感を高める。
また、運動はGABAの分泌やANPの生成も促す。
ANPはBBBを通り抜け、海馬の受容体にくっついてHPA軸の活動を調整する。
ANPは脳内でも青斑核や偏桃体のニューロンで生成・分泌される。
青斑核も偏桃体も、ストレスと不安に関してい重要な役割を担っている。

第五章 うつ

本を書かれた当時、イギリスではうつの治療の第一歩として運動が勧められていたが、
アメリカでは運動がうつの治療に用いられることはほとんどなかった。
今はどうなっているのかな?
日本で、うつの治療に運動ってやってるのかしら。

うつとは、人生のつながりやニューロンのつながりが蝕まれており、運動はそうしたつながりを元通りにする。
習慣的に運動するようになると、脳のドーパミン貯蔵量が増えるだけでなく、受容体を作る酵素が生成され、「報酬中枢」にある受容体そのものが多くなる。
ストレスホルモンのコルチゾールが多いと、海馬のニューロンは死んでしまう。
抗うつ剤は効き目が出るまで3週間かかるのも珍しくないが、それはニューロン新生にほぼ同じ期間がかかるからかも。

抗うつ薬はボトムアップ方式で作用する。
脳の下位組織である脳幹に働きかけ、その影響が辺縁系に伝わり、最上位の前頭前野に及ぶ。
抗うつ剤の効果がまず体に現れるのはおそらくそのためで、悲しい気分が薄れるより先に、体にエネルギーが満ちてきたように感じられる。
認知行動療法と心理療法などのセラピーは、トップダウン方式で前頭前野から下位組織まで波及していく。
まず思考を修正して「学習された無力感」に向き合えるようにし、希望がもてない悪循環から抜け出せるようにする。

運動は一度に両方向からうつを攻められる。
体を動かすことにより脳幹が刺激され、エネルギーと情熱と関心とやる気が湧き上がってくる。
前頭前野ではセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン、BDNF、VEGFを調節し、自己概念を変化させる。
脳全体の化学反応を調節して、信号を正常に戻し、がんじがらめの状態にある前頭前野を開放する。
うつには強めの運動(高用量)の方が効果がある。
体重1ポンドあたり8をかけると、高用量の運動として週に消費すべきカロリーが分かる。
目安としては、中程度の有酸素運動を毎日30分ほど続けるとよい。

第六章 注意欠陥障害

1994年にADHDの著書がベストセターになったと書いてあり、日本はADHDについて20年くらい遅れてるのかも?と思った。
ADHDの人は、著者によると「現在にとわられる人」。
大学入試のための勉強のような長い目で見て価値のある作業より、すぐに満足感を得られる作業を好む。
長期目標に焦点を合わせられないので、やる気がないように見えるのだ。

注意システムの調整においてドーパミンとノルアドレナリンが主導的な役割を果たしているので、運動によりADHDの症状が緩和されるのはこの2つの神経伝達物質が増えるためだと言える。
定期的に運動すると、脳の特定部位に新しい受容体が生まれ、ドーパミンとノルアドレナリンのベースラインを上げることが出来る。

第七章 依存症

規則正しい運動や生活は、脳を活発にし、薬物から気持ちをそらし、大脳基底核を再プログラミングして別の行動につながる回路を作る。
運動すると偏桃体が落ち着きを取り戻し、ドーパミンが放出されて禁断症状が楽になる。
完全に依存症を断ちたいのであれば、週に5日30分のハードな有酸素運動というのが最低ライン。
運動するとD2受容体が生成され、報酬システムのバランスが回復する。
また、自分に否定的なイメージをもっている人にとって、体から脳へ気持ちを切り替えることで、かつてないやる気がわいてくる。

エンドルフィンは脳内のモルヒネ様物質であり、エンドカンナビノイドはマリファナ様物質。
どちらも体内で自然に作られ、麻薬と同じ効果があり、等しく痛みを緩和する。
エンドルフィンと違って、エンドカンナビノイドはBBBをすんなり通り抜けられる。
運動により2つのエンドカンナビノイド(アナンダミドと2アラキドノイルグリセロール)が体と脳で作られる。
それらは血流で全身に送られ、脊髄の受容体を活性化させ、苦痛のシグナルが脳に届かないようにする。
狩りをつづけることで生じる筋肉や関節の痛みをしのぐために進化した。

第八章 ホルモンの変化

運動すると血液中のトリプトファンのレベルが上がり、それにともなって脳内のセロトニン濃度が上がる。
また運動にはドーパミン、ノルアドレナリン、BDNFのようなシナプス伝達を調節する物質のバランスを整える効果もある。
多くの変数を安定させることにより、運動はホルモン変化がもたらす心身の反応をトーンダウンさせている。

エタノールを摂取した母ラットから生まれた子ラットはニューロンの申請率と可塑性が際立って低かったが、子ラットが運動するようになると脳ダメージは正常な状態に修復された。

女性ホルモン低下による不調に対抗するために。
少なくとも週に4日、心拍数を最大の60~65%に上げる運動(戸外に出て早足で歩いたり、ジョギングやテニスをしたり)をすることが推奨される。
そしてできればそれを1時間は続ける。
骨粗しょう症を予防するために、週に2回筋力トレーニングをする。

PMSに悩まされている若い女性は、週に5日有酸素運動を上記のレベルで行うことを推奨。
そのうち2日(連続ではない)はスプリント(全力疾走)のような激しい運動を組み込むと更によい。
負荷の高い運動が、イライラ・不安・うつ・情緒不安定といった症状に劇的な効果をもたらす。

第九章 加齢

1 心血管系を強くする
①血管新生により詰まりを防ぐ
運動して筋肉を収縮させるとVEGFやFGF-2などの成長因子が放出され、ニューロンの申請や結合を促すほか、分子の連鎖反応を誘発して内皮細胞を作らせる。
内皮細胞は血管の内壁を形成する細胞で、新たな血管を作るのに欠かせない。
そうして生まれた血管は脳の各領域でライフラインとなっている血管ネットワークを拡張し、さらに予備のルートも作って血管が詰まるのを防ぐ。
②一酸化窒素により血管が拡張し、より多くの血流が流れる
③血流増加により脳の動脈が硬くなるのを予防する
④運動は血管のダメージをいくらか修復する
脳卒中を起こした人やアルツハイマーの患者でさえ、有酸素運動をすると認知テストの成績が上がる。
運動は若いうちに始めるのがベストだが、いくつでも初めて遅すぎることはない。

2 燃料を調整する
加齢によるインスリンは低下し、燃料となるグルコースが細胞に入りにくくなる。
血液中にグルコースが増えると、細胞内にはフリーラジカルにような老廃物が生まれ、血管が傷つき、脳卒中やアルツハイマー病になる危険性を高める。
全てのバランスが整っているとき、インスリンはアミロイド斑の蓄積を防いでいるが、インスリンが減ると斑の蓄積が進み、炎症も促され、周囲のニューロンが傷つけられる。
運動はIGF-1を増やし、全身のインスリンが調節され、脳ではシナプスの可塑性が高まる。
運動することで余剰の燃料が消費されると、高血糖のせいで減少していたBDNFが、またさかんに供給されるようになる。

3 肥満を防ぐ

4 ストレスの閾値を上げる
運動は過剰なコルチゾールによる腐食を抑えることが出来る。
コルチゾールは慢性的なストレスから商事、心と体を蝕み、うつや認知症を導く。
運動はニューロンを強化し、過剰なグルコースやフリーラジカル、興奮性の神経伝達物質であるグルタミン酸に対抗できるようにする。

5 気分を明るくする
より多くの神経伝達物質、BDNF、より強いニューロンの結びつきは、うつや不安によって起きる海馬の委縮を予防する。
また、多くの研究により、いつも朗らかな気持ちでいると認知症になりにくいことが実証されている。

