今回は笑うに笑えない茶番劇の紹介（謎）。
先週行われたイスラエルの総選挙では、事前の予想に反し、ベンヤミン・ネタニャフ（Benyamin NETANYAHU）首相率いるリクード（Likud）が第1党になった。
この辺は以下参照（手抜き）
・Memorandum about Israel election 2015（Mar 18, 2015）（2015年3月18日 flagburner's blog(仮)）
選挙戦終盤、NETANYAHU首相は『「独立国家」としてのパレスチナを認めない』とか『（イスラエルに住むパレスチナの人達が）「群れをなして」投票している』なんて言い張ってた。
これに関し、NETANYAHU首相は釈明やり謝罪をしてたのだが・・・。
・イスラエル首相、アラブ系国民に謝罪 「群れで投票」発言で（2015年3月24日 afpbb.com）
・Majority winner Netanyahu apologises to Arab Israelis（2015年3月23日 businessinsider.com；AFP）
正直茶番感が否めないこの展開。
以下、2015年3月24日分afpbb.com『イスラエル首相～』を全文（略）
---- 以下引用 ----
【3月24日 AFP】
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ（Benjamin Netanyahu）首相は23日、今月の総選挙でアラブ系国民らが「群れをなして」投票していると発言したことを謝罪した。
この発言に対しては、米国からの非難も招いている。
ネタニヤフ首相は17日の選挙当日、アラブ系市民らの高い投票率に対抗するための投票を支持者に呼び掛ける動画をフェイスブック（Facebook）に投稿。
「右派政権は危機に直面している。アラブ系の投票者らが群れをなして投票所に向かっている！」「投票所へ向かって下さい！（首相率いる右派政党の）リクード（Likud）に投票を！」と述べた。
この発言についてネタニヤフ氏は、テレビ放映されたアラブ系市民らとの会談中に、「前週の私の発言が一部のイスラエル市民とアラブ系の人々の気分を害したことを認識している。それは私の意図するところではなかった。お詫び申し上げる」と語った。
しかしイスラエルの主なアラブ系政党連合で、選挙で13議席を獲得したアラブ統一会派の副代表を務めるアイマン・オデ（Ayman Odeh）氏はこの謝罪の受け入れを拒否。
「ネタニヤフ氏の言い訳は受け入れられない。なぜなら、同氏は差別的な法律を持ち込もうとしているだけでなく、氏の発言はアラブ系国民の投票権そのものを脅かした」と指摘している。
ネタニヤフ氏の予想外の勝利をめぐっては、バラク・オバマ（Barack Obama）米大統領も、「この種の発言は、イスラエルの伝統の最も優れた内容に反するものだ」とコメントしている。
■ネタニヤフ氏に組閣要請へ
一方でネタニヤフ氏は23日、総選挙で新たに選出された議員らから半数を超える支持を獲得。
25日にも、新たな連立政権の正式な組閣要請を受ける見通しとなった。
イスラエルのレウベン・リブリン（Reuven Rivlin）大統領は次期首相候補をめぐり、新国会に関わる10政党の代表者らと2日間にわたって会談。
その結果、67議員を擁立している6派がネタニヤフ氏の首相続投への支持を表明し、定数120の国会での支持者が半数を超えることが判明した。
(c)AFP/Hazel Ward
---- 引用以上 ----
NETANYAHU首相が「群れをなして」云々という発言について謝罪したのは、首相の座を維持できる算段がついたからなんだろうか？
あるいは、口だけは威勢のいいOBAMA大統領に「配慮」を示す必要があると判断したからなんだろうか？
いずれにしろ、この謝罪を受け入れるのは、NETANYAHU首相の過去の実績を踏まえれば無理がある話である。
そりゃ、Odeh氏も謝罪受け入れを拒否するわな。
というか、OBAMA大統領の発言（正確には"We indicated that that kind of rhetoric was contrary to what is the best of Israel's traditions"と述べたとか）も相当間が抜けてるかと。
なんせ、NETANYAHU首相の「群れをなして」云々という発言は、（おそらく親イスラエル派の人達は死んでも認めないと思われるが）イスラエルに住んでるパレスチナの人達をイスラエルの多数派の人達がどう捉えてるか、そしてある種の伝統にすらなっているのを示唆してるわけで。
そういう伝統の1つには、イスラエルの対パレスチナ政策を批判すると「敵」と非難されるってのもあるけど。
先日、しばしばNETANYAHU首相を批判してる歌手のノア（Noa：Achinoam Nini）さんが空港でどこかの誰かに「イスラエルの敵」なんて言われた、ってのはその一例と言える・・・。
・Israeli singer Noa threatened for election stance（2015年3月23日 ynetnews.com）
参考までに、2015年3月23日分ynetnews.com『Israeli singer～』から前半部分を（略）
---- 以下引用 ----
Israeli singer and peace activist Noa has said she was threatened and abused when she returned from a trip abroad last week, after the right triumphed in a heated general election.
