大同特殊鋼・物材機構、レアアース不要の高性能磁石 :日本経済新聞
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産業用機械などに使うジスプロシウムを含む磁石と同等以上の性能を持つ。ジスプロシウムは主に中国からの輸入に頼っており、使用しない磁石の開発が求められていた。3年後をメドにハイブリッド車(HV)向けの高性能磁石として実用化を目指す。…開発した磁石はセ氏200度以上の高温では、ジスプロシウムを含む磁石より優れた性能を持つという。
意義深い成果。元素戦略の一環で、レアアースでもレアメタルでもないスズで何か有用な物を作れ、というお題から始まったのかな。QT:@SJN_News NIMS、太陽光と水から水素燃料を生成できる新しい光触媒物質Sn3O4を発見(発表資料)bit.ly/1puPWcf
酸化チタン(TiO2)を代表とする多くの水分解光触媒は、紫外線を吸収して水を分解し、水素燃料を生成することができますが、太陽光エネルギーの半分以上を占める可視光を吸収できないため、実際の太陽光エネルギー変換において利用することは困難でした。一方、可視光を吸収して水を分解することができる新しい光触媒材料の開発が世界規模で進められていますが、現行の材料の多くは高価なタンタルなどのレアメタルや毒性の高い鉛を高濃度に含んでいるため、コストや環境対応性の面で課題を抱えています。
今回、理論科学と実験科学の連携により新しい光触媒物質を発見しました。2価のスズ注1)イオン(Sn2+)を含む酸化物が可視光下での水分解光触媒反応に対して好ましい電子構造を持つ可能性があるという理論予測に基づき物質探索を行ったところ、2価のスズイオン(Sn2+)と4価のスズイオン(Sn4+)からなるスズ酸化物:Sn3O4(Sn2+2Sn4+O4)を見つけました。その結果、この物質はTiO2が全く活性を示さない可視光照射下で、水分解反応を促進し水素を発生することが分かりました。
スズの酸化物は、毒性が低く、安価であり、豊富に存在するため、透明電導体の材料として広く利用されています。今回発見したSn3O4触媒は、水素燃料製造時の環境負荷やコストを抑えることができ、太陽エネルギーを基盤とする循環型社会の実現に大きく貢献するものと期待されます。