6 免疫系を強化する
ストレスと老化は、免疫力を弱める。
運動は2つの重要な方法によって免疫力を直接強くする。
第一にほどほどの有働で抗体とリンパ球が活性化される。
第二に、運動すると免疫系のバランスが回復されて、炎症を抑え病気を食い止めることが出来る。
傷ついた組織を修復する細胞を活性化させるのも免疫系の仕事だ。
この働きが低下すると傷が悪化し、炎症が慢性化する。50を過ぎると健康診断でCRPが検査されるようになるのはそのためだ。
CRPがあるということは、心血管系の病気やアルツハイマーのおもな要因となる慢性的な炎症が起きている証拠だ。

7 骨を強くする
8 意欲を高める
9 ニューロンの可塑性を高める

有酸素運動
週に4日、30分から1時間、最大心拍数の60~65で運動する。
それに加えて、週に2日は最大心拍数の70~75%で20~30分運動する。
※大人の最大心拍数は220から自分の年齢を引いた値

筋力
週に2日、ダンベルかトレーニングマシンを使った筋力トレーニングを無理のない重さで、10~15を1セットとして3セットする。

バランスと柔軟性
週に2回、30分程度
ヨガ、ピラティス、空手や柔道、ダンスなど

第十章 鍛錬

週に6日、なんらかの有酸素運動を45分~1時間する
そのうち4日は中強度でやり、あとの2日は高強度で短めにする
・低強度(ウォーキング) 最大心拍数の55~65%
・中強度(ジョギング) 最大心拍数の65~75%
・高強度(ランニング) 最大心拍数の75~90&¥%

ウォーキング
血流が増すとセロトニン、BDNF、その他の栄養因子が生成される。
体の脂肪が多すぎると、筋肉はインスリン抵抗性を持つようになり、そのせいで脂肪がますます蓄積し、IGF-1の産生は減る。

ジョギング
中強度の運動をすると、体は脂肪だけでなくグルコースも燃やすようになり、筋肉組織はストレスによって微小断裂を起こす。
脳細胞の内側では中強度の有働が引き金となって代謝系の掃除屋ともいうべきたんぱく質や酵素が放出され、フリーラジカルやDNAの断片、そのまま放置すると細胞の破壊をもたらす炎症因子を始末する。
鼓動を打つ信金でANPが合成され、血流にのって脳へ運ばれ、ストレス反応を緩和し雑音を減らす。
中強度の有酸素運動をした後で爽快な気分になるのは、痛みを鈍らせるエンドルフィンやエンドカンナビノイドのほかに、ANPが増えるからでもある。

ランニング
体は完全に緊急体制に入り、かなり強く反応する。
高強度の上限(90%)あたりで、代謝は有酸素から無酸素に切り替わる。
筋肉は組織内に蓄えていたクレアチンとグリコーゲンを乱暴なやり方で燃やし始め、筋肉には乳酸が蓄積する。

中強度と高強度の重要な違いのひとつは、最大心拍数に近づき、特に無酸素運動の域に達すると、下垂体からヒト成長ホルモン(HGH)が放出されることだ。
HGHは腕にいいエンジニアで、腹部の脂肪を燃焼させ、筋肉組織の層を作り、脳の容量を増やしている。

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お金がなくても平気なフランス人お金があっても不安な日本人

2024-03-24 10:08:10 | 映画とか本とか
ニュースアプリでおもしろいエッセイがあったので、原本を読みました。
気になる書き方があったので見たら、2003年の本でした!
そりゃ足りない配慮もあるわ。

 お金がなくても平気なフランス人お金があっても不安な日本人

昔の本なので、今はどれくらい変化してるのかな?というのも気になるところ。
コンビニも、当時はないってことだったけど今はありそうだよね。

第一章 お金を出さずにあるモノで、心豊かな生活
第二章 自分を知っているからわかる、いるモノ、いらないモノ

お金がないのは当たり前。
それを貧しく思うか普通に思うかは心がけ次第。
日本は、プチ贅沢が沢山あるからついつい手が出ちゃうんだよね。
フランス人はそういうことはしないようです。
でも、日本に来たフランス人は欲しいものがありすぎて貧乏になった気がするらしい。
それって、日本社会にいる我々は終わってるじゃん・・・。
お金って十分持ってるとはなかなか思わないけど、それってこういうことなのかもね。

第三章 貯金とマイホームは時間をかけて

エパーニュ・ロジュモンという住宅貯金がフランスにはある。
それは、住宅購入のための資金を銀行で積み立てるということ。
積立期間が長いと銀行から融資を受けやすくなるシステム。
借りる本人の職業や頭金の額よりも、銀行で地道に積立した実績が高く評価される。
これってすごくない?日本にいたら、業種や年収によって住宅ローンの査定受けそうだけど、
フランスは全然違って、もっと当たり前にお金を貸してくれるんだ。
職業によって違うのが当たり前の社会に住んでいるので、衝撃でした。

第四章 お金をかけずに楽しいバカンス

成人したら家を出る、これがフランスの常識。
成人したら学生でも金銭的には独立する、だから学生は貧乏。
アパートの屋根裏に住んでる学生が、カップルになったら同棲のため引っ越す。
その家に誰かを招待することによって、一人前認定される。
お招きの文化は、ただの文化じゃなかったんだね。
カップル社会ってのがおもしろいです。

個人主義の国だけど、バカンスは意外と集団行動らしい。
交通費・宿泊費・食費がパックになったものが多く利用されている。
そうすると一緒になった人同士で仲良くなるので、ツアーの後も交流が続く。
当時は写真交換会なるものが開かれていたらしい。
今はほとんどデジタルだから現像することないし、すぐシェア出来る。
もう写真交換をネタに集まることもしてないのかな?
ディズニーは子供の遊び場って書いてあったけど、今もそうなのかしら。

第五章 子育てのエスプリ

教科書の使いまわしって、イギリスでもあったけど本当にいいと思う。
教科書なんて新しいのもらっても年度末には処分するし、ゴミが増えるだけ。
資源の無駄だよなぁと、このシステムを知ってから思うようになりました。

体操服の話でつくづく思ったのは、この同町圧力の高い日本社会は、
教育からできてる一面も大きいのでは、ということ。
そう思ったフランスの話は、学校での体育、体操服の話。
何もルールがなく、「動きやすい服」であれば何でもいい。
パパのトランクスでやる子もいれば、サイクリングパンツを着る子もいる。
これが当たり前の社会と、同じ服装をしてぴしっと並ぶのが当たり前の社会。
少しずれたり、体勢が崩れれば指導される授業。
そんなの、みんなと一緒を求めるのが当たり前になっちゃうよね。
「この違いはちょっとはそっとでは埋まらない」とはまさにその通り。

外面をしつけられる社会っていうのもおもしろかったです。
公共の場でのふるまい方をしっかりしつけられる。
周りの目があるということを意識させられる。
そして、子供を預かるとか、お泊り会が当たり前に開催されるので、
他のおうちで友達の両親のいうことを聞く、守るという貴重な機会。

当時は、男は男らしく、女は女らしくというのが当たり前だったけど、
今はどうなんだろう。
逆に、当時の日本の方が小学校位までは中性的に育てられて、
そこから男女に分かれていくって作者は認識しているようです。
日本にいる身としては、中世的でもないけどなぁと思うけど、
そう感じるほどフランスでの未就学児に対する性差のある扱い、教育、
そんなことが目についたんでしょうね。

週末のブランチはパパの仕事、小さいころからそれを見て当たり前だと思ってるから、
フランス人男性は週末の朝は彼女・妻を起こさず、何ならベッドまで食事を運んでくれる。
それに感動している国際結婚した日本人妻に、フランス人男性はそれくらい誰でもするのよ、
と心の中でつぶやく作者がおもしろかったです。

18歳になれば金銭的に自立しないといけない、ここをを読んでこの本を読みました。
「フランスでは親子の情愛とはちがう次元で、子供も18歳になれば金銭的に自立しなければならない」
なので、日本人留学生とつきあっているフランス人大学生は、彼の金銭感覚が信じられない。
どうして親にお金をもらおうとするの?どうして親は言われるがままにお金を送ってくるの?
「私だけでなく、友達はだれも親の助けをあてになんかしてない」
この違いは大きいなぁ。
日本では仕事を得て自分で稼ぐようになってからが一人前で、
そうなるまでは資金援助するのは当たり前だもの。
理解しあうことは難しいだろうね。