Known in Israel by her full name of Achinoam Nini, Noa wrote on Facebook that she was heckled by onlookers after arriving at Ben-Gurion Airport from Italy.
"Here's Achinoam Nini... enemy of Israel," she quoted them as shouting.
"We'll deal with you like Geffen!"
Singer and author Yehonatan Geffen was attacked at his home in a village in central Israel on the weekend, after calling Prime Minister Benjamin Netanyahu's March 17 election victory the "Nakba" of the Israeli peace movement.
An anonymous individual attempted to hit him, threw eggs at his house, and called him a "leftist traitor".
At a concert last week, Geffen said that "to everyone who slipped a Likud vote into the ballot box, don't cry when your children die in the next dumb conflict."
"The best thing that came out of the appalling election results we had is the radicalization of attitudes that will bring everyone out their foxholes – including the insane radicals, drunk on victory, who will increasingly show their ugly face, as well as all the good people who were silent until now, like Geffen," Noa wrote in a Facebook post after the attack on Geffen.
"I hope more artists and intellectuals speak out clearly," she continued.
"It's a shame they haven't done so until now, but it's never too late. I'm very sorry about what happened to Geffen, who is an amazing person, and send him my love. But I was very happy to read the harsh words he said after the elections"
（以下略）
---- 引用以上 ----
NETANYAHU首相に対し不満たらたらのOBAMA大統領が、人種や宗派による差別が伝統と化してるイスラエルの実態を必死に隠そうとしてるという理解不能な茶番劇、というオチ。
先週行われたイスラエルの総選挙では、事前の予想に反し、ベンヤミン・ネタニャフ（Benyamin NETANYAHU）首相率いるリクード（Likud）が第1党になった。
この辺は以下参照（手抜き）
・Memorandum about Israel election 2015（Mar 18, 2015）（2015年3月18日 flagburner's blog(仮)）
選挙戦終盤、NETANYAHU首相は『「独立国家」としてのパレスチナを認めない』とか『（イスラエルに住むパレスチナの人達が）「群れをなして」投票している』なんて言い張ってた。
これに関し、NETANYAHU首相は釈明やり謝罪をしてたのだが・・・。
・イスラエル首相、アラブ系国民に謝罪 「群れで投票」発言で（2015年3月24日 afpbb.com）
・Majority winner Netanyahu apologises to Arab Israelis（2015年3月23日 businessinsider.com；AFP）
正直茶番感が否めないこの展開。
以下、2015年3月24日分afpbb.com『イスラエル首相～』を全文（略）
---- 以下引用 ----
【3月24日 AFP】
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ（Benjamin Netanyahu）首相は23日、今月の総選挙でアラブ系国民らが「群れをなして」投票していると発言したことを謝罪した。
この発言に対しては、米国からの非難も招いている。
ネタニヤフ首相は17日の選挙当日、アラブ系市民らの高い投票率に対抗するための投票を支持者に呼び掛ける動画をフェイスブック（Facebook）に投稿。
「右派政権は危機に直面している。アラブ系の投票者らが群れをなして投票所に向かっている！」「投票所へ向かって下さい！（首相率いる右派政党の）リクード（Likud）に投票を！」と述べた。
この発言についてネタニヤフ氏は、テレビ放映されたアラブ系市民らとの会談中に、「前週の私の発言が一部のイスラエル市民とアラブ系の人々の気分を害したことを認識している。それは私の意図するところではなかった。お詫び申し上げる」と語った。
しかしイスラエルの主なアラブ系政党連合で、選挙で13議席を獲得したアラブ統一会派の副代表を務めるアイマン・オデ（Ayman Odeh）氏はこの謝罪の受け入れを拒否。
「ネタニヤフ氏の言い訳は受け入れられない。なぜなら、同氏は差別的な法律を持ち込もうとしているだけでなく、氏の発言はアラブ系国民の投票権そのものを脅かした」と指摘している。
ネタニヤフ氏の予想外の勝利をめぐっては、バラク・オバマ（Barack Obama）米大統領も、「この種の発言は、イスラエルの伝統の最も優れた内容に反するものだ」とコメントしている。
