見ること。撮ること。 ブログ編

写真家・古市智之のフォトブログ

HIROSHIMAへの旅

2016-06-21 | MONOCHROME 135

キヤノンAE-1 トキナー35-105mm F3.5-4.3
ネオパンSS




高校時代はどこへ行くにもカメラを持って出かけていました。

当時の愛機はバイトして買った中古のキヤノンAE-1でしたが、
この広島への旅でAE-1とはサヨナラすることになります。
高校2年の夏休み、ちょうど戦後40年の年です。

テレビからは戦後40周年記念ということで、
毎日の様に広島、長崎の映像が流れていました。

その映像を見て自分なりに何か感じることがあったのでしょう、
突然広島に行きたくなったのです。

高校生ですから当然お金はありません。
当時発売になったばかりの青春18きっぷを使って、
鈍行列車を乗り継ぎ広島へ行ったことを覚えています。

広島での撮影を終え、
さて帰ろうとなった時に財布がないことに気づきました。

落としたか掏られたかはわかりませんが、
帰りのきっぷも財布の中に入れていたため、
このままでは家へ帰れません。

迷った挙句、広島のカメラ屋さんでAE-1を泣く泣く手放しました。
当時高校生だったので、店の親父さんは最初は渋っていたのですが、
奥さんらしき人が「困ってるんだからなんとかしてやりなよ」と口添えしてくれたおかげで
なんとか家に帰ることができました。

そのカメラ屋さんも今はもう無い様です。

なんともしょっぱい思い出ですが、
この時撮った写真が「月刊カメラマン」のフォトコンテストで銅賞に入ったことがせめてもの救いとなりました。






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