第六章 義理と冠婚葬祭にお金はいらない

フランスにはおかえしという習慣がない。
料理を詰めた容器は空で返ってくるし、日ごろの感謝を込めてプチギフトなんてやり取りしない。
今は分からないけど、結婚する時はご祝儀を現金で包むのではなく、
必要なものリストを登録した場所を教えられて、予算に合う贈り物をそこから選ぶ。
葬儀でも香典を包む文化はなく、かかるのはお花代位。
お花といっても、小さな花束なので3000円程度。

結婚した夫婦への、祖父母からの贈り物の話が素敵でした。
銀のカトラリーのフルセット。
自分が結婚した時にお母さんかららい、57年で2回銀メッキを直して使ってきたもの。
銀メッキって、直せるんだ!?ということにまずびっくり。
誰かを招いた時に使う、132本ものカトラリー。
おばあちゃんたちはもう招くほうになることは少ないから、
これから沢山の人を招くことになる孫にプレゼントなんですって。

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予想どおりに不合理

2024-02-18 14:25:11 | 映画とか本とか
行動経済学者が明かす「あなた子それを選ぶわけ」、というのが副題。
15章からなる400頁程の本です。
1章30頁くらいなので、のんびり読みました。
途中で、人間の行動は「不合理」だけど、それは「予想」出来るとわかってくる。
それでこの題名なのね!とにやっとしちゃった。


1章からいきなりおもしろい。
人間は比較したがりで、こっちのほうがいいなと思って選びたい。
それをよく分かったうえで選択肢を恣意的に設定すると、
簡単にその選択を偏らせることができる。
それをうまく操るのがマーケティングなんだね。
でも、私はその3つの選択肢ならWEB版だけの購読を選ぶよ。
何故ならその辺りの自分なりの価値観は確立してるから。

2章はアンカリングの話。
初めて聞いたけど、それ分かる!そうそう!と納得の連続。
最初の体験とか経験が、その後はベースになるよね。
でも、社会保障番号の下2桁すらアンカーになるのにはびっくり。
人間は理論的に合理的に考えてるつもりでも、そんなことないのか。
そんなもんだと理解して、疑問を持つのが大事なのかな。
恣意の一貫性という言葉がなんか、かっこいい(笑)

3章は無料の魔力。
2円と1円の差は小さいけど、1円と無料の差はびっくりするほど大きい。
ついつい無料を求めちゃうのは私が愚かなわけではなく、人間の習性らしい。
そんなに違うの?と、かなりの驚きでした。

4章は社会規範と市場規範の話。
5ドルもらったら5ドル分働けばいいし、50セントなら50セント分。
でも、報酬なしだったら?
人間性と能力を直に見られる気がする。
それを言葉で表したのが「社会規範」で、金銭に換算するのか市場規範。

5章は2つの規範を掘り下げていきます。
社会規範で動いていたところに市場規範を取り入れるとモラルが崩壊し、
これは困ったと市場規範を取りやめても元には戻らず、
かつてあった社会規範は失われる。
そんなことが保育園のお迎えに遅刻を題材に説明されてました。

「政策立案者は社会規範を弱体化させるおそれのある市場規範を
いたずらに導入すべきではない」

アメリカは大統領選の予備選真っ最中。
トランプさんの言ってることって、まさにこれなのかもと思いました。
社会規範で動いてたとこに、金を払え!と市場規範を当てはめる。
そうやって失われたものは、彼が去った後も元には戻らない。
そんなことを思いました。

6章は性的興奮を例に、大きな感情に支配された自分と冷静な自分について。
冷静な時に、感情的になった自分がどう判断するか予想するのは無理。
この大きな隔たりを埋める、その方法を身につける、
人生にはそれが不可欠だというお話でした。

7章は先延ばしと自制心について。
かなり前の本なのでデータが古いですが、アメリカ人の貯蓄率低すぎ!
最近のニュースでも、米国のクレカ支払い残高が過去最高だったし、
消費者主義の傾向は変わらないんだろうな。
学生のレポート提出実験はおろしろかったし、考えさせられた。
3つのレポートの締切は①学期末②自分で設定する③教師が設定する。
成績は③>②>①で、これって子育てにも関係ある?
自主性に任せすぎてるかしら、と思ってしまった。

ついつい後にする、分っていても誘惑に負けてしまう。
浪費ブログについてら書いたあとに、書かれた言葉。
「誘惑の瞬間に消費を阻止する方法であって、
起きてしまったあとで不満を言う方法ではない」
まさにその通り!それが出来れば苦労はない。
自制クレジットカードのアイデアはおもしろかった。

この章では作者が輸血かれC型肝炎にかかったことが書かれている。
驚くのはその治療法で、インターフェロンを自己注射してたって!
でも、調べてみたら日本でもやってたらしい。
知らなかった。

8章は所有意識について。
持っている物の価値を高く見積もってしまう。
所有意識が芽生えると、失う恐怖が大きくなる。
一度手にしたものを失うことは耐え難い。

9章は可能性を閉じること、失うことへの恐怖。
たとえゲームでも、選択肢を完全に失うのは抵抗があるらしい。
最終的には損をしても、選択肢を残すことに尽力する。

10章は予測の効果。
ブランドとか、プロの演奏、高級なレストランへの期待値が、
体験や感覚、満足感に影響するのは分かる。
ビールに酢をいれる実験も、そうなりそうだと思う。
でも、プライミングの影響は信じられなかった。
そんなことある!?と衝撃を受けた。

アメリカでは、アジア系アメリカ人は数学と科学が得意。
女性は数学が苦手とういうレッテルがあるらしい。
女学生に対して、性別や人種に関わる質問をする。
これによって、彼女たちは性別や人種を意識するようになる。
質問の後数学の試験を受けてもらうと、
女性であることを意識させる質問を受けたグループは成績が悪く、
アジア系であると意識させる質問を受けたグループ成績が良かった。
そんなことある?ないでしょ!!!と、受け入れがたい感覚が強い。

乱文構成課題でプライミングすることがよくある。
乱暴な単語が多く含まれていたグループは、
丁寧にな言葉が含まれていたグループに比べて、
辛抱強さが足りなくなっていたとか。
高齢者を意識させる単語が含まれていたグループは、
そうでないグループに比べて歩く速度が遅かっくなったとか。
無意識にそんなに影響受けるんだ。
衝撃的でした。

11章は価格の力。
これまた予想以上の効果。
プラセボ効果は知ってるけど、価格による影響がこんなに大きいとは。
同じ薬を定価で買った人と、セール価格で買った人。
効果に満足したのは、定価で買った人でした。

無用な手術に関する実験もおもしろかったです。
この手術、本当に効果があるの?といったことを検証する場合。
倫理の観点から実施するのは難しい。
でも、検証しないまま無用な手術をやり続けることによって、
ある意味犠牲者を出し続けることも倫理的に問題がある。
むずかしいね。

12章は不信の和。
お互い信頼しあって共同作業を行う場合と、信頼がない場合。
共同作業を行うのに不都合があるどころか、共同作業自体成り立たなくなる。
人間社会は、こういうことはやらないよね、やるよね、
という見えない信頼によって成り立っている部分がある。
それを失うことのデメリットをわかっていれば、
会社や政府はこんなことしないんじゃない?といったお話。
なんか、4章以降で話されていた市場規範と社会規範に通ずるものがあった。

13章と14章は品性について。
現金にたいして働く自制心が、それ以外のことにはゆるゆるになり、
不正を働くハードルがぐんと下がるというお話。
会社からボールペンを持って帰ることと、
ボールペンの代金に相当する現金を持って帰ること。
この2つの違いの大きなこと!
現金から離れるごとに不正は働きやすくなる。
これからのキャッシュレス社会、自分たちのこの特性を理解することは重要。

