ようこそガンバ
こないだ故郷のお母ちゃんから、まさちゃんに手紙が届いた
電話で、頭の体操にもなるから、手紙書いてや~って言っても、なかなか書いてくれないのに、
そして、こっちが手紙書いても、なかなか返事も来ないのに、
家のポストにお母ちゃんからの手紙が入ってた時、ちょっとビックリやった
でも、突然のお母ちゃんからの手紙、遠くに住んでても、毎日元気なことを祈ってる母だけに、
まさちゃん、わくわくして、封を開けて、読んで見たよ
お母ちゃんは、週に三回ディケアに通っている
大腿骨骨折して、手術して、頑張ってリハビリして、器具を使うと、何とか一人で歩けるけど、何もなかったら、危なくて一人では動けないんよね
でも、お母ちゃんはいつも明るい
もう一人では歩けなくなったことを、ぼやいたこともないし、泣きごとを聞いたこともないな・・・
そんな母が、通ってる施設で、習字を書いてみないか?って、言われたんだって~
「近頃は筆も持って書いた事ないのに、『書けるやろうか、、、』と何とか書いて、
次の週、施設に行ってもどこにも貼ってなくて、どうしたのかな、、、、って思ってたら、施設から電話があって、市の展覧会に出してもいいか?って言われたらしい
お母ちゃんは、このことがとっても嬉しくて、嬉しくて、手紙の文章には、多分、その喜びがあふれるように書き綴られたんだろうな~って気持ちがあふれるように書かれていたよ
『私にとってこの年で習字を展覧会に出してもらえるなんて大変に嬉しいことです』
施設から、その展覧会を見に連れてってもらい、どこの貼ってあるのかなぁ、、、と胸をはずませながら、見て回ったそうだよ
『だんだんと見て行くと有りました、有りましたOOOOえと書いてありました!嬉しく思いました。この俊になって習字を展覧会に出してもらえるなんて一生の私の宝物の思い出になりました』
そして、お母ちゃんは、素晴らしい一日でした・・・と最後に書いてあったわ~
滅多に手紙なんか書かない母が、お姉さんが留守の間に、自分から、便せんを出して書いてくれたらしい
お母ちゃんが、嬉しかったことは、まさちゃんも同じように、とってもとっても嬉しい出来事だったよ~
そして、こないだ、いつも母の世話をしてくれてるお姉さんから電話があった
「おばあちゃん、あの習字の展覧会のときから、ちょっと変化があったんよ」ってね
そんなに大げさなことではないけど、今まで、食事の後、自分の食器をいつもは、お流しに持って行くだけだったけど、あれから、自分で洗うようになったんだって・・・
自分で立ってることも、ちょっと不安定だから、健全な人にしたら、たいしたことでもないけど、お姉さんには、前向きな変化だな~って評価してくれたみたいで、、、
そのことを施設の人に話してくれたら、今回、母の習字や、みなさんの作品を苑として出展するお世話をして下さった方が、涙ぐんで喜んで下さったらしいんよ
お姉さんは、そのこと、まさちゃんに知らせたくて、電話して来てくれたらしい
人間ってね、年をとらなくても、誰かに、認められたり、ちょっとでも褒められたりすると嬉しいもんだよね
嬉しくて、また頑張ってみようかな・・・って、力が湧いてくる
今回、母の作品をあんな形で、出展させてもらえて、普段は、あんまり変化のない母の暮らしに、随分と励みになったみたいで、企画して下さった方に、有難いな~って、まさちゃん感謝した
手紙をもらって、お母ちゃんに電話した
「お母ちゃん、手紙届いたわ~自分から手紙書いてくれるなんて、珍しいね」って、言ったらね
「展覧会に出してもらって、嬉しかったし、すぐ、まさこに知らせんなんって思ってな~」って、電話の向こうのお母ちゃんは嬉しそうやった
高齢化社会の問題が、いつも話題になってる世の中ではあるけれど、苦労してきたお母さんや、お母ちゃんには、もう少し元気で居てほしいな・・・って願ってる
春に三週間ほど、こちらで預かったお母ちゃんを、ちょっと寒くはなってきたけど、またこちらに連れて来てあげようと思ってるんよ
一回、一回、「今度、また来てもらえるかなぁ、、、」って思いながら、お母ちゃんを迎えに行き、送って行く
お母ちゃんが、生きてくれてる間に、まさちゃんは、お母ちゃんのいいとこ、いっぱい勉強しておこうと思ってるんよ
さ~ぁ!明日も笑顔でガンバ
いよいよ、明日から、十一月だね~なんて、早いんやろう、、、
みんな元気出して、頑張ろうぜ
いつも、来てくれてどうも、どうも、ありがとうね