Pierre’s Holiday

我が家の愛亀「ピエール」と過ごす日常。休日に楽しむ家庭菜園などについて、思うまま書き綴ります…。

お堀でスッポン!

2010-09-11 23:27:35 | すばらしき自然
久々のノーマル記事です

最近、仕事の移動手段に自転車を使用しているのですが

車とは違い、いろんな発見があって楽しいです

いまの時期、暑いのが難点ですが

先日、有楽町から会社へ戻る途中、日比谷の交差点を超えた辺りの皇居のお堀で、

大きな茶色い生物が泳いでいるのを発見

思わず、急ブレーキをかけてお堀を覗くと・・・

な、な、なんと

40cm程の大きさのスッポンちゃんが、こちらに向かって泳いできました

すぐさまケータイで写真を撮ろうと構えると

これまた大きな鯉さんも登場



そしたら今度はもう一匹、やはり40cm級のスッポンちゃんが・・・



まさに、三つ巴状態

どうやらこの子達は、私に食べ物をおねだりするために寄って来たようです



しかし残念ながら、何もあげるものが無く、

餅太郎の一袋くらいは、常にポケットに入れとくのが大人の嗜みだと痛感しました

「ごめんよ、みんな!」そう言い残して、再びペダルを漕ぐのでした・・・

ちなみに場所はこんなとこです。


こんな都会のど真ん中に、あんな大きなスッポンちゃんがいるなんて・・・

皇居、おそるべし・・・






ピエールへ 3

2010-09-11 23:07:54 | ピエールくん
カメを買うことにしたのはいいが、ホームセンターにはまだ着いたばかり。
まだ、広大な店舗の3分の1も見ていない。
特に目的があって来たわけではないが、もう少し店内を散策してから、カメを連れて帰ることにして、とりあえず会計だけ済ませた。
売り場のおじさんにその旨を伝えると「間違って売っちゃうといけないから、こっちに入れておくよ」と言って、隣の水槽にカメを移した。その水槽には「ロシアリクガメ」という種類のカメが10匹以上入っていた。
先ほど選んだギリシャリクガメよりもひと回り大きく、甲羅の色も黒っぽいので、なるほど、この中にいれば他のカメと間違えることはないだろう。
「だいたい何時頃取りに来る?」とおじさんに聞かれたので、奥ちゃまと目を合わせてから「1時間後に」と答えた。

そして再び買い物へと戻ったのだが、ついに念願のギリシャリクガメを手に入れた僕は、興奮状態で何を見ても上の空。
そんな僕を見兼ねて、奥ちゃまは「別に買うものがあるわけじゃないから、このまま帰ってもいいよ。落ち着かないんでしょ」そう言ってくれた。
まるで、おあずけ状態から「よし!」と言われた犬のように、僕は目を輝かせて頷いた。

ついさっき「一時間後」と言ったのに、5分後にはペット売り場に戻って来た。
僕は少しバツ悪そうに照れながら、おじさんに「やっぱり今連れて帰ります」と言って、一緒に先ほどの水槽のところへ行った。
しかし次の瞬間、僕は青ざめた。「・・・いない!?」
さっき確かに入れたはずの水槽にお目当てのカメの姿が無い。中にいるのは、たくさんのロシアリクガメだけ。
まさか間違って売られてしまったのでは…
売り場のおじさんは、「そんなはず無いなぁ…」と言って水槽の中を探り始めた。
水槽の中では、手前側の角にロシアリクガメが折り重なるように集まり、山のようになっていた。
おじさんが、そこから一匹ずつ、カメをどかしていくと、山の一番下に僕が買ったギリシャリクガメがいた。
自分よりもひと回り大きなカメが何匹も覆い被さっていたのだ、身動きもとれず窮屈で、怖かったのだろう、最初は笑顔に見えたその顔は、泣きべそ顏になっていた。その表情がさらに愛おしく感じた。

帰りの車の中、紙製の箱に入れられたカメを助手席の奥ちゃまが持っていた。
不安を感じているのか、カメはガサガサと箱の中で動き回っていた。
「大丈夫だよ」奥ちゃまは、膝の上の箱に向かって優しく声をかけた。
そしてハンドルを握る僕に聞いた。
「名前はこの前言ってたのでいいんでしょ?」
「うん」僕は頷いた。
「ピエールくん、君は”ピエール”って言うんだよ」奥ちゃまは箱の中に向かってそう言った。
我が家に着くと、まず温浴をさせて、庭のプランターで育てていたチンゲン菜を与えた。
おなかが空いていたのか、凄い勢いで1枚食べた。
両手で葉をしっかり押さえて食べる仕草に、僕も、奥ちゃまも頬が緩んだ。
用意しておいた水槽に入れてあげると、満腹になったのか、角っこでスヤスヤと眠った。
幸せそうな寝顔は、それから毎日僕らを癒してくれた。