15章はビールと無料のランチ。
無料のランチの話はよく分からなかったけど、ビールの話はおもしろかった。
テーブルで順番にオーダーを取ると品物がばらけるけど、
オーダーを書いてもらう(お互いに何を頼んだかわからない)と、
注文はばらけるというお話。
そして後者の方が注文者の満足度も高い。
ちなみに、ばらけるのではなく同じものを頼む場合もあって、
これはその地域の文化的背景によるようです。
アメリカだとばらけて、香港だと同じものに偏ったらしい。


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むかしのはなし

2024-02-11 16:18:53 | 映画とか本とか
三浦しおんさんの短編集。
それぞれの短編が、昔話のアレンジです。
元ネタの昔話、知らないやつもあってそれがちょっと悔しい。
あれだけ日本昔話見てたのに!(笑)
旅行のお土産にもらう、各地の民話も好きだったな。
糸でとじられてる本だったけど、結構集めてた。


昔はよくやった作者読みですが、大人になってからはあまりやってない。
何なら作者の名前を気にしていないので、覚えていない。
でも、三浦しおんさんと村山早紀さんはちょっとずつ読みたいと思ってます。


 むかしのはなし 三浦しをん (著)

「ラブレス」かぐや姫
男は30まで生きないとされる家系に生まれた男性の話。
ホストになった彼と、5人の客が出てくる。
お客さんの一人がヤクザの愛人で、彼は追い詰められる。
殺される直前に女性にメールを打ってるんだけど、これ受け取ったら怖いよなぁ。

「ロケットの思い出」花咲か爺
空き巣の男性が昔飼っていた犬がロケット。
ロケットに最後の晩餐をあげられなかったことが心に沈んでいて、
犬の命日には晩飯は食べないというのが印象的でした。

「ディスタンス」天女の羽衣
これが一番気分が悪い短編でしたね。
小児性愛者によるグルーミング、その被害者による語り。
私にとってはそう読み取れました。
父親の弟、つまりおじさんが最低すぎるのに、彼女は彼が大好き。
彼女から見た世界と、周りが心配する彼女の状況の隔たりが大きい。

「入り江は緑」浦島太郎
木星で1年ミッションをこなし、地球に帰ってきたら出発から20年経ってる。
そんな今より進んだ世界のニュースから話が始まるのに、この入り江は普遍性がある。
未来って感じもしないし、過去でも現在でも違和感ない。
ここまで宇宙技術が進んでも、この風景は残ってるんだなって感じ。
3か月後に隕石が衝突すると明かされるけれど、主人公の生活は変わらない。
地に足がついてる、淡々とした様子が描かれます。

「たどりつくまで」鉢かづき
この昔話は全然知らなかった。
メインの登場人物は2人で、タクシーの運転手とそのお客さん。
2人の会話と2人の状況がなんか、私は私って訴えてくる。
3か月後にどうなろうと、それまで私は私のまま生きていく。
お客さんの行動にもびっくりだけど、それをさらっと見てるだけの運転手もなかなか。

「花」猿婿入り
昔話の猿にかけて、猿ににた男性が出てきます。
詐欺みたいに結婚して女性と一緒に救出ロケットに乗る。
語り手はこの女性。
今昔、猿の愛の深さを感じました。
花弁が消える桜を開発するとか、現代の猿は超優秀じゃない?天才だよね。
宇宙ではそんな花がいるよねって考える三浦さんがすごい。

「懐かしき川べりの町の物語せよ」桃太郎
高校生の青春物語だけど、なかなかのドロドロ具合。
モモちゃんのお父さん候補はラブレスの男性っぽい。
ヤクザの娘とその友人が、愛人宅に盗みに入るんだけど、
何故この展開でヤクザからロケットのチケットをもらうんだ?
ヤクザの親分は、自分の分のチケットは確保してたのかしら。
でも、子分連れて行かないと親分として生きていけないよね。
語り手は盗みに入った4人のうちの1人である冴えない男の子。
ヤクザの親分からもらったチケットでロケットに乗り、
いまここにいる理由を後悔しつつかつての自分を振り返る。


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上位3%を目指…す?

2024-02-11 16:02:41 | 映画とか本とか
「読書脳」という本を読みました。
これがすごくおもしろくて、すぐ影響を受ける私は影響うけまくりです。
実際、生活が変わってきた気がします。

 月に7冊読むだけで、読書量において日本人の上位3%に入ることができる

月に5〜6冊読む人は3.2%らしいんですが、このデータをこんな書き方すると、
こんなにインパクトあるんだ。
と、びっくりしたこの文章は「読書脳」に書いてありました。
ちなみに、月に10冊読む人は2%らしいです。

 鉄は熱いうちに打て読書術

ここ10年くらいは、買ったら読まないので借りることが多いです。
買うとそれだけで満足して、なかなか読まないので。
借りるときはだいたい予約します。
予約して、取りに行く。
家に帰るころには「読みたい!」欲がピークを越えている、つまり「鉄が熱くない」状態。
だから借りた本もなかなか読まないのか!まさにこれだな、と思いました。
何ならそのうち読みたい本を登録しているので、そこから予約に回すことも。
冷え切った鉄を打つんだから、なかなか取り掛からないわけだ。

 守破離

娯楽のために読むことが多いけど、たまには勉強することも。
そして仰る通り、初心者向けの入門書より、難しい本を手にしたくなるのよ!
でも、樺沢さんによると初心者向けに書かれた物から取り掛かった方が、
難しい本をすんなり読めるし、理解も深まるということでした。
言われてみればそうだけど、そうかぁ、そうだよなぁ。

そして学びを目的に読む時には、自分の段階と本の目的を一致させることが大事。
それが守破離なんですって。
初心者か、深く学びたいのか、その理論から自分なりに発展させたいのか。
自分にあったものでないと、簡単すぎたり難しすぎたり。
学びが少ないと書かれたレビューがあれば、書いた人はもっと深い本を読むべきだったよね、と。
なるほどねー、いや、当たり前なんだけどなかなか系統立てて言葉にしませんわ。


小説以外はあまり読まないのも、もったいないなと思いました。
例えば悩みがある時。
同じような悩みを持ってた人なんて沢山いるんだから、その人たちが書いた本を読もう。
その人たちからお知恵を拝借しないなんて、損だよね?
といった感じのことが書かれていて、これもまたそうかぁって。
自分で考えて試行錯誤してたどり着くのが一番いいと思ってますが、
ショートカットするのも悪くないし、すればそこから先に時間を使える。
そういう風に考えたことはなかったな。


コテンラジオというポッドキャストを聞いてますが、同じようなことを言ってました。
過去にいた頭のいい人が考えて考えて考えて、書かれた本が世の中にある。
自分の頭じゃそこまでたどり着けなくても、過去の偉人が考えてくれてるから。
これって、数学でも物理でも同じだなぁ。
なんちゃらの法則とか、何もわからないところから発見した人は、
それこそすごい試行錯誤があって仮定→実験を繰り返して、時間も労力も使ってる。
そして発見された一つの式を覚えるだけで、私たちはすっごく楽が出来るうえ、
何かを生み出していくことが出来るんだから。


ふらっと本屋に寄ってみたけど、棚にささってる本のほとんどを知らないんだよね。
これだけ本があるのに、もったいない!
とりえあず、今年の目標は月7冊。
あわよくば10冊読んで上位2%を目指そう。
そして小説以外の本をちょっと増やそうかな。


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桜風堂ものがたり

2024-02-04 12:00:45 | 映画とか本とか
本への愛が溢れている物語でした。
出てくる人がみんないい人で、そういう意味では現実離れした夢みたいな世界です。
何冊かシリーズが出ていますが、続けて2冊読んだら夢の中で書店員になってました(笑)。

 桜風堂ものがたり 村山 早紀 (著)

主人公の書店員は古くからある百貨店にある本屋さんで働いています。
少し陰のある優しい彼が、ある事件をきっかけにバッシングを受け書店を去り、
田舎の書店である桜風堂を知人から引き継ぐことになります。
彼が退職まで追い詰めらられたことに胸を痛めた本屋の同僚・百貨店のスタッフと、
書店を引き継ぐことになる彼の再生の物語です。

