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ある阿呆の徒然annex

「柳が如く、撓やかに、逞しく。」
ある阿呆大学生による自己満足blog!!

左門豊作の恋

2007年12月16日 21時32分24秒 | 夕刊メディア
『巨人の星』って原作で読んだことはあまりないんです。
一通りのストーリーは、アニメの再放送やネットの情報等でもちろん知ってはいるんですが。
それを今日、最後の2巻を原作読んでまして。思わず吹いてしまいました。

左門豊作という人物の名前は、『巨人の星』を多少でもかじったことのある人ならご存知でしょう。
花形満とともに、主人公・星飛雄馬の偉大なるライバル。
しかしながら大企業「花形モータース」の御曹司として育った花形とは対照的に、左門は貧しい農家に生まれ、弟妹とともに継父母のもと不遇な環境で育てられました。

性格も「目立ちたがり屋」の花形とは好対照で、無口で不器用でリップサービスなどという言葉とはおよそ無縁な、ステレオタイプの肥後もっこす。
現実のプロ野球選手でいうと、ちょうど同じ熊本県出身の前田智徳のステレオタイプ・イメージに近いでしょうか(体型以外は 笑)。
ちなみに前田って野球以外の時は結構お喋りらしいっすね。オールスターでホームラン打ってガッツボーズしてたあたり、怪我の経験やベテランになったことで野球観・人生観が変わってきたのかなとも思います。

さて左門の話に戻りましょう。

そんな無口で真面目でおよそ色恋沙汰とは無縁とも思える大洋ホエールズ・左門豊作外野手ですが、ある夜、初恋が訪れます。
初恋というと、私はどうしてもあの「初恋チューハイ」こと「初芝愛チューハイ」を思い出してしまうんですが、それはさておき。
左門「こまったとです…うううっ」
飛雄馬「えっ?」
左門「お京さんは星君ば好きになったごとですが、ばってんわしは…一目ぼればしてしもうたですばい、お京さんに。……うううっ」
飛雄馬「な…なんだって!! は…はっきりいっておよそまじめ人間の左門さんごのみのタイプの女性とは思えんけどなあ」
左門「おかしなものですたい。万事ぶきっちょで地味で暗闇からひっぱり出された牛のごとある左門豊作なればこそ…。つ、つまり、ないものねだり。お京さんのネオンのジャングルの女豹のムードに魅力ば感じ、あこがれるらしいとです」
飛雄馬「そ…そんなものかな」

お京さんというのは新宿(だったかな?)のチンピラの総長みたいな女性でして。
左門に痴漢冤罪を擦り付けようとしたところ、たまたま居合わせた飛雄馬が助けに入って、お京さんはその飛雄馬に惚れてしまったんです。
それで左門と飛雄馬はお京さんと3人でクラブに行くことになりまして、左門がガラにもなくゴーゴーを踊ったりして、一晩を明かしました(クラブに行っても酒を飲まない左門はやはり野球の鬼です)。その帰りがけの2人の会話が、上に引用したやり取り。

しっかし、さすがは実直剛健な研究の鬼・左門豊作。
初恋の熱に浮かされそうになりつつも、自分の心理状態を冷静に分析しています。

ですがまぁ左門さんの表現。
「ネオンのジャングルの女豹のムードに魅力ば感じ、あこがれるらしいとです」
あこがれる「らしい」というあたりに左門の自分を客観視しようとする意図が見えます。
でもまぁ、あの左門さんが「一目ぼれ」とは。
ひとめぼれって、米の品種ちゃいますよね? 正真正銘の一目ぼれなんですよね?
(多分その時代に「ひとめぼれ」という米は無かったと思います。)
しかも、「ネオンのジャングルの女豹」とは。
まさか左門さんの口からこんな言葉が聞けるとは思いもよりませんでしたね。

ご存知の方も多いかもしれませんが、左門は後にお京さんとめでたくゴールインいたしました。
お京さんもヤクザから足を洗って(飛雄馬のことがキッカケで)。
はじめは飛雄馬への思いを募らせて左門など相手にもしなかったお京さんですが、きっと左門の実直で誠実な人柄、寡黙さの裏に秘めた野球にかける熱い情熱に心打たれたんでしょうね。

ちなみに先程、左門のことを「無口で不器用」と書きましたが、花形だって決して器用な人間とはいえません。飛雄馬はもちろんのこと、一徹オヤジにしても、伴宙太にしても。
あのマンガの登場人物(少なくとも架空人物)って、みんな器用さも不器用さももっている人たちなんですよ(実在人物の不器用な部分は名指しでは描きづらいから描いてないんでしょう)。
不器用とされる左門でさえ、飛雄馬打倒への思いを堪えながら弟妹を養うために「プロとして私情を捨ててチームの勝利に貢献することを最優先する」という器用さを持ち合わせています。
逆に一見器用に見える花形でさえ、飛雄馬打倒を意識し出すと他のことが見えなくなっていく不器用さも垣間見られます。