■ネタニヤフ氏に組閣要請へ
一方でネタニヤフ氏は23日、総選挙で新たに選出された議員らから半数を超える支持を獲得。
25日にも、新たな連立政権の正式な組閣要請を受ける見通しとなった。
イスラエルのレウベン・リブリン（Reuven Rivlin）大統領は次期首相候補をめぐり、新国会に関わる10政党の代表者らと2日間にわたって会談。
その結果、67議員を擁立している6派がネタニヤフ氏の首相続投への支持を表明し、定数120の国会での支持者が半数を超えることが判明した。
(c)AFP/Hazel Ward
---- 引用以上 ----
NETANYAHU首相が「群れをなして」云々という発言について謝罪したのは、首相の座を維持できる算段がついたからなんだろうか？
あるいは、口だけは威勢のいいOBAMA大統領に「配慮」を示す必要があると判断したからなんだろうか？
いずれにしろ、この謝罪を受け入れるのは、NETANYAHU首相の過去の実績を踏まえれば無理がある話である。
そりゃ、Odeh氏も謝罪受け入れを拒否するわな。
というか、OBAMA大統領の発言（正確には"We indicated that that kind of rhetoric was contrary to what is the best of Israel's traditions"と述べたとか）も相当間が抜けてるかと。
なんせ、NETANYAHU首相の「群れをなして」云々という発言は、（おそらく親イスラエル派の人達は死んでも認めないと思われるが）イスラエルに住んでるパレスチナの人達をイスラエルの多数派の人達がどう捉えてるか、そしてある種の伝統にすらなっているのを示唆してるわけで。
そういう伝統の1つには、イスラエルの対パレスチナ政策を批判すると「敵」と非難されるってのもあるけど。
先日、しばしばNETANYAHU首相を批判してる歌手のノア（Noa：Achinoam Nini）さんが空港でどこかの誰かに「イスラエルの敵」なんて言われた、ってのはその一例と言える・・・。
・Israeli singer Noa threatened for election stance（2015年3月23日 ynetnews.com）
参考までに、2015年3月23日分ynetnews.com『Israeli singer～』から前半部分を（略）
---- 以下引用 ----
Israeli singer and peace activist Noa has said she was threatened and abused when she returned from a trip abroad last week, after the right triumphed in a heated general election.
Known in Israel by her full name of Achinoam Nini, Noa wrote on Facebook that she was heckled by onlookers after arriving at Ben-Gurion Airport from Italy.
"Here's Achinoam Nini... enemy of Israel," she quoted them as shouting.
"We'll deal with you like Geffen!"
Singer and author Yehonatan Geffen was attacked at his home in a village in central Israel on the weekend, after calling Prime Minister Benjamin Netanyahu's March 17 election victory the "Nakba" of the Israeli peace movement.
An anonymous individual attempted to hit him, threw eggs at his house, and called him a "leftist traitor".
At a concert last week, Geffen said that "to everyone who slipped a Likud vote into the ballot box, don't cry when your children die in the next dumb conflict."
"The best thing that came out of the appalling election results we had is the radicalization of attitudes that will bring everyone out their foxholes – including the insane radicals, drunk on victory, who will increasingly show their ugly face, as well as all the good people who were silent until now, like Geffen," Noa wrote in a Facebook post after the attack on Geffen.
"I hope more artists and intellectuals speak out clearly," she continued.
"It's a shame they haven't done so until now, but it's never too late. I'm very sorry about what happened to Geffen, who is an amazing person, and send him my love. But I was very happy to read the harsh words he said after the elections"
（以下略）
---- 引用以上 ----
NETANYAHU首相に対し不満たらたらのOBAMA大統領が、人種や宗派による差別が伝統と化してるイスラエルの実態を必死に隠そうとしてるという理解不能な茶番劇、というオチ。