登場人物が多くて、それぞれのエピソードが沢山ちりばめられています。
主人公が紙面に占める割合って、かなり少ないと思う。
でも、素敵な人たちが沢山出てくるので楽しく読めます。
オウムの船長や猫のアリスもかわいいし、桜風堂店主の孫もかわいい。

同じ書店で働く仲間だけではなく、書店を超えた連携で本を売っていく。
そんな様子がとても素敵で、うるうるしながら読みました。

昔は乗り換え駅でよく書店に寄ってたなぁ。
そこの書店のポップがきっかけで全国的に売れた本があったなぁ。
本が大好きな書店員がいたんだろうけど、そのお店はもうありません。
中学生の時下校時によく寄っていた商店街の小さな本屋もありません。
そんなことを思い出しました。
今はチェーン店しか身の回りにありませんが、リアル書店は大事にしたい。
でも、通勤時に寄れる場所でないと日常的に行けない。
そうなると思い立った時に買える場所って、ネットになっちゃうんですよね。
書店の棚を楽しめる人になりたいなぁ。


 星をつなぐ手 桜風堂ものがたり 村山 早紀 (著)

こちらは続編です。
田舎の書店、桜風堂で奮闘する主人公が描かれています。
駅前百貨店の本屋から田舎に移ったら営業から無視されるとか、本が入ってこないとか。
現実的な問題に、本の作者や町に埋もれた人材とともに立ち向かいます。
もといた書店も味方になり、最終的には一大イベントが開かれることに。
展開は都合がよすぎますが、この幸せな世界が好きなのでこれでいい。

実は同僚の女の子だったネット友達(主人公は同一人物だと知らない)が気になります。
この優しい世界でもがいてる感じがする。
文庫版で読んだので、あとがきに彼らのその後も書かれていました。
単行本に追記されている完全版らしいので、読む方はぜひ文庫をどうぞ。

この物語はもう少し続くので、おいおい読んでいきたいです。
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久々の読書月間でした

2019-09-04 23:44:25 | 映画とか本とか
夏休みは久しぶりによく本を読みましたー。
何しろ8月は、ほとんど娘が家にいなかったので。
本を読む時は集中したいので、子供がいるとなかなか読めないのよ。
今話しかけないで!ってなっちゃうから(笑)


一度読み出すとおもしろくて、読書月間はまだ続いてます。
一気に読めないのが痛いなー。
仕事の休み時間に読んでると、あっという間に休憩終わっちゃうし。
乗り過ごすのが怖くて電車じゃ読めないし。
今月はどれだけ読めるかな。


8月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3553
ナイス数:132

神様に一番近い動物 ~人生を変える7つの物語~神様に一番近い動物 ~人生を変える7つの物語~感想
7つの短編が入ってますが、さらっと読めるのですぐ終わりました。1話目からかなりのインパクトで、それぞれが寓話のようでした。宇宙五輪がかなりの皮肉でしたね。非力な人間の悲しさと傲慢さが意外な方法で浮き彫りにされてました。一番最後に題名になっている短編がありましたが、ちょっと手持ちの革製品の数を数えたくなるようなストーリー。神様に一番近い動物が牛で、一番遠い動物がネズミってのもなかなか味がありました。
読了日:08月07日 著者:水野敬也
夜のピクニック (新潮文庫)夜のピクニック (新潮文庫)感想
おもしろかった。最後まで一気に読んじゃいました。夜のピクニックって、学校のイベントだとは思わなかった。滅茶苦茶きつそうだけど、こんなドラマはそこかしこで生まれそうだよね。貴子と融の秘密は何かな?とまずは気になり、判明してからはこの2人どうなるのかな?と気になり、途中でやめられなかった。忍と美和子は素敵だし、うっとうしいけど何気にいい味出してる夜の男・高見もなかなかよかったし、アメリカから秘密兵器を出してきた杏奈もいい。でも、何より感心したのは貴子のお母さん。なかなか出来ないよなぁ。
読了日:08月08日 著者:恩田 陸
ニワトリは一度だけ飛べる (朝日文庫)ニワトリは一度だけ飛べる (朝日文庫)感想
電車のお供に、久しぶりに本屋をふらつきながら選んだ本。じわじわくる話でした。ひねくれ者の中川、自信過剰の羽村、不思議なメールを受ける主人公の酒井、小説ばっかり読んでる室長の江崎。4人そろってとは言えないけれど、一度は飛ぼうとする熱と、熱に浮かされたくない乾いた現実感。おとぎ話じゃないからハッピーエンドではないけれど、ちょっと、よかったな、と思えました。
読了日:08月09日 著者:重松 清
錆びた太陽錆びた太陽感想
現実とかぶる、少しリアルでブラックな未来。放射性物質の処理に励むロボット達がおもしろい。人間っぽいし、なんと雇い主が税金も払っているらしいけど、あくまでも
ロボットだから色んなことが「設定」であって、人間とジェンダー意識は共有出来ないとか、使ったことのない回路が使われてる感じとか。唯一の人間は、積極的で鬱陶しい性格だけど、彼女だからこそなし得たのかな、と思わせるに十分な成果。ゾンビ博士の冷静さと客観性も素敵でした。
読了日:08月13日 著者:恩田 陸
失われた地図失われた地図感想
過去はなかったことにできない。地図上から失われても、土地が、無意識が覚えいて、時代の空気に呼ばれてひょっこり出てきては時計の針を巻き戻す。設定に入りにくくて、読み始めはイマイチやる気が出ませんでした。キャラクターと設定に慣れてきたとこで、唐突に舞台が関西に飛んじゃったし。でも、大阪城の行はおもしろかったです。エリアごとに時代設定がある奥深さってのが。この2人、なんで離婚したんだ?とつくづく思ったところでようやく疑問が解けたものの、その終わり方!?ここで終わって欲しくなかったなぁ。再婚したって、本当かなぁ。
読了日:08月18日 著者:恩田 陸
ブラック・ベルベット (双葉文庫)ブラック・ベルベット (双葉文庫)感想
主人公が魅力的。名前と喋り方から女性だと思っていたら男性だった辺り、己の貧弱なジェンダー感が悲しい…。勝手に長身かと思ってたけど、意外と背が低かった。どんどん物騒になっていっておもしろかったのに、意外にあっさり、拍子抜けな終わり方でした。くまのぬいぐるみと言われつつ、知識も豊富で淡々としてる感じの満もよかったし、一種変温動物みたいなエディもよかった。橘はイマイチだった(笑)。日本に残ってる悪女2人組も気になります。読み終わってから裏表紙でシリーズ物だと知ったので、遡って読むことにしました。
読了日:08月22日 著者:恩田 陸
鍵のない夢を見る (文春文庫)鍵のない夢を見る (文春文庫)感想
短編が5つ入ってました。仁志野町の泥棒は、律子の母をぬるく包む大人たちが気持ち悪い。高校生で再会した律子の態度が不思議で、彼女のストーリーが知りたかった。石蕗南地区の放火は、主人公の自意識過剰とずれ具合がすごかった。美弥谷団地の逃亡者、まさかそう終わるとは・・・読んでる時はモヤモヤしたけど、終わりは一番ぞっとした。芹沢大学の夢と殺人の雄大はダメ男っぷりがすごい。顔が悪けりゃ、彼女もはまらなかったろうに。君本家の誘拐は涙が出そうだった。赤ちゃんと2人きりって、本当に病む。田舎で大勢でって、出来ればいいよね。
読了日:08月24日 著者:辻村 深月
石田徹也全作品集石田徹也全作品集感想
海外で展示されているという記事を見た。3つ位絵が載っていたけど、「囚人」が刑務所じゃなくて学校に囚われているのを見て、まさに今時の学校だ。と衝撃を受けました。日本ではどこで見れるのかな?と考えて、画集があるんじゃないかと思い至って図書館で探しました。 予想以上に気味が悪くて息苦しい。記事では「回収」を見た女の子の感想も載っていて、「お葬式なのにバラバラにされて可愛そう」って。これは絵より感想の方が印象深かった。
読了日:08月25日 著者:石田 徹也
後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)感想
どんどん話が動いてもおしろい。もったいつけた最初の薄絹は、うまく使われてましたね。梟の語る幽宮や烏の話が、またいいです。
読了日:08月27日 著者:白川 紺子
MAZE 新装版 (双葉文庫)MAZE 新装版 (双葉文庫)感想
恵弥ちゃん、意外とやな奴だった(笑) 満も心が広い。 3冊目から戻ってきたけど、最初にこれ読んだら続きは読まなかったかも。 迷路の種明かしも恵弥の言う通りロマンがないし、二人でバッドトリップを共有するのは少しムリがあるような。 ここは超常現象の方が逆に納得する。 なんか、すっきりしなかったなー。 でも、2冊目も読みます。
読了日:08月28日 著者:恩田 陸
終りなき夜に生れつく終りなき夜に生れつく感想
シリーズでしたか。 適当に読んでるから、次は本編に戻らないと。 短編が登場人物リレー形式で入っているので、この人もう出てこないのか、とがっかりすること少々。 最後の記者と、彼に対する神山の台詞に冷え冷えしました。
読了日:08月31日 著者:恩田 陸