みんな器用で、みんな不器用。

梶原一騎先生らしいというか、そんな人生訓めいたメッセージを残してくれるのも、あのマンガの特徴ですね。
そもそも「飛雄馬」という名前の由来は「human」らしいですから。
『巨人の星』を通して、数奇な運命に彩られた登場人物たちの「人間の業」を伝えるという意図が、どうもあったようです。

そしてあのマンガ基本的に好きなんですが、一つだけ苦言を呈しさせて頂くと、だいぶ野球の団体競技的な面をないがしろにしてるんですよね。
飛雄馬は魔球を打たれるたびに無断でチームを離れたり失踪したりしてます。プロとして、社会人としてあるまじき行為です。
花形も「大リーグボール1号」を打った時、それによって大怪我して自分が戦列を離れればチームにとって大きな損失になる、ということを忘れています。その場の判断で打球に飛びついた結果として大怪我した平野恵一のダイビングキャッチとは、訳が違います。
やはりどうも、梶原一騎は野球マンガよりも『あしたのジョー』のような格闘技マンガを得意としていた部分が出ているようです。
実際、「『巨人の星』は野球を舞台にした格闘技マンガとして描かれた」という説が有力視されてますし。
それはそれでいいんですが、野球を舞台とするなら団体競技としての面ももう少しちゃんと描いてほしかった、というのが一野球ファン読者としての思いです。

にしても、『巨人の星』を「人生」という観点で読み直すといろんなものが見えてきます。
今度、改めて最初から読んでみたいですね。
あ、もちろん卒論が終わってから(笑)

月曜よみうりアニメ雑談

2007年11月12日 23時18分34秒 | 夕刊メディア
アニメ化初期くらいから観ている者としては、いい加減物語の核心まで進めてほしいと思う『名探偵コナン』。
灰原哀を登場させた時点で終了へ向けて急展開させるつもりだんじゃないかと私は推測してるんですが、未だに続いています。

『ドラゴンボール』の作者である鳥山明さんが、「連載を辞めたくても集英社はじめグッズ制作・販売会社などの影響で辞められなかった」というのは有名な話ですが、コナンもそんな匂いがしなくもありません。
何せ「黒の組織」の核心に迫りかけてまた遠ざかって関係ないストーリー入れてはぐらかして、というパターンがずっと続いています。延命策を繰り返している感じがしてなりません。
どうせ延命策なら「黒の組織」を潰して別の敵が現れるパターンをとればいいのに。「それじゃドラゴンボールと一緒じゃねえか」と言われればそれまでですが。

今日はコナンではなく金田一スペシャルでしたね。たしか工藤新一の「犯人を推理で追い込んでみすみす死なせてしまうような探偵は、殺人者と変わんねえよ」という台詞は、初期にやたらと犯人が死ぬパターンの多かった金田一へのアンチテーゼだった気がするんですが、まあいいでしょう。
金田一といえば、ドラマ版で剣持刑事を演じた古尾谷雅人さんのことが思い出されます。当時は正直驚きをもってしか受け止められませんでしたが、今思っても残念でなりません。

そういえばYTVの月曜7:00~30の枠って「結界師」が深夜に降格されたんですってね。友人に聞いて知りました。
たしかに原作をほぼすべて読んでる私でも、アニメではほとんど見てません。
アニメで知ってから原作を読み始めたクチですが、原作を読み始めてからアニメを見なくなりましたね。
おそらく最大の失敗は、単行本が10巻以上も出てからアニメ化したことでしょう。
そういえば前にその枠でやってた『犬夜叉』も深夜降格でしたよね。あの枠は長続きしない印象があります。

そんなに失敗続きなら、“「コナン」を7:00-30に持ってきて、それで別番組(アニメB)を7:30-8:00の枠に入れる。そうして「コナン」と「世界まる見え」とでアニメBを挟む”という戦略を獲った方が良いと思うんですが。
まーコナンがあとどれだけもつか分かりませんけどね。

そういえば近年、ゴールデンタイムのアニメって激減しましたね。
昔はドラゴンボールが水曜にあったり、グルグルやパプワ君なんかもありましたし、スラムダンクも土曜のゴールデンタイムでありましたし。
でも今は、月曜の日テレ系(よみうり制作)の枠と、金曜のテレ朝(ドラえもん、しんちゃん)くらいですからね。一方で深夜アニメは激増してるっていう。
この現象をどう捉えるか、現代文化を学ぶ人間としてちょっと考えてみます。気が向いたら、ですが。

最後に。コナンといえばこの決め台詞、「真実はいつも一つ!」
この台詞、昔は何とも思わなかったんですが、大学に入って歴史学を学ぶようになってから、何だか気になるようになりまして。
たしかに「真実」は一つかもしれませんけど、探偵にせよ歴史学者にせよ、その「真実」を後追いで探っている人間が掴めるのは、真実の断片/痕跡(探偵なら「証拠」、歴史学者なら「史料」)を元に「可能な限り真実に迫ったもの」でしかありませんからね。
というのはまあ、『迷監督コンドー~作戦はいつも一つ!~』なんてパクリ番組を考えてる野球ヲタの戯言ですから、そうお気になさらず(笑)

本日23時台、KBS京都がアツイ!!

