2024年で印象に残ったことは、と問われると私は「インフレ」になります。今年は数十年ぶりに物価が継続的に上がったと実感する1年でした。私の世代ですと高校・大学くらいまでは継続的に物の値段が上がっていて、インフレの感覚はあるのですが、それ以来となります。
総務省統計局の資料によると、2020年を100とする消費者物価指数は2022年から上昇し始め、今年11月に至るまで継続的に上昇しています。また今年11月の総合指数は110.0(10%増)となり、前年同月比では2.9%の上昇となっています。インフレは一定期間にわたって物価の水準が上昇し続ける状態を意味するようですから、感覚的だけでなく統計的にもこれは脱デフレで、インフレであるのでしょう。
約30年に及ぶデフレ時代には安くて良い品・良いサービスというコストカット的な企業努力がもてはやされていた面があり、特許業界も同様であったように思います。しかしそれは物価や人件費の上昇が抑えられていた時代の話。インフレ状況下で安易なコストカットを行えば品質・サービスの低下につながり、それが顧客離れを招き、負のスパイラルに陥る可能性があります。
後から振り返ると今年が日本経済の転換点であったと評価される可能性があります。デフレ時代の感覚はいったん忘れ、新しいインフレ時代に適用していかなければならないと思います。