読書メーター
コメント (2)
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ブレス

2018-09-21 17:43:40 | 映画とか本とか
久しぶりにミニシアターに行ってきました。
知らずにムビチケ買ったので、事前予約が出来ない!
もしや無駄金か!?とドキドキしましたが、早いもの順の自由席でした。


ブレスを観てきました。
ポリオで全身麻痺になり、首から上しか動かせない、
自力で呼吸出来ないので、呼吸機をつけている男性が主人公。
一体金銭的にはどうなってたんだろう、と思ってしまいますが、
それは映画のなかでは大事なことではないので端折られてます。


最後は、尊厳死か?って感じで少々気にかかりましたが、
それ以外は本当におもしろかった。
車椅子は、最初の車椅子は、世間にとって相当の衝撃だったんだな、と。
しかも、それってつい最近出来たんだなっていう。


車に載せるのに、助手席のシートを取り、
ドアも取り払ったオープンな状態のまま走り回る。
イギリスからスペインに行くのに、小型飛行機に車ごと乗り込む。
昔は色々自由だなあ、と感心しきりです。


実話ですが、監督さんはこの方のお子さんというのにまたびっくり。
今後もいい映画を作って欲しいです。


小さな映画館、予告編もまた個性的な映画ばかり。
ついつい通いたくなるわー。

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つまらない映画だったのに

2017-05-29 23:44:01 | 映画とか本とか
ファインディング・ニモを見ました。
今更ですが、ドリーもみてないけど、ニモを見たの。


昔DVDで見たけど、ぜんっぜんつまんなくて。
何でこんなつまんないの作ったの?と思った記憶が。
もう一度見る気なんてさらさらなかったけど、
そのうちドリーを借りてふるJr.さんに見せるかー、
ってことはニモも見せないとなーってことで。


そしたらなんと、あんなにつまらなかったのに、


結構おもしろい


あれ?
全然つまんなくないぞ?
どうした!?


なんだろう、私の変化だよね。
映画は変わってないもの、見る側の変化だよ。
子育てして、視野が広がったのかなぁ。
かなりびっくり。


ドリーとマーリンのやりとりが、
ふるJr.さんとふるぞうみたいでおもしろかったし。
ドリーがおもしろすぎる!
昔は絶対ドリーにむかついてたと思うけど(笑)。


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モチモチの木

2017-04-24 00:24:21 | 映画とか本とか
娘と一緒に絵本は色々読んでますが、
自分が小さい頃読んだ中で印象に残ってるのは・・・
モチモチの木か。


話が、じゃなくて、本そのものが。


絵は切り絵なんだけど、これがなだか怖くて。
背景が真っ黒な絵本って、あんまり他にないでしょ?
だいたい白い紙に絵を描いてるからさ。


内容もちょっと怖いんだよね、だから全然読めないの。
表紙だけ見て、読まずに戻すことが多かったです。
なんでこの本がいつまでもここにあるんだろ?
怖いけど手放せない、って印象。
本は読みたいけど、これはいいやって。


全然いいイメージなかったんだけど、
大人になってから読み返しました。
やっぱり絵は確かにちょっと怖いけど、
花さき山は読んでたのに、モチモチの木は読めなかった理由。
分かったよ。


主人公、怖がりだわ。


この子に感情移入して、怖くてよめなかったんだ、きっと。


ちなみに、娘は結構平気みたいです。
実家に行くと、私が読んでた絵本がいくつも残ってて、
モチモチの木もまだあるの。
怖がってる素振り、ないなー。


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2015年に読んだ本

2016-01-05 00:15:47 | 映画とか本とか
11月分忘れたなぁ・・・と思ったら、去年分てのがある。
これでいいや。
てか、少ないなぁ、1年でこれしか読んでないのか