2007年10月17日 22時57分33秒 | 夕刊メディア
23:00~「水曜どうでしょうClassic」、23:30~「saku saku」。

KBSもやりますねぇ。平日の就寝間際の時間帯に、こんな焼肉カツ丼セットみたいな番組編制。

一体誰が見るんでしょうね?

ま、ここに1人いるんですが。

番組表見た瞬間、熱狂して部屋で一人爆笑してしまいましたよ。
まぢ鼻血モノですね。
「水どう」「saku saku」のライナップなんて、AK砲並みです。
番組購入の利ですよ。
地方局発人気番組の2大巨党を並べてくるとは。

にしても濃いなー。あー、どうかしてるわ。KBSも、俺も。

さて、見るぞ!!


↑日ハムの次期監督が決まったそうですね。

saku saku

2007年09月14日 23時55分11秒 | 夕刊メディア
久々に見ることが出来ました。やっぱり面白いです。

僕がこの番組と出会ったのは昨年の春、横浜の友人のところに泊めてもらったときです。
友人に見せられたDVDにツボを突っ付かれました。
しかも深夜1時台のテンションなのに、友人が言うには、本放送の時間帯は毎朝7時半から。
そして半信半疑で翌朝起きてみると、本当に7時半からやっていまして。
完全にツボでしたね。

そして幸運なことに、昨秋くらいから京都でも放送されるようになりました。
独立UHF局の制作ということもあってか、同時ネットは難しいようですが、KBS京都で毎週金曜22時から、前日放送分を放送しています。

できれば朝放送してほしいところですが、仕方ありません。
「朝はみんな忙しいやろ? 他局の番組を買うて放送しても元取れへんわ」てことなんでしょう。
決して監督が「他の独立UHF局の番組を毎朝放送するにも格ってモンがあるだろう」とでも言ったわけではないと思います。格ってモンはあるはずですし。

中村優(写真左)と白井ヴィンセント(写真右:「黒幕」が操る機械声の変なパペット)との掛け合いを中心とする、軽妙というより真に妙なトークで展開していきます。
ちなみに、この番組は音楽番組です。忘れてはいけません。

今日(tvk本放送は昨日)のトークでは、中村優の写真集のくだりが妙に笑えました。
紹介しようと思いましたが、文字だけでは寸分も面白さが伝わらないので辞めておきます。ネタバレにもなりますし。
何だか妙に笑えたくだりでした。


そしてこの番組、鹿児島でもちゃんと放送しているようです(MBCで木曜24:25~)。これで僕も安心して鹿児島に帰れます(笑)
番組公式サイトはこちら http://www.tvk-yokohama.com/saku2/
独立UHF局制作のわりには放送している局が結構多く、神奈川以外でも週1なら観れる地域も結構あるみたいです。
さあ観たまえ!!

制作終わりました☆

2007年07月06日 23時54分19秒 | 夕刊メディア
「正式オファーがないまま気が付けば公式にTA補佐」という、いかにもK大らしい適当なステキな形でTA補佐を務めて、(非公式期間も含め)約3ヵ月。
昨日7月5日木曜日、ついに終わりました。

色々あったけど、その充実感、本当にpricelessです。
各制作班の皆さんが本当に頑張って下さいましたし。TA冥利に尽きるってとこですね。

ま、一方で寂しさも、実はあるんです。
一言で言うと、部活を引退する高3といったところですね。
充実感の一方で、寂しさもあるんです。高3でバスケ部を引退する時に感じた、「3年間しんどかった、頑張ったなぁ」という充実感をもつ一方で、「もうこの人たちとガチでバスケをすることはない、もうこのコートでガチで走り回ったりシュート打ったりすることはない」という寂しさも感じるっていう。今年は何があっても卒業する気ですしね。
充実感と惜別感の入り混じったあの感覚を、6年ぶりに味わっています。

……てか毎年起こるんですよね。上映前日・当日にハプニングが。

昨年までの恒例行事「DVDが上手く焼けない」はフェアリーT氏の技術力もありクリアされたんです。
ところが今年は、上映前日になってある1班の編集用パソコンのOSが吹っ飛ぶという前代未聞のハプニングに見舞われまして。
幸いにも、吹っ飛ぶ3時間ほど前にパソコン外に確保しておいたバックアップ映像がありましたので、それを使って作業をすることにしました。
映像編集やったことない人にはあまりピンと来ないかもしれませんが、これがどれだけ大変なことか……。

その復旧作業やら何やらで、技術補助として我々TA陣(超監督K氏、フェアリーT氏、救世主?F)も付き添うこととなりまして。結局、まさかの3年連続徹夜でした。
今年こそ28時くらいには帰れると思ったのに。

だって、もしこのまま上映できなかったら、この1~2ヵ月いろんなものを犠牲にしながら番組に思いを込めてきた制作班の人たちにとっては、泣くだけじゃ済まないくらいのことですから。
何かに思いを込めたことのある人間なら、この感覚は分かります。
「こんな俺でも役に立てるなら、少しでも役に立ちたい!」そう思わずにはいられないわけですよ。残らないわけには、手伝わないわけには、いかないじゃないですか。
そんなわけで徹夜して、30時30分もとい午前6時30分頃、何とか完成いたしました。

