骨折の ギブスそのまま 八月尽
骨折して二ヶ月経って、ようやく少し新しい骨が出てきた。
ギブスが取れて固定バンドになった。
まだサンダルのままだ。
サンダル履きのギブスでは階段は登れるが、降りるのが難儀だった。
暑くて不自由な八月が終わった。
骨折の ギブスそのまま 八月尽
骨折して二ヶ月経って、ようやく少し新しい骨が出てきた。
ギブスが取れて固定バンドになった。
まだサンダルのままだ。
サンダル履きのギブスでは階段は登れるが、降りるのが難儀だった。
暑くて不自由な八月が終わった。
三日居た バッタ捕まえ 植栽に
初日は元気に飛び跳ねていて、捕まえられなかった。
二日目は踊り場にある自転車の奥にいて、捕まえられなかった。
今日は階段にいた。力尽きたのかと思い、摘もうとしたところ跳んだ。
ティッシュで捕まえ、外の植栽に放した。
猫に見つからなくて良かった。
台風の夜 踊り場に虫 生きている
朝どこから入って来たのかわからないが、バッタが階段にいた。
雨宿りをするために入ってきたのだろうか。
幸い猫はいなかった。
夜に帰宅すると、まだ飛び跳ねていた。
幾すじの 滴る音と 風の音
スッカンブルーを見に行ったのは二年前になる。
谷の遊歩道から見上げると、そこかしこから糸のように水が落ちていた。
集まって美しいブルーの流れになっていた。
激しい雨が降り続いている。あの美しい沢は無事だろうか。
辞する機を うかがい閉じる 秋扇
若い頃は飲み会や義理の会合で、帰るタイミングがわからなかった。
今もタイミングはわからないが、密かに消える技を少し身につけた。
退席は早い方がいいかな。