2015年の読書メーター
読んだ本の数:44冊
読んだページ数:12430ページ
ナイス数:446ナイス

コロボックル絵物語 (Colobockle Picture Book)コロボックル絵物語 (Colobockle Picture Book)感想
短いお話で、コロボックルの復習みたいな感じでした。 久しぶりに昔のシリーズを読みたくなったので、実家を探してみようかな。
読了日:1月18日 著者:有川浩,村上勉
天野祐吉のCM天気図 傑作選―経済大国から「別品」の国へ天野祐吉のCM天気図 傑作選―経済大国から「別品」の国へ感想
1つ1つのコラムは短いけれど、これだけの量があるとさすがに時間がかかりました。 昔のコラムでも全く古くない。 とてもおもしろかったです。 2013年のコラムになると、だんだん死に近づいてくるので勝手に寂しくなり、箭内さんと奥さまの後書き的な文書を読んで涙ぐんでしまいました。 世の中、なかなか別品方向に向かっていかないのがとても悔しいです。
読了日:1月18日 著者:天野祐吉
精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)感想
甥が読んでたのを借りました。 子供向けだけあって展開がまっすぐで気持ちよく読めます。 シリーズ全巻読みたいです。
読了日:1月22日 著者:上橋菜穂子
闇の守り人 (偕成社ワンダーランド)闇の守り人 (偕成社ワンダーランド)感想
あんまりおもしろくて一気読みです。 ヒョウルの正体がちょっと悲しかったけれど、何しろバルサが素晴らしい。 とにかく最後まで読みたくて急いでしまったので、またじっくり読み返したいです。
読了日:1月24日 著者:上橋菜穂子
夢の守り人 (偕成社ワンダーランド)夢の守り人 (偕成社ワンダーランド)感想
花の仕組みがいまいちわからず。 じっくりかみくだくより、とにかく物語を追いたくてこれまた一気読み。 ユグノは今後は普通に年を取るんですかね? トロガイの語りからするとそうでもなく、今後の人生も長そうなので、次に種ができるのは相当先になりそう・・・。
読了日:1月25日 著者:上橋菜穂子
虚空の旅人 (偕成社ワンダーランド)虚空の旅人 (偕成社ワンダーランド)感想
前作に比べ、世の中そこそこわたってきた大人には読みやすかったです(笑)。 最後に助かってよかったよかった、で終わるのではなく、卑劣ながら政治的に正しい判断と対立するのがただのファンタジーじゃないなぁ、という感じです。 子供のころだったらおもしろいだけで終わるのにね。 長女のあくまでも合理的で冷徹な判断が印象的でした。
読了日:1月28日 著者:上橋菜穂子
その女アレックス (文春文庫)その女アレックス (文春文庫)感想
一部、二部、三部と別の小説を読んでいるようにポイントが変わって、どんどん読み進めました。が、3部でスローダウン。なんだか後味の悪い終わり方でした。二部の終わりあたりまでおもしろかっただけに、残念。アレックスの人生に全く救いがなかったのと、最後は冤罪で幕を閉じるという展開が私にはイマイチでした。
読了日:1月31日 著者:ピエールルメートル
3歳からは、ほめて、認めて、ちょっと叱る―愛情を子どもの心に届ける子育て3歳からは、ほめて、認めて、ちょっと叱る―愛情を子どもの心に届ける子育て感想
1時間くらいですぐ読める本でした。 何も読まずにいるとどんどんイライラして許容範囲が狭くなるので、そんな時には育児本を読むことにしています。 「ほめて、質問」というのが、この本では新しかったです。 そして主婦らしい、「手を抜きながらも家事も料理もしてますよね」というほめ方にちょっと笑って、心が緩みました。
読了日:2月11日 著者:若松亜紀
魔法の“朝だけ家事”―ラクしてちゃんとした暮らしができる!魔法の“朝だけ家事”―ラクしてちゃんとした暮らしができる!感想
書いてあることはごくまっとうだ。 それなりに普段心がけていることだけど、人様に本にしてもらうと説得力があります。
読了日:2月23日 著者:毎田祥子
天と地の守り人〈第1部〉 (偕成社ワンダーランド)天と地の守り人〈第1部〉 (偕成社ワンダーランド)
読了日:3月11日 著者:上橋菜穂子
天と地の守り人〈第2部〉 (偕成社ワンダーランド 33)天と地の守り人〈第2部〉 (偕成社ワンダーランド 33)
読了日:3月11日 著者:上橋菜穂子
天と地の守り人〈第3部〉 (偕成社ワンダーランド)天と地の守り人〈第3部〉 (偕成社ワンダーランド)
読了日:3月11日 著者:上橋菜穂子
ゴーストライター (講談社文庫)ゴーストライター (講談社文庫)感想
途中まではぐいぐい引き込まれましたが、元首相に戦争犯罪疑惑が起こったあたりで一度失速。 しばらく耐えて、首相が屋敷を離れてからはまた一気に読みました。 そして最後は・・・そうなるよねぇ、やっぱり・・・。 知らずに読んだけど、映画化されてるんだね。 映画だと最後はどうまとめてるんだろ? 見たみたいなー。
読了日:3月14日 著者:ロバート・ハリス
伸び続ける子が育つ お母さんの習慣伸び続ける子が育つ お母さんの習慣感想
いつも読んでる本がだんだん年齢に合わなくなってきたので、別のを借りてみました。が、1か月くらい前に読んだので、結構わすれてます。 見開き1ページにまとまっているので、読みやすかったです。 もう一度読みたいんですが、返却期限が! またそのうち借りなおします。
読了日:3月28日 著者:高濱正伸
鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐感想
守り人シリーズよりも読みにくかったです。なので、時間も余計にかかった・・・。でも、最後にようやく話が動いてきました!
読了日:4月9日 著者:上橋菜穂子
わたしのウチには、なんにもない。 「物を捨てたい病」を発症し、今現在に至りますわたしのウチには、なんにもない。 「物を捨てたい病」を発症し、今現在に至ります感想
漫画なのであっという間でした。そしてもちろん、読後はお片付け。いいなーこんな、物が少ない部屋!
読了日:4月11日 著者:ゆるりまい
鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐感想
下巻は結構一気に読みましたが、いかんせん医療描写が多い。自分が医療系だからか、ちょっと余計に感じました・・・。それにしてもヴァンがかっこいい。
読了日:4月15日 著者:上橋菜穂子
最貧困女子 (幻冬舎新書)最貧困女子 (幻冬舎新書)感想
本を書いても、この現状が伝わった手ごたえがない、と書かれていましたが、本当にそんな感じでした。 家出した時点で、保護対象にできないものでしょうか。 DVは逃げ込む場所があるのに、未成年の家出は確かに逃げ場所がない。 「まずは保護者に」という制度、これがなければ救われる子たちも確かにいるんでしょうね。
読了日:4月20日 著者:鈴木大介
ぐずぐず・ダラダラが減る!子どもが「甘えていいとき・悪いとき」ぐずぐず・ダラダラが減る!子どもが「甘えていいとき・悪いとき」感想
半分漫画なので、わかりやすいです。 母親たちからの質問に回答する、という形式で、見開き1ページが文章、その次の見開きが用例漫画になっています。 年齢は2歳~8歳くらいまで、兄弟ネタが多かった気がします。
読了日:4月26日 著者:東ちひろ
私、乳がん。夫、肺がん。39歳、夫婦で余命宣告。 私は"私の命"をあきらめない私、乳がん。夫、肺がん。39歳、夫婦で余命宣告。 私は"私の命"をあきらめない感想
見ていませんが、ドラマ化がきっかけで本を知り、読みました。 娘、現在年長でほぼ年も同じ女性の話。 インパクトの強い題名ですが、読みながら暗くなることはなく、あきらめずに明るく生き抜いた姿が伝わってきました。 2人の娘たちが、明るく元気に育ってくれることを祈っています。
読了日:4月30日 著者:芽生
ナオミとカナコナオミとカナコ感想
あっけなく殺したなー。そして、カナコの章では殺人までの過程がカナコ目線で書かれるかと思いきや、その後の話でした。追い詰められていく過程と、最後にどうなるかが気になってカナコの章は一気読み。 終わり方はいいんですが、読後にモヤモヤ感が。 自分たちだったら家族に言うし、家族は私のために海外からでも暴力旦那を殴りに来る、とか、旦那の妹の「殺すことはなかったのに」というセリフが組み合わさって。 読んでいれば「殺すしかない」と思って同調するんだけど、この2か所で我に返るというか・・・もやもや。
読了日:5月10日 著者:奥田英朗
恋するソマリア恋するソマリア感想
1冊目の方が新鮮な驚きがあって楽しかったです。 題名通り、作者の片思い(笑)の話じゃん!って感じで乗り切れず。 でも、ソマリ人のすごさがいろいろと・・・。 客のもてなしとか、ものすごい悪態ついて言われた人は起こって当たり前なのに、怒っちゃったわってびっくりするとことか。 そしてびっくりしたことに難民になったハムディ姫の気楽さ! ちょっと留学?みたいなノリで難民になるの? すげ~・・・・。 最後に思いがけず戦闘に巻き込まれたのも衝撃でしたが、それまでの過程もすごい。 いい加減すぎる。 おもしろい人たちです。
読了日:5月18日 著者:高野秀行