……でも、これだけで終わらないのがこの、映像制作演習。
上映会直前になって、教室のスクリーンが何故か起動せずという、バカヤローなめんじゃねーぞコノヤロー的なハプニングが起こりまして。
前日に確認したときはちゃんと動いたのにね……。一昨年はスピーカーの故障で上映会場急遽変更でしたし。ほんまエフユーシーケーですよ。
この演習、何か憑いてんとちゃうか? そう思わずにはいられませんね(笑)

にしても今年はほんと、各班頑張ってくれましたね。
去年はメンバーが冷めてて、技術と意欲をもった人間の固まった1班が他を突き放してグランプリだったんですが、今年は僅差の勝負でした。
TA補佐としては、みんなが楽しんで意欲的に取り組んでくれたことが、本当に嬉しいですね。
まさに映像制作演習の「復活」の年だったと思います。

ただ、後継者が育ってないんですよね。フェアリーさんも超監督さんも俺も抜けると、アドバイザーを務められる経験者が、中々いない。全くいないことはないんですが、時間を使う仕事なので、就活のある4回生は敬遠しがちですし、就活と修論のダブルパンチなM2には余裕ないでしょうし。
何だか部活を引退する時に新チームの心配をする高校3年生の気分ですね。
ま、何とかなると信じたいですけど、即戦力の獲得も含めて対策を検討中です。

それとね、個人的なことを言うと、昨年までは1班の制作に集中する立場だったんですが、今年は3班とも見て回って総括的に見ていくことをやったことも、いい勉強になりました。入れ込んでしまいすぎないポジションで見るということが、ある程度できる立場でしたからね。映像というものについて、また新たに考えることが出来ました。

ようやく自分のことができるけど、やっぱりちょっと寂しいですね。
意見を言い合いながら、冗談を言い合いながら、深夜の編集室で作業を続けるあの感じが、ちょっと染み付いちゃってますから。

今はちょっと余裕が無いんでアレですけど、また受講者さそって飲みにも行きたいです。
てか、フェアリーには必ず、焼肉ご馳走します。「ラブリー」も付けます(笑)

assistantなのか準じるのか補佐なのか

2007年06月12日 23時25分06秒 | 夕刊メディア
久々に「夕刊メディア」のカテゴリーでやります。
このカテゴリーでは、報道について思ったこと・考えたことや、メディア論のこと、映像制作のこと、大体その3本立てで書いてます。
したがって、このカテゴリーを使って昨日のスポーツ報知の不可解な「系列球団自画自賛記事」(*1)について書いてもいいんですが、今回はそれはやめときます。

そういえば、前回このカテゴリーで書いたのはビーチバレーの浅尾選手に関するエントリーでしたね。スポーツニュースでの彼女に対する扱いに疑問符を付けたエントリーでした。
ついでやからもう一度、断っておきます。
お分かりだとは思いますが、私は浅尾選手を批判する気は一切ありません。私が疑問符をつけたいのは、あくまでマスコミです。ワイドショーならともかく、スポーツニュースであの過度のルックス重視報道は、正直どうかしてるでしょう。
たしかにカワイイけど(笑)

さて、前置きが長くなりました。映像制作の話です。

私の肩書きですが、正確に言うと「『TAに準じる仕事をしてもらっている学生』補佐」です。
もはや準じているのか補佐なのか何なのか、よく分かりません。そもそもTAってTeaching Assistantの略ですし。

でも何となく整理はできますね。
「assistantに準じる人の補佐」、整理するとそういうことですか。こうやって整理して言うと、全くもって大したことのない肩書きですね(笑)
でも一応、準公式に頂いているっぽい肩書きなので、責任はもってなあかんやろなと思いながら、やってます。

月1回しかこない客員教授の先生の授業なんですが、授業時間外にやる作業の多い授業なので、TA連中の仕事は結構あるんです。

で、私どもがどんな仕事やってるかと言いますと、
 ①事務・連絡 →機材講習会の開催等、必要事項を受講者に連絡します。
 ②各制作班(3班)へのアドバイス →「巡回コーチ」みたいなもん(?)です。
 ③同窓会用の紹介映像制作
ってとこです。こんな感じの仕事を、本TA(に準じる学生)のK氏と、技術面のスペシャリストT氏と、3人でやってます。

教採なんてもんがあったりする関係で私はヒマ人じゃないので、できる範囲になってしまうとは思います。
でも、できる範囲は思い切りやろうと思ってます。
幸い、K氏は良かトコに就職決まってて時間あるっぽいし(笑)、技術面の指導はT氏がいますので、私にかかる負担はかなり軽いものです。

てか、改めて構成表なんか見ていろいろ考えたりアドバイスしたりしてると、楽しいんですよね。
どんな構成にするか、ここでどんな材料(表現)を使うか、なんて考えるのが。
そして出来上がった映像を見るときの、あの達成感。その作品が多くの方々に認められようものなら、感慨も一塩です。苦労を重ねて作ったものが実を結ぶというのは、実に嬉しいことです。
これだから映像制作って楽しいんですよね。時間と手間が無茶苦茶かかりますけど。

今回、初めて映像制作に取り組む人たちも多いけど、そういう楽しさを味わってほしいです。
できることなら、一度くらい、どっぷりと浸かりこんでほしい。
どっぷり浸かって、時にぶつかり合いながらも、仲間と苦楽を分かち合って、一つのものを作り上げる。
映像作品の醍醐味とともに、そうした学生制作ならではのものも、体験してほしい。
本格的に教師を目指すようになってから、とみにそれ系の「青春謳歌しろ」的なことを言うことが多くなった気がしますが、でも本当に大事だと思いますよ。
そんなこと言ってると「ああ俺ももうオッサンやな」と思ってしまうわけですが(笑)

そんなこんなですが、自分のことも仕事両方とも大事にできるよう、とりあえず俺が頑張ります!!

