僕が所有するカメラの中でも謎のカメラといえばこのニッカ3-F。
ぱっと見は3-Fの後期型に見えますが、
細部を見ていくと明らかな違いがあります。
まずはシャッタースピード。
ご覧の通り1/1000まであります。(写真左上)
ニッカ3-FはニッカType5の廉価版なので、
シャッタースピードは1/500まででした。
続いて視度補正。
これも3-Fでは省かれていて視度補正はありませんでした。(写真右上)
さらに裏ブタ開閉式。
Type5は横開きなのですが、
この3-Fはニッカ3-Lと同じ縦開きになっています。(写真左下)
そもそもやはり廉価版らしく、
裏ブタは開閉式とはなっていないのが普通です。
ただし、ニッカは当時TOWERという名で欧米に輸出用として
作られたものがあります。
中古カメラ店などのサイトを見ていくと、
どうやらTOWER45というカメラと同じ機構だとわかりました。
でも軍艦部にはしっかりとnicca3-Fの文字が・・・(写真右下)
箱がちゃんとした3-Fのものだったので、
元オーナーが個人輸入したものを軍艦部だけ取り替えたのでもなさそうです。
ニッカカメラには詳しい人もいないようで、
どのような経緯でこのカメラが世に出たのかさっぱりわかりません。
まあそれを推理しながら使っているのも楽しいものです。
ひょっとするとすごいレアモノかもしれませんしね(笑)
ミステリー好きな僕としてはお気に入りのカメラであることは間違いありません。