毎日、暑い日が続きますが、同時に熱中症で救急搬送されたり、残念ながらそのままお亡くなりになった方のニュースが毎日のように流れてきます。
高齢者は熱中症になっても、気が付きにくかったり、ギリギリまで我慢したりするので、症状が出ているときには手遅れの状であることも多いそうです。
私の母は、今年すでに誕生日を迎えていて81歳の高齢者です。
ずっと同居しているので、私が室温の管理をしたり水分補給を促したりしていますが、もし母が1人暮らしだったり、あるいはまだ父が健在で母が家事をこなすような生活をしていたら、もしかしたら熱中症で倒れることもあったかもしれないと、最近になって実感するようになってきました。
本日は、高齢者である母の様子を交えながら、高齢者が熱中症にかかってしまう原因やきっかけについて、私なりの考えを綴ります。
体感が鈍い
昨年までは「弱」設定で、室温を25度~23度の間で手動で調整していましたが、今年は試しに「エコ運転」というモードで一日中エアコンを稼働させ続けています。
エコ運転だと、弱よりも少し部屋の中が涼しくなるのか、暑がりの私でさえ少し「涼しすぎ?」と感じることがあるのですが、ここ数日は不快なほどの暑さは感じないものの、やはりじんわりと暑さを感じる時間帯があります。
そういう時には、必ず母にも「暑くないか」と確認するのですが、かつて家族の中で一番暑がりだった母が「ちょうどいい」と言ったり「すこし寒いくらい」と言ったりするようになりました。
おそらく、体力も筋肉も落ちて代謝が悪くなっているので、暑さを感じる身体のセンサーが鈍ってきているのだと思います。
実際、テレビなどで医師が「高齢者は加齢によって暑さ寒さを感じにくくなってくる」と説明してくださっているのを、何度も見聞きしましたので、母も例にもれずその状態なのだと思います。
ですから、母は毎日快適に過ごしているか、あるいは少し寒いくらいと感じているようです。
しかし、暑くなる時間帯などは、どこからどう見てもじんわりと額に汗を滲ませて、息も苦しそうにしているにも関わらず「暑くない」「ちょうどいい」と言います。
そして、それが暑さ寒さを感じにくいということなのだなと、実感するようになりました。
ですから、ほんの少しでも熱中症なのではないかと疑われる体調のときには、水を飲ませたり本人が暑がっていなくても、部屋が涼しくなるようにエアコンの風向きを調整したりしています。
水分補給がむずかしい
母は、肥満が原因だと思うのですが、一度にたくさんの食べ物や飲み物を摂ることができません。
少量でもすぐに満腹になってしまいます。
よく、妊婦の方でお腹が大きくなっているときに、お腹の中の赤ちゃんに胃を持ち上げられて、食べ物をあまりたくさん食べられなくなると聞きますが、肥満も似たような感じだと思います。
もっとも、胃を持ち上げているのは「脂肪」なのですが......
そういうわけで、普段より余計に水分を摂るというのが、母の場合しっかりと意識しないとできません。
そういえば、今日はあまり水分を摂っていないな、と私が判断して「何か飲む?」「喉乾いてない」と気が付いたら確認するようにしていますが、深夜に私が寝ているときはさすがにそれができません。
母は夜型人間なので、夜中起きていることが多いのですが、その間にどのくらい水分を摂っているのか、私にはわかりません。
普通なら、夜寝る前にコップ1杯の常温水や白湯を飲むといいと言いますが、いつ寝るかもわからないので、とりあえず私が寝る前に母に声をかけて、水やお茶を用意させています(お茶は、あまりよくないと言いますが、飲まないよりましなので)
また、母の場合少し認知症だと思われる症状もあるため、水分をいつ摂ったのかを本人が覚えていないことが多いです。
そのため、そろそろ水分補給したほうがいい時間かな、というのが解らないのですね。
高齢者の1人暮らしや、高齢者のご夫婦の2人暮らしなどは、もしかしたら母のように「いつ水分を摂ったかわからない」ため、飲み過ぎたらトイレが近くなると思い、水分補給を躊躇っているかもしれないですね。
エアコン操作がわからない
母もそうですが、高齢者の中にはエアコンのリモコン操作方法がわからない人もいると思います。
どのボタンを押せば、快適な室温設定ができるのか、ということもそうですが、夜は冷えるのでタイマーを設定するとか、弱い風にするなどといったことができずに、最終的に消してしまうということも、ないことはないだろうと思います。
母の場合は、恐ろしいことに「暖房」を押してしまうこともあったので、もしかしたらそれが原因で熱中症になってしまうこともあるかもしれませんね。
(関係ないですが、リモコン操作を覚えた猫や犬が「暖房」を押していたという笑い話は、よく目にします(笑))
悲しい現実「貧困」
ここまで綴ったことは、側に誰かがいたり、わかりやすく何かに書いておいたりすれば、家族や本人がなんとか対処できることなので、事前に熱中症を防ぐことも可能ですが、悲しいことに今の日本では「貧困」のために余計な電力を使えない、使いたくないという独居の高齢者も少なくないです。