(*1)「系列球団自画自賛記事」…昨日のスポーツ報知に出た、10日の日ハム戦での原監督の采配を、批判するような見出しをつけながら実は擁護している記事です。ツッコミどころ満載ですが、今回は突っ込みません。以下引用。
原巨人?9回の7不思議 同点機で拙攻、拙攻
 巨人が9回の反撃もあと1点届かずに惜敗した。1死一塁から二岡の中前二塁打で1点を返したものの、代走・鈴木尚への交代機が遅れ、脇谷の三塁線安打では生還できず。さらに代打・矢野のバントで三塁走者がスタートしないなど、7つの「?マーク」が残る不可解な攻撃で同点機を逃した。日本ハムには、これで今季3連敗。復刻版ユニホームで臨む「栄光のV9シリーズ」も3戦目の初黒星となった。

 会見場に入った原監督は、ほおを真っ赤に染めていた。目も充血していた。「とにかくあの場面で同点にしたかったが、1点が取れなかった。作戦面に関しては言えない」追いつけたはずの場面で同点にできず、悔しさがにじみ出ていた。

 指揮官の言う「あの場面」とは、2点差の9回に1点を返しなおも1死一、三塁、代打・矢野を迎えたところだ。3球目。矢野はバットを寝かせた。スクイズだ。ボールは一塁線に転がったが、代走で三塁に入った鈴木尚は本塁へ突っ込めなかった。

 〈1〉なぜ鈴木尚は本塁へ突っ込めなかったのか?
 首脳陣も選手も明言は避けたが、ただのスクイズではなくセーフティースクイズのサインだったようだ。そのため鈴木尚は投球と同時にスタートしていない。無理して突入したらアウトだったろう。強く転がすべきだった? という問いかけに矢野は「すみません。そうですね」と反省。投手の江尻が処理しただけに、矢野がもう少しプッシュ気味に打つべきだったのだろう。

 〈2〉なぜ矢野にスクイズ?
 矢野は、5月31日のソフトバンク戦で代打満塁逆転本塁打を打つなど思い切りの良さがウリ。が、この場面では一塁手がベースに張り付き二塁、遊撃両内野手も前進守備ではなかった。「まず同点を目指した判断」(伊原ヘッド)として成功する可能性の高いセーフティースクイズを選んだ。

 〈3〉三塁走者・二岡に代わって代走・鈴木尚
 セーフティースクイズ成功の確率を高めるためには俊足の起用は当然の判断。

 〈4〉なぜ二岡が二塁にいた時に代走が送られなかった?
 4番の阿部が左足首ねん挫で交代。谷もベンチへ下がっており、延長戦を考えたら、これ以上の打線戦力ダウンは避けたかったとみられる。

 〈5〉1点返してなおも1死二塁、脇谷の左翼線へのヒットで二岡が本塁へかえれず
 打球は三塁手のグラブをはじいてから左翼線へ抜けた。三塁手が捕球した可能性もあり、二塁走者が慎重にスタートするのはやむを得ない。

 〈6〉二岡は中堅への打球で三塁は行けなかった?
 1死一塁で二岡の打球を中堅手・森本が後ろへそらした(記録は二塁打)。三塁を陥れたいところだが左翼手の紺田のバックアップが早く、隠れたファインプレー。

 〈7〉実松に代打は?
 矢野の送りバントで2死二、三塁となり、高橋由は敬遠され満塁。ここで途中から2番に入っている実松。打撃向上を目指してこの日もブルペン内で早出特打を行っていた。ベンチ入りしている最後の捕手でもあり、首脳陣は実松のひと振りに期待したが三ゴロでゲームセットとなった。

 1点が追いつけず、連勝は2で止まった。勝負の行方は紙一重。篠塚打撃コーチが「監督の作戦に沿うようにできるようにしないと」と言う通り、3連敗中の日本ハムに一矢報いるには、チームプレーの精度アップがカギを握る。

念仏?アサオアサオアサオア……

2007年05月14日 20時54分01秒 | 夕刊メディア
浅尾といってもドラゴンズの新人ピッチャーではありません。
……てか大半の人は、むしろ浅尾拓也投手の方を知らないか(笑)
今回私がお話ししたいのは、ビーチバレーの浅尾美和選手。彼女を巡る一連の「報道」関してです。