子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方感想
これ系の本はたいてい書いてあることが同じようで、知識としては目新しいものはあまりありませんでした。 ただ、この通りにやっても3週間しか子供の変化が続かなかったけどどうしたらいい?など、ちょっと突っ込んだ話もありました。 このスキルを学ぶために集まっている親が実践し、フィードバックし、集まりでは自分が子供役になってロールプレイングをする。 今まで読んだ本よりも、より実践者側の声が入っていた気はします。
読了日:6月6日 著者:アデル・フェイバ,エレイン・マズリッシュ
異人館画廊 盗まれた絵と謎を読む少女  (コバルト文庫)異人館画廊 盗まれた絵と謎を読む少女  (コバルト文庫)感想
おもしろかったですが、千景と透磨の関係があまりに見え透いていたのが減点です(笑)。 千景の致命的に下手すぎる絵、見てみたいですね。 踊る埴輪みたいなサルって、どんなだろ?
読了日:6月20日 著者:谷瑞恵
たんぽぽ娘―海外ロマンチックSF傑作選2 (1980年) (集英社文庫 コバルトシリーズ)たんぽぽ娘―海外ロマンチックSF傑作選2 (1980年) (集英社文庫 コバルトシリーズ)感想
たんぽぽ娘が読みたくて借りましたが、他の話も素敵でした。 SF読みたくなるなー。 それにしてもコバルト、昔はこんな本出してたんだね、びっくり。
読了日:7月14日 著者:
新版 東京漂流 (新潮文庫)新版 東京漂流 (新潮文庫)感想
難しい単語でかっこつけた文章だなぁ・・・と思ってしまったので、なかなか読み進まない。 ちょっと飛ばしたら後半は読みやすかったし、おもしろかったので、そこから前に戻って読みました。 サントリーの広告は本物かと思ってかなりびっくりしました。 この写真、まずはうえって思ったけど、犬に食われるほど自由だっていう発想が力強い。 ほかにびっくりしたのは、やっぱり死体の写真と、事件現場の住所。 思わずGoogleMapで現在の姿を確認してしまった。
読了日:7月19日 著者:藤原新也
火花火花感想
始めの方がどうにも読みにくくて大変でした。 その後読みやすくなり、それなりにおもしろかったけど、なんか物足りない。 あのラストはないでしょ・・・。 賞を取った小説だと思うと、なんか辛口になります(笑)。
読了日:7月23日 著者:又吉直樹
億男億男感想
どうなるのかな~?と思ったら、そうなったか。 お金の話よりも、借金が彼から奪ったものが印象的でした。 この奥さんも詩人だなぁ。 振り返って自分を見ちゃいます。 何かをしたい欲って、年とともになくなってきて、今はあんまりしたいこともなく・・・まぁ、お金のせいじゃないんですけどね。 生きていくには欲が必要かぁ・・・。
読了日:7月24日 著者:川村元気
わたしのウチには、なんにもない。2 なくても暮していけるんですわたしのウチには、なんにもない。2 なくても暮していけるんです感想
あれ、表紙が違う・・・と思ったら、帯では服着てたのね。 1巻ほどおもしろくなかったけど、さらに空間が増えたおうちの写真と、冬は捨てにくい!っていう心理がおもしろかったです。 ちょうど棚を1か所空けないといけないタイミングで読んだので、いろいろ捨てられました(笑)。 まだまだいらないものが多いなぁ。
読了日:8月18日 著者:ゆるりまい
ひなこまちひなこまち感想
助けて、木札がまさかそんなところからきているとは。 久しぶりの若旦那の世界、楽しかったです。
読了日:8月24日 著者:畠中恵
たぶんねこたぶんねこ感想
たぶんねこ、そういう意味かぁ。 私でも小銭を渡しちゃうな・・・。 銭稼ぎ競争では意外と積極的でしたたかだし、若旦那っていいなー。
読了日:8月25日 著者:畠中恵
やなりいなりやなりいなり感想
勘違いして図書館で借りたので、再読。 読んだのは3年以上も前なのに、表紙に見覚えがありました! 話はなんとなく覚えてたので、やっぱりねって感じでしたが、最後の話だけ全然覚えてなかった。 切ない終わりでした。
読了日:8月26日 著者:畠中恵
なんにもない部屋のもの選びなんにもない部屋のもの選び感想
読むと何かしら捨てられる(笑)。 趣味が渋~い! 素敵なものがたくさんでした♪
読了日:9月5日 著者:ゆるりまい
すえずえすえずえ感想
おとぎ話のようで、着々と若旦那たちが年を取っているのが新鮮です。 嫁取は収まるところに収まった感じだけど、妖たちの努力が涙ぐましい。 そして、表紙で貧乏神が怖い顔をしていた理由もわかって、こっちも寒くなりました。 惰性で読んでる感がありましたが、彼らの成長と変化が楽しみになりました。
読了日:9月21日 著者:畠中恵
国境のない生き方: 私をつくった本と旅 (小学館新書)国境のない生き方: 私をつくった本と旅 (小学館新書)感想
テルマエロマエしか知りませんでしたが、沢山書いてる人だったんですね。 独特の価値観がおもしろく、一気に読みました。 ご本人もすごいんですが、お母様が最高ですね。 テルマエ以外の漫画も読んでみたいです。
読了日:10月3日 著者:ヤマザキマリ
誓約誓約感想
途中で終われず、一気読みしました。 おもしろかったです。 ほうっと息をついてから寝たら、翌朝疑問が・・・。 これ、例のヤクザにばれたんじゃない??? これから家族も自分も危なくならない?なんて・・・。
読了日:10月6日 著者:薬丸岳
わたしのウチには、なんにもない。3 モノとの上手なつき合いかたわたしのウチには、なんにもない。3 モノとの上手なつき合いかた感想
もの、減らしたいなぁ。 ほんとに、どんだけ掃除が楽なことか! 片付けなくてもいい位物がないんだもの、いいなぁ。 私の物はスイッチ入った時に少しずつ片付けてるけど、子供のものが・・・そして旦那のものが・・・。
読了日:10月16日 著者:ゆるりまい
沈みゆく大国アメリカ (集英社新書)沈みゆく大国アメリカ (集英社新書)感想
読めば読むほど強烈な内容でした。 皆保険になってよかったなぁ、オバマさん頑張ったなぁ、なんて思ってたのに。 ロビー活動にかけるお金がはんぱない。 怖いなぁ、ウォール街。 あることをあたり前に思わず、ちゃんと知りなさいっていう言葉が印象的。 医療従事者のはしくれなのでなじみがある世界だし、ちょっとは勉強しないとなぁ、と反省しました。
読了日:10月21日 著者:堤未果
限界集落株式会社 (小学館文庫)限界集落株式会社 (小学館文庫)感想
農業の話かと思ったら、会社の話だった。 予想と違ったのと、主人公が3人いる!的な書き方のせいか、どうも引き込まれない・・・ストーリーはおもしろいんだけど、感情がぐいぐい引き込まれる感じではない。 とはいえ、万能すぎる優の変化はおもしろかったし、途中でやめずに最後までいっちゃったから翌日寝不足でした。
読了日:10月22日 著者:黒野伸一
七十歳死亡法案、可決七十歳死亡法案、可決感想
ダークな話かと思ったら、ファンタジーでした。 東洋来が家出するまでは悲惨な介護の様が描かれていましたが、家出した後は何もかも好転して、法案は廃案に。 これでやっと死ねる!と喜んでいた人もいたと思うんですが、そっちのガッカリ感はなしか・・・。 おもしろかったとこも色々でしたが、ちょっと物足りなかった。 殺されると思うとそりゃ絶対いやだけど、人生の終着点が決まってればきっちり計算してきっちり楽しめそうだなぁ。
読了日:10月26日 著者:垣谷美雨
結婚相手は抽選で (双葉文庫)結婚相手は抽選で (双葉文庫)感想
これも1年か・・・70歳死亡法案を読んだ後なので、また1年か!感は否めず。 ただ、こちらは施行されてますが。 1年の間にテロ対策に入れられた人の問題とか、支払った独身税とか、無理やり結婚した人もいるだろうから精神的な問題とか、登場人物以外の人たちについつい想像を巡らせてしまします。 すっきりしない終わりでしたが、好美ちゃんが幸せそうなのでそれでいいことにします。
読了日:11月14日 著者:垣谷美雨
探偵の探偵 (講談社文庫)探偵の探偵 (講談社文庫)感想
かっこいい探偵じゃないとこがいいです。 琴葉のなつき方がちょっと違和感でしたが。
読了日:11月22日 著者:松岡圭祐
なんにもない部屋の暮らしかたなんにもない部屋の暮らしかた感想
あれ、漫画じゃなかった。 他の本を3冊位読んだ後なので、あんまり新鮮味はなかったかなー。 うちが変わると服装や心が変わるってのはすごいです。 読むと絶対部屋を片付けたくなる・・・最近リビングが荒れてるので余計刺激が強い(笑)。
読了日:11月27日 著者:ゆるりまい
ボクは坊さん。ボクは坊さん。感想
おもしろいんだけど、一気に読むほどの勢いはなく、返却日に追われて後半はななめ読みでした(涙)。 坊さん野球チームの話がおもしろかったー。 彼らは一体どういう生活をしてるんだろう?って思うこともあるので、ボクの典型的な一日、みたいなのも知りたかったな。 フレッシュでみずみずしい文章だけど、誕生日を見てびっくり。 同年代に生まれた人の本を読むと、もう一人の自分を見る気になります。 こういう人生もあったかもなぁ・・・なんて。
読了日:12月13日 著者:白川密成

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