「日本人としての自覚」って何？

歴史教科書の新指導要綱解説書なるものに、初めて沖縄戦に関する記述が盛り込まれたとか。
ついでに、竹島（独島）騒動や広島への原爆投下も・・・。
・沖縄戦、原爆を明記　小学社会科の新指導要領解説書に（2008年6月30日 CHUNICHI Web）
・新指導要領解説書　史実を正しく継承してこそ（2008年7月1日 琉球新報;web魚拓）

これらの記述が盛り込まれた背景を述べてる部分について、CHUNICHI Web から引用しておく。
---- 以下引用 ----
（中略）
沖縄戦での集団自決に日本軍の強制があったとの記述削除が昨年、高校日本史の教科書で問題になった際、授業で取り上げるよう求める声が沖縄県などから出ていたことを文科省が踏まえて決定した。
３０日に都道府県教育委員会の指導主事らを対象に開く、新指導要領の中央説明会で説明する。

　解説書は授業指導の指針となる。
文科省はこれまで、第２次世界大戦での被害などを小学校の授業でどのように教えるかは学校現場の裁量に任せていたが沖縄戦だけでなく、国内の他地域で大きな被害が出た空襲や原爆なども併せて解説書で取り上げることにした。
---- 引用以上 ----

去年沖縄県で起きた抗議がこういう形で影響を与えるとは、自称保守の方々は夢にも思わなかっただろうて。

ちなみにこの記述は、新学習指導要綱解説書『社会』の P.99-P.100 にかけて載っているもの。
解説書を入手するには↓
・小学校学習指導要領解説（文部科学省）
以下、解説書『社会』の P.99-P.100 から引用しておく。
---- 以下引用 ----
（中略）
「日華事変，我が国にかかわる第二次世界大戦」について調べるとは，例えば，我が国と中国との戦いが全面化したことを取り上げて調べ，我が国が戦時体制に移行したことが分かるようにしたり，また，我が国がアジア・太平洋地域において連合国と戦って敗れたことを取り上げて調べ，各地への空襲，沖縄戦，広島・長崎への原子爆弾の投下など，国民が大きな被害を受けたことが分かるようにしたりすることである。
また，これらの戦争において，我が国は，中国をはじめとする諸国に大きな損害を与えたことについても触れることが大切である。
---- 引用以上 ----

俺としては、朝鮮半島や満州・日本が占領した地域で内地から来た人達（に限らないだろうが）が受けた被害ってのも載せて欲しいところだわ。
例の戦争中には、現地の人達が加害者になったケースってのもなくはないからな。
（加害者の中の被害者ってのは結構忘れられるんだよな）
って、小学校のレベルだと無理があるか・・・。

だが、この解説書で疑問に感じたのは、解説書にたびたび登場する「日本人としての自覚を持って云々」というくだり。
日本人としての自覚がなければ生きていけない、とでも言わんばかりの勢いだ。
小学校レベルで「日本人としての自覚を持って（略」という洗脳教育は、ちと酷だと思えるが・・・。
ってか、そんなに「日本人としての自覚を持って云々」って大事なのか？


俺には「日本人としての自覚を持って云々」ってのを強調する理由が、ちっともさっぱり全然一切わからない。
いや、本当の話。