先週ですね。どうも、あまりにミーハー的に加熱しすぎだろうと。
そりゃルックスはね、美的感覚の鈍感な私でも、イイと思いますよ。
実力も国内トップレベルであることは多分間違いないんだろうと思います。

ただね、優勝した浦田聖子・鈴木洋美ペアを差し置いて浅尾美和浅尾美和浅尾美和って。
まるで「アサオミワアサオミワと唱え続ければ視聴率が上がる」といった妄想に取り憑かれたかのように、専修念仏のごとく、ひたすら浅尾浅尾。
ワイドショーやバラエティならともかく、スポーツニュースまで。
んでもって相方の西堀選手にも全くと言っていいほどスポットを当てることなく。
いやね、別に実力で浅尾浅尾って騒ぐなら百歩譲っていいと思うんですけど、今の状況ってそうじゃないでしょ? イチローや松坂のような突出した能力があるのなら別です。
浅尾選手が一定以上の実力をもったプレーヤーであることは確かなんでしょうけど、実際、実力では浦田・鈴木の技術と卓越したコンビネーションの方が上なわけでしょう?
実力以外で必要以上に騒ぐのは、スポーツニュースでは正直やめてほしい。
そういうことは、バラエティやワイドショー、芸能ニュースでやって頂きたい。

「ハンカチ王子」もそうですけど、スポーツニュースって、何でああなんですかね?
斎藤投手の場合は甲子園優勝して大学でも1年生から活躍と、同年代で突出した成績を残しているから、注目するのはいいんですが、何かにつけてハンカチハンカチ言いすぎです。
もう「ハンカチ王子」ネタは、広島の斉藤悠葵投手に赤ハンカチ持たせて「赤いハンカチ王子」やらせとくくらいでいいじゃないですか。
いい加減、斎藤君のプレーそのものを見てあげましょうよ。
(そういう意味で浅尾選手も気の毒です。)

そりゃね、スポーツニュースも商売ですから、儲けなあかんことは私でも分かります。
スポーツニュースに限らずかもしれませんけど、彼らはプロ意識をもっているんでしょうか? 自分たちの作り出しているものに対して、「スポーツの魅力を伝えるプロフェッショナル」として、プライドをもっているんでしょうか? 正直、疑問を感じます。
もし持っていないのなら、作らないでほしい。
そんなのなら、「パスクチが延長戦で代打サヨナラ本塁打」という大ニュースを斎藤佑樹や松坂大輔の情報と大差なく伝えてくれるYahoo!スポーツの方が面白い! 
ぶっちゃけ「すぽ○と」よりも、巨人に情報が偏ってるとはいえプレーの魅力を伝えようとしてくれる日テレさんの方が、まだマシですね。

見るものを魅了する芸術的プレー、裏に秘められた努力や苦悩、勝負を分けた一瞬、筋書きのないドラマ。

そんな面白さを寸分も伝えられないスポーツニュースなんて、スポーツファンが見ますか?
逆に、そんな小手先で視聴率を取ろうとしてるスポーツニュースなんて、新規ファンを開拓することも侭ならないのではないでしょうか?
マリーンズがやらかしかけた「ファン感謝デーにAKB48招聘」事件(未遂)と同じで、あんなスポーツニュースじゃ既存ファンは離れていきますし、新規ファンの獲得も侭ならないのではないかと、私は思います。

そんなわけで最近、私はテレビのスポーツニュースを見る気がしません。以前はほぼ毎日欠かさず見ていたのですが……。
ぶっちゃけ、ネットで結果チェックして、ファンの人が書いたブログ読んで試合内容や光景に思いを馳せる方が、よっぽど面白いですから。
何とかならないのですかねぇ……。

そしたら、今回はこんなとこで。
以下はオマケ。
オマケ付きでないと、スンヨプが嫁さんにダダこねるそうなので(笑)

浅尾拓也投手、中々いい投手だと聞いていますが、私はまだスポーツニュースでチラ見くらいしかしたことないです。
憲伸も決してもう若くはないですし、昨日投げた山本昌に至っては40を越えています。
そろそろ次代のエースが欲しいところ。
中日には、この朝尾といい一昨日投げた中田といい、楽しみな投手がいますね。
あとは中里が……。

開幕しましたが。

2007年04月29日 13時56分59秒 | 夕刊メディア
私の映像制作も3シーズン目を迎えました。
昨年は客員教授Y先生に名前を忘れられ「鹿児島君」と呼ばれていた私ですが、どうやら今回は名前を思い出して頂けたようです。

ま、今回は本格的にオブザーバーですね。本当は企画書出してもう一回くらいディレクターやってみたいんですが、さすがにそんな暇がないんで。残念です。
まぁ私も「2005年の千葉ロッテマリーンズにおける原井なみに貴重な優勝経験者」となってしまいまして、TAでなくても支えていかなくてはならない立場だろうなと思っています。それにTAが1人だけなんで、それやと何かと大変やろうし。
そんなわけで私は、言わばティーチングアシスタントのアシスタント、すなわちATA(Assistant Teaching Assistant)です。前のassistantは形容詞、後ろのassistantは名詞ですね。