2003年8月24日。僕らが掛け替えの無い存在に出会った日。
僕らはこの日をピエールの誕生日にすることにした。

ピエールへ 2

2010-09-04 22:56:43 | ピエールくん
僕がリクガメを飼いたいと思ったのは、あるテレビ番組を観ていた時のことだった。
その番組は建築家が建てた個性的な住宅に、名物司会者が訪問し、間取りやインテリアを紹介しながら家中を探訪する老舗番組だ。ちょうどマンションから戸建てへの住み替えを検討していた時期だったので、この番組は欠かさず観ていた。
その日もいつものように、俳優でもある名物司会者が1件のお宅を訪れ、独特のオーバーアクションで若い夫婦が住むこじゃれた家を紹介していた。
そのお宅には、よちよち歩きの赤ちゃんとダックスフンドがいて、更にその赤ん坊を背負って歩けそうなほど大きなリクガメを飼っていた。
2階にある日当たりの良い、広いリビングを我が物顔で闊歩し、キャベツの葉っぱにかぶりつく大きなカメの姿に僕は一瞬で心を奪われた。
後にその大きなカメが「ケヅメリクガメ」という種類だということを知った。
それからというもの、本やネットで種類や飼い方など、リクガメについて調べまくった。
いつしか、「新居に移ったら、絶対にリクガメを飼いたい」という夢を持った。
しかし、テレビで見たケヅメリクガメは大きくなりすぎる。いくら持ち家とはいえ、家中放し飼いにする訳にはいかない。何より、綺麗好きな奥ちゃまが、そんなことを許す訳がない。
なんとか説得し、リクガメを飼うことを承知してくれたものの、「私、触れないかもしれないし、部屋が臭くなったりしたら嫌だから、ちゃんと自分で世話してね。それとカメに触った後は、すぐに手を洗ってね」何度も念を押すように、僕に言っていた。
いろいろ検討した結果、僕が飼うと決めたのは、「ギリシャリクガメ」という種類になった。この種類は成長したとしても20~30cm。ずっと水槽で飼えるサイズで、比較的飼いやすいというのも魅力だったが、僕は甲羅の形や模様、なんとも言えない愛らしい顔付きが好きだった。もちろん、そういった外見には個体差があるのだが。

新居への引越しも無事に終え、ひと段落した頃、ペットショップやホームセンターのペット売り場を見つけるたびに、リクガメを探した。
しかし、お目当ての「ギリシャリクガメ」には、なかなか出会えなかった。
ずっと楽しみにしていただけに、ガックリ肩を落としていた。
そんな時、奥ちゃまが僕にこう助言してくれた。
「カメさんが、いつ来てもいいように、先に準備をしておけば?そうすれば探してる子が見つかった時に、慌てずにすむじゃない」
そう言われ、再びテンションが上がった。なんて単純な男なのか・・・。
早速、水槽と照明、ヒーターや温度を管理するタイマーなどを買い、自宅の一室に設置した。
リクガメを買うのに必要な準備は、おおよそ完了した。あとは、ここに住む住人を待つばかり。
いろいろ探しまわったが、あまりにも見つからないので、一度は「ギリシャリクガメではなく、他の種類のカメでもいいか…」と考えたこともあったが、妥協はせず、見つかるまで焦らず、気長に待つことにした。
運命の出会いは、それから2ヶ月後に訪れた。

8月も後半の日曜日。
仕事の夏休みも終わり、特に行くあてもなく近場をブラブラして過ごそうと、奥ちゃまとふたりで、家から30分程の距離にあるホームセンターを訪れた。
ここはこの辺りでは、大きめのホームセンターで、なんとなく海外の大型店舗に来たような雰囲気が味わえるので、家から少し距離はあったが、よく来ていた。
大きな駐車場に車を停め、店舗内に入った。入口の左手にはキャンプ用品やカー用品などが並ぶ、レジャー用品売り場があり、その奥にはペット売り場があった。
レジャー用品売り場をザッと見て、そのままペット売り場に向かった。
金魚や熱帯魚の入った水槽が整然と並んだ隅の低い位置に、水の張られていない水槽が2つ置かれていた。
保温球が着いているので、それがリクガメの水槽だということが遠目からもわかる。
期待を胸に近づいて、水槽を覗き込んだ。
「やった!」僕の目は輝いた。
一方の水槽に3匹の小さなギリシャリクガメが入っていた。
ついに待ちに待った瞬間が訪れた。
「Aちゃん、欲しかったカメがいたよ!」そう言って奥ちゃまを呼び、水槽を指差した。
次の瞬間、僕が指差した先を見た奥ちゃまの口から、飛び出したのは、思いもよらない言葉だった。
「わぁ~!あの子かわいい♪」
「えっ⁉」意表を突かれ、今度は僕が奥ちゃまの視線の先を目で追った。
そこには、こちらに向かって歩いて来る、一匹の小さなギリシャリクガメがいた。
その時「笑ってる⁉」と僕は思った。いや、そのカメは確かに笑っていた。
すぐに売り場のおじさんを呼んで、そのカメを見せてもらった。
黒くて丸い大きな瞳の愛らしい顔をしたそのカメは、5cm程の大きさの淡い茶色とも、オレンジとも言えない綺麗な色の丸い甲羅を背負っていた。
手のひらに乗せた感触は意外にも暖かかった。「かわいい♪」そう言って手を伸ばした奥ちゃまの手のひらに、そのカメを乗せてあげた。
ついこの間まで「私、触れないかもしれない」と言っていたのに、そんなことを忘れさせるほど、そのカメは可愛いかった。
しかし慎重派、いや、優柔不断な僕は他のカメも見比べ、同じ大きさの白っぽいカメを手に取り「この子はどうかな?」そう言って奥ちゃまに見せた。
奥ちゃまは即答で「絶対にこの子のほうが可愛いよ!」自信たっぷりにそう言った。
奥ちゃまの決断力にはいつも感心させられる。
僕はじっくり考えて、考えて、結局考え過ぎて諦めてしまたったり、ハズレを引いてしまうタイプ。
思えばいつも、この決断力に頼っている気がする。
家を買う時も、旅行に行く時も…しかも、ハズレは無い。
僕にとって、この人の人生に乗っかれたこと自体が、アタリなのかもしれない。
こうして我が家に迎え入れるカメが決った。