年金だけでは、生活が苦しいという方は、食費や光熱費を節約する傾向があります。
食費と光熱費は、目につきやすい家計費目なので、最初に削りたくなるのですよね。
我が家はたまたま、夏と冬に電気代が高くついても、なんとかやりくりできるだけの年金額をいただけていますが、いくら節約しても、食費や光熱費を減らしても、家計が苦しい家庭もあると思うと、高齢者の1人暮らしや老夫婦の2人暮らし、あるいは子どもも高齢である親子での暮らしでも、電気代と水道代だけはなんとかできるような新しい支援方法が出来たらいいのにな、と考えてしまいます。
生活保護を申請するという最終手段もありますが、高齢者の多くは「持ち家」のローンも完済して、やっと「自分の家」になった人も多くいると思うので、自宅を手放して生活保護を受けるのはとても辛いでしょうし簡単には決断できないと思うので、難しい問題だと思います。
また、高齢者だけではなく若い世代でも「貧困」によって、飢餓状態や熱中症で救急搬送される例も聞きますから、「貧困」はかなり深刻な問題なのだと思います。
最近になって、生理用品が購入できない貧困状態のことが話題になりましたが、健康や生理現象に関することすべてを削らなくてはならないくらいの貧困って、先進国であるはずの日本で起きていてはいけないことのようにも思います。
残念ながら、今大臣を務めている方々のほとんどが「高度経済成長」と「バブル」の恩恵を受けたことがあり、その時の「いい暮らし」を経験していて、さらにもともと先祖代々が「裕福」であったという経歴の持ち主も多いので、貧困の本当の問題点は理解できないのかもしれないですね。
でも、想像を絶する「貧困」状態の家庭は確かに存在しますから、本当になんとかしてほしいですし、明日は我が身で私も将来「貧困」状態の高齢者になる可能性は高いので、他人事としては考えられないですね。
もし、身内や家族に高齢者がいる場合は、ちょっとお節介かもしれないと思うくらいに、頻繁に体調を聞いたり水分を十分に摂れるように準備を手伝ってあげたり、エアコンのエコ設定を教えてあげたりしてほしいと思います。
私はたまたま、高齢の母と一緒に暮らしているので、なんとか予防できていますが、熱中症で命を落とすことは本人も家族も本意ではないと思います。
ですから、手を貸すことができるのであれば、積極的にしてあげるのがいいのだろうと、思います。
高齢者は熱中症になっても、気が付きにくかったり、ギリギリまで我慢したりするので、症状が出ているときには手遅れの状であることも多いそうです。
私の母は、今年すでに誕生日を迎えていて81歳の高齢者です。
ずっと同居しているので、私が室温の管理をしたり水分補給を促したりしていますが、もし母が1人暮らしだったり、あるいはまだ父が健在で母が家事をこなすような生活をしていたら、もしかしたら熱中症で倒れることもあったかもしれないと、最近になって実感するようになってきました。
本日は、高齢者である母の様子を交えながら、高齢者が熱中症にかかってしまう原因やきっかけについて、私なりの考えを綴ります。
体感が鈍い
昨年までは「弱」設定で、室温を25度~23度の間で手動で調整していましたが、今年は試しに「エコ運転」というモードで一日中エアコンを稼働させ続けています。
エコ運転だと、弱よりも少し部屋の中が涼しくなるのか、暑がりの私でさえ少し「涼しすぎ?」と感じることがあるのですが、ここ数日は不快なほどの暑さは感じないものの、やはりじんわりと暑さを感じる時間帯があります。
そういう時には、必ず母にも「暑くないか」と確認するのですが、かつて家族の中で一番暑がりだった母が「ちょうどいい」と言ったり「すこし寒いくらい」と言ったりするようになりました。
おそらく、体力も筋肉も落ちて代謝が悪くなっているので、暑さを感じる身体のセンサーが鈍ってきているのだと思います。
実際、テレビなどで医師が「高齢者は加齢によって暑さ寒さを感じにくくなってくる」と説明してくださっているのを、何度も見聞きしましたので、母も例にもれずその状態なのだと思います。
ですから、母は毎日快適に過ごしているか、あるいは少し寒いくらいと感じているようです。
しかし、暑くなる時間帯などは、どこからどう見てもじんわりと額に汗を滲ませて、息も苦しそうにしているにも関わらず「暑くない」「ちょうどいい」と言います。
そして、それが暑さ寒さを感じにくいということなのだなと、実感するようになりました。
ですから、ほんの少しでも熱中症なのではないかと疑われる体調のときには、水を飲ませたり本人が暑がっていなくても、部屋が涼しくなるようにエアコンの風向きを調整したりしています。
水分補給がむずかしい
母は、肥満が原因だと思うのですが、一度にたくさんの食べ物や飲み物を摂ることができません。
少量でもすぐに満腹になってしまいます。
よく、妊婦の方でお腹が大きくなっているときに、お腹の中の赤ちゃんに胃を持ち上げられて、食べ物をあまりたくさん食べられなくなると聞きますが、肥満も似たような感じだと思います。
もっとも、胃を持ち上げているのは「脂肪」なのですが......