あ、そういえば原井はあの年、初芝師が神々しく引退なさった影で、日本シリーズにも出場することなく静かに引退していったんですよね(今年から古巣の西武に戻り、コーチ補佐やってます)。
せめて「1998年の横浜における阿波野」にしておきましょうか。まぁ私には阿波野ほどの鮮烈なデビューや華々しい実績なんてないわけですが。

で、例年通り企画会議。
この会議では、学生が企画書書いてきて、先生がその場で「松」「竹」「梅」で判定を下し、採用する企画を3つほど決めます。
即日決定は今回1作品。あと2作品は4候補くらいの中から近日中に決めるそうです(もちろん先生の独断と偏見で 笑)。

驚いたことに、その1つというのが、2年前に私がディレクターやって作った番組と、かなり関係の深い話なんです。
驚きと笑いのあまりに、当確と聞いた瞬間、腰が砕けてしまいました。腰から力が抜けていく感覚というのを、久々に味わいましたね。
俺らが撮った取材テープの中にも、今回の企画に使えそうなネタがかなりありますね。実際に使わなかった未公開映像、すなわち「秘蔵VTR」(?)の中に。場合によっては、そいつを使わせてあげようと思っています。

あともう1つ、今は有力候補の段階なんですが、ひょっとしたら2年前の私どもの番組とリンクしてくるかもしれないんです。
何でも、学内でバーをやってる人らがいるらしいんですが(ウチの大学じゃ結構有名な話です)、それを取り上げようという企画です。
どうもそのバーが、2年前私がネタ的に番組に挿入した「石垣カフェ」と、似た匂いがするんですよね。「経営母体一緒なんちゃうか?」と妙な期待を寄せてしまいます。もしそうなら、これまた私どもの撮った映像が役立つ可能性があります。

そんなこんなで今年も開幕いたしました。
できる限りでコミットしていきたいですね。
もちろん自分のことを優先せざるをえないですが。Y客員教授から「さっさと就職決めろ」と言われてることですし。

タピオカ君?

2007年02月08日 23時48分20秒 | 夕刊メディア
えー、皆様こんばんは。

最近、中学校時代に通っていた塾の先生の言ってたことを、妙に思い出します。
私が小・中・高通して塾へ通ったのは中3の受験直前期の半年ほどだけなんですが、その塾の教室長先生。
もの凄くパワフルで、まぁ個性派な先生でした。
「キャッサバ」「マニオク」の説明の時に「(テキストの空白に)『ドンタコス』と書いとけ!」と言ったり。
彼自作の歴史年表のレーニンの項目の脇に「頭がでかい」と書いてあったり。
自ら「大明神」を名乗ったり(本人曰く「芸人魂が働いた」らしい)。

で、その「大明神様」が、社会の授業中に言ってたことです。
さて、以下に彼の発言をいくつか挙げますが、その出所は何でしょうか?

 ココアを飲め! 記憶力が上がるらしいぞ!

勘の良い方はお分かりですよね?
そしてそんな彼はおそらく、私の卒業後生徒たちにこんなことを言っていたことでしょう。

 アミノ酸を摂れ! 集中力が上がるらしい! アミ●サプリだ!

まだお分かりになりませんかね? 極めつけです。

 納豆を食え! 納豆だ! 納豆! 日曜の夜食うと効果があるらしい。

はい、もうネタバラシしたようなもんですね。彼はこのような台詞の後は必ず、こう付け加えていました。

 『発掘あるある大辞典』で言ってた。

まぁ私が中3って言ったらもう8年前になるんですが、その頃すでに人気番組として地位を確立して、それがつい先日まで続いてたんだから大したモンですよね。

あの問題に関しては、「出るべくして出たんだろうな」という気がします。
大体あの番組、別の週の放送で言ったことと矛盾することを放送してることも多かったですし。
全部が全部というわけでは勿論ありませんが、「話がうますぎるやろ!」とツッコミたくなるネタもありましたしね。

もっとも、どんな番組でも、多少の演出はあります。
ドキュメンタリー番組だって、制作者が見たものを構造化した表現である以上、大なり小なり「演出」は生じます。
でもね、明らかに事実像を捻じ曲げてしまうような「ヤラセ/捏造」はいけませんよ。

実は今回、この問題が噴出したことは、複合的な視点で見れば良かったのかもしれませんね。
納豆業界はボロ儲けだったでしょうし(笑)
いやいや。
「映像って簡単に"作れる"んですよ」ってことを世間に知らしめる、いい機会になったのではないでしょうか?

映像っていうのは印象に訴えてきますから、見る側としてはついつい批判的精神を失いがちで、思考の停止に陥りやすくなります。
でも、印象に訴えてくるだけで実は「作られてる」もの(それも、ちょっと考えれば分かるレベル)である、という可能性は頭に入れておかなければなりません。
あるあるの納豆なんかその典型でしょう。
納豆食うだけで痩せるんだったら、茨城県人に太った人はいないはず、「デー○○○保」なんてキャラは成り立たないはずです(もっとも、ヤンキース井川投手のように茨城県人でも納豆嫌いな方は当然いますが)。

例えば、これはヤラセ/捏造とは違いますけど、ニュース番組の街頭インタビューなんか、ある程度は批判的精神をもって見たほうが良いですよ。
制作側が一つのストーリーを持ってて、それに乗っけてインタビューを抜き出した「プロパガンダ」で可能性ありますからね。
もちろん私も、制作側の善意を信じたいとは思っておりますけれども(少なくとも私がお会いしたことのある業界関係者は、そのような愚行はしない方々です)。

まぁテレビを鵜呑みにするなよっていう、考えてみれば俺なんかが言うまでもなく当たり前のことなんですけどね。

ところで、井川は結婚してたんですか? 「予定は未定」じゃなかったんですか?
で『きらきら研修医』、タピオカ君は告白ですか? 展開早すぎませんか?

映像とは時間芸術である。

2006年12月12日 23時44分12秒 | 夕刊メディア
というのは、私がお世話になっている、あるお方の言葉なんですが。

映像メディアと紙メディアとの大きな違いの一つとして、「映像作品は『時間を固定する』」という点があります。

最近のアニメを見ていると特に思いますね。
私は別にいわゆる「オタク」ではないので、空いてる時間にテレビでやってたら何となく見る、くらいなんですが、たとえば『名探偵コナン』。

どうも最近のコナンのアニメは、正直ちょっと見づらい。
「子ども向けの作品なんやから、20歳過ぎれば面白く感じなくなるってだけやろ」などと切り捨てずに、ちょっと聞いて下さい。まぁもちろんそれも否定は出来ないんですけど。
原作でサラッと描いているクサいエピソードに、わざわざ仰々しいBGM付けてたり、妙に時間とってたり。
本当に魂を揺さぶるような話にそういう演出を加えるならまぁいいんですけど、「お約束」みたいな話に過剰演出を加えているのが、本当に白けさせるんですよね。
そんなギ●プルが出てきそうな演出いらんって。
サラッと行けばストーリーがスムーズに流れるところが、「時間稼ぎか」とも思えるような妙な演出のおかげで白けてしまう。
おまけに絵も、ひどい時は30秒くらい口しか動いてなかったりしますからね。
まぁ主なターゲット層が子どもであることを考えれば、商業的には「良い」のかもしれません。
アニメの質が高かろうと低かろうと、「コナン」でありさえすれば売れるんだから。
でも私は、それがあまり「善い」とは思えませんね。「商業主義が文化を腐敗させる」、ある友人が頻りに嘆いているのですが、私もそう思います。
折角自分の表現を世の中に流すのだから、そのへんプライド持ってほしいものです。

はい! 前の段落の3文目に注目!
「わざわざ仰々しいBGM付けてたり、妙に時間とってたり」。
「妙に時間とってたり」。
そう。映像作品というのは時間を固定するんですよね。

紙で書かれたものであれば、マンガであれ小説であれ、それを読む時間というのは自分でコントロールすることになります。好きなシーンはじっくりと時間をかけて味わうようにして読めばいいし、何じゃこりゃと思うようなところはサラッと流せばよいのです(というか無意識にそうしてると思います)。
このブログだって、野球ネタを飛ばしてさっさと読みたい時は「何じゃこの野球ヲタ!」と思ってすっ飛ばせば良いわけですし(でもこのブログの記事の大半は、そこから野球ネタを抜き取ったら何も残らない気がする 笑)。

しかし、映像の場合は違います。
「どのシーンに何分使うか」ということまで、作品そのものに織り込まれてしまっています(もちろんビデオに録画して早送りとか、それ流しつつも別のことやってるとかそういうことは出来ますが)。
どんな下らないエピソードでもそれに使ってる10分あれば10分それに縛られますし、どんな心に響くシーンでも20秒しか使ってなければ20秒で終わってしまいます。
だから、制作側は受け手に響く時間配分を考えなくてはならないんですね。
(もちろん、時間以外に「音楽」というのも大変重要なファクターです。)

はい。
そんなことを『結界師』のマンガを読んで思いました(笑)
『結界師』の場合は別にその「時間」による違いってのはそんなにないと思うんですが、やっぱり絵やストーリーが同じでも、マンガとアニメとで受け取り方ってこうも違うもんなんだなと思いまして。
違ったんですよ。時音(ときね)のツンデレ要素の目に付き方が(笑)
アニメを見た時は「おいおいゴールデンで萌えかよ」と鼻で笑ってたんですが、マンガで読むとアニメほど気にはならなかったんですよね。なぜか。
もちろん、アニメを先に見た分、マンガの方は最初から構えて読んでた部分もあったんでしょうけど。

そういうわけで、マンガとアニメ、紙媒体と映像媒体の違いというのを感じたもんで、その一つの大きな要素として今回は「時間」というものを取り上げて書きました。
今回の題材はアニメでしたけども、実写のドラマ、あるいはドキュメンタリー作品でもそれは一緒です。下らないエピソードや番組全体の構成から浮いてしまうようなシーンに余計な時間を使うと、かなり浮いてしまうんですよね。
もちろん紙媒体の小説やマンガでも、字数・コマ数・ページ数といったもので同じようなことは言えますが、映像媒体ほどの強制力は持ちませんから。

ほんと、映像作品を作るうえで「時間」と「音楽」は魔物ですね。