そういうわけで、普段より余計に水分を摂るというのが、母の場合しっかりと意識しないとできません。
そういえば、今日はあまり水分を摂っていないな、と私が判断して「何か飲む?」「喉乾いてない」と気が付いたら確認するようにしていますが、深夜に私が寝ているときはさすがにそれができません。
母は夜型人間なので、夜中起きていることが多いのですが、その間にどのくらい水分を摂っているのか、私にはわかりません。
普通なら、夜寝る前にコップ1杯の常温水や白湯を飲むといいと言いますが、いつ寝るかもわからないので、とりあえず私が寝る前に母に声をかけて、水やお茶を用意させています(お茶は、あまりよくないと言いますが、飲まないよりましなので)
また、母の場合少し認知症だと思われる症状もあるため、水分をいつ摂ったのかを本人が覚えていないことが多いです。
そのため、そろそろ水分補給したほうがいい時間かな、というのが解らないのですね。
高齢者の1人暮らしや、高齢者のご夫婦の2人暮らしなどは、もしかしたら母のように「いつ水分を摂ったかわからない」ため、飲み過ぎたらトイレが近くなると思い、水分補給を躊躇っているかもしれないですね。
エアコン操作がわからない
母もそうですが、高齢者の中にはエアコンのリモコン操作方法がわからない人もいると思います。
どのボタンを押せば、快適な室温設定ができるのか、ということもそうですが、夜は冷えるのでタイマーを設定するとか、弱い風にするなどといったことができずに、最終的に消してしまうということも、ないことはないだろうと思います。
母の場合は、恐ろしいことに「暖房」を押してしまうこともあったので、もしかしたらそれが原因で熱中症になってしまうこともあるかもしれませんね。
(関係ないですが、リモコン操作を覚えた猫や犬が「暖房」を押していたという笑い話は、よく目にします(笑))
悲しい現実「貧困」
ここまで綴ったことは、側に誰かがいたり、わかりやすく何かに書いておいたりすれば、家族や本人がなんとか対処できることなので、事前に熱中症を防ぐことも可能ですが、悲しいことに今の日本では「貧困」のために余計な電力を使えない、使いたくないという独居の高齢者も少なくないです。
年金だけでは、生活が苦しいという方は、食費や光熱費を節約する傾向があります。
食費と光熱費は、目につきやすい家計費目なので、最初に削りたくなるのですよね。
我が家はたまたま、夏と冬に電気代が高くついても、なんとかやりくりできるだけの年金額をいただけていますが、いくら節約しても、食費や光熱費を減らしても、家計が苦しい家庭もあると思うと、高齢者の1人暮らしや老夫婦の2人暮らし、あるいは子どもも高齢である親子での暮らしでも、電気代と水道代だけはなんとかできるような新しい支援方法が出来たらいいのにな、と考えてしまいます。
生活保護を申請するという最終手段もありますが、高齢者の多くは「持ち家」のローンも完済して、やっと「自分の家」になった人も多くいると思うので、自宅を手放して生活保護を受けるのはとても辛いでしょうし簡単には決断できないと思うので、難しい問題だと思います。
また、高齢者だけではなく若い世代でも「貧困」によって、飢餓状態や熱中症で救急搬送される例も聞きますから、「貧困」はかなり深刻な問題なのだと思います。
最近になって、生理用品が購入できない貧困状態のことが話題になりましたが、健康や生理現象に関することすべてを削らなくてはならないくらいの貧困って、先進国であるはずの日本で起きていてはいけないことのようにも思います。
残念ながら、今大臣を務めている方々のほとんどが「高度経済成長」と「バブル」の恩恵を受けたことがあり、その時の「いい暮らし」を経験していて、さらにもともと先祖代々が「裕福」であったという経歴の持ち主も多いので、貧困の本当の問題点は理解できないのかもしれないですね。
でも、想像を絶する「貧困」状態の家庭は確かに存在しますから、本当になんとかしてほしいですし、明日は我が身で私も将来「貧困」状態の高齢者になる可能性は高いので、他人事としては考えられないですね。
もし、身内や家族に高齢者がいる場合は、ちょっとお節介かもしれないと思うくらいに、頻繁に体調を聞いたり水分を十分に摂れるように準備を手伝ってあげたり、エアコンのエコ設定を教えてあげたりしてほしいと思います。
私はたまたま、高齢の母と一緒に暮らしているので、なんとか予防できていますが、熱中症で命を落とすことは本人も家族も本意ではないと思います。
ですから、手を貸すことができるのであれば、積極的にしてあげるのがいいのだろうと、思います。