>リアルな人間関係は面倒だが、ずっと一人はさみしい。若い人にとって好きな時だけ、緩くつながれるスナックは、ちょうど良い場所なのだろう
猫からすると今の時代にスナックが人気?ホントかよ!?という感じなんだが…健全な若者(多分…)が繁華街をうろついている、繁華街が盛り
上がっているという話も聞いてないし、何より猫個人としては「ずっとひとり」でも構わんのだがな…それに、賑やかさを嫌う性質だから、固定
料金制のスナックやスタンドなどよりは1杯幾らのショットバーの方が気楽。飲める酒の種類が豊富だし、必要以上に話しかけないバーテンダー諸兄
の奥ゆかしさも好感持てるし…
中高年男性のオアシス「スナック」若い世代も引き寄せる酒場の魅力とは
見知らぬ人にも本音、好きな時に緩くつながる
中高年男性の常連客が多く、入りにくいイメージがあるスナック。近年は若い人も訪れるようになってきたという。どんな魅力があるのか探った。
昨年12月上旬、東京・新橋の雑居ビルにあるスナック「aeru(アエル)」。スナックは初めてという30代の女性2人が店に入ると、ママのウララさん(54)が「いらっしゃい」と笑顔で出迎えた。 ウララさんは2人が島根出身と聞くと、「この前観光で行ったわ」と話し、早速「行ったことある?」と隣の常連客に振る。「あるよ。出雲大社」「私、出雲大社で結婚式挙げたんですよ」と会話が広がる。ウララさんは皆が話しやすいようにさりげなく席を替えるなど気を配っていた。女性の一人は、「初めての人とも自然と会話が弾み、あっという間に時間が過ぎた」と魅力を実感したようだ。 店を訪れた女性2人はイベント企画会社のオンラインスナック横丁文化(東京)がスナックの魅力を紹介しようと始めた入門ツアーの参加者だ。この日は、同じく新橋の「おうち処 はづき」も訪れた。同社代表の五十嵐真由子さんは、「年代や職場の立場を問わず見知らぬ人とも本音を言える場所なので、興味を持つ若者が増えている。参加者の約8割が20代です」と話す。 多くのスナックは、ママの人柄にひかれて常連客が訪れる。ママは、楽しい話には一緒に盛り上がり、愚痴にはじっと耳を傾ける。職場や家庭にはない居心地の良い空間なので人が集まり、客同士も親密になる。日本メンタルヘルス協会代表で心理カウンセラーの衛藤信之さんは「人は、実は身内にこそ本音を話しにくい。話を聞いてくれる適度な距離感の他人がいて、理性を緩ませる酒を提供するスナックは本音をこぼしやすい空間だ」と分析する。
「ママも高齢化し、世代交代が進んで、若いママが増えている」と話すのは、大学教授らで作るスナック研究会(東京)代表で東京都立大教授の谷口功一さん。若者でも入店しやすくなり、近年は若い人にも気軽に来店してもらおうと、完全禁煙の店や、カラオケを置かない店、本格的な料理を提供する店など、「初心者が入りやすいスナック」が登場している。 若者らがひかれる背景についてライフルホームズ総研所長の島原万丈さんは、「孤独を感じる若者が増えているのでは」と分析する。都市部を中心に若い世代の未婚化が進む一方、仕事では昔のような職場の付き合いも減った。SNSを通じた交友関係はあるものの、孤独を感じ「人とつながりたい」と新たな場所を探す若者が増えているという。 コロナ禍に人との接触が制限された反動でその傾向が強くなっているようで、自宅や職場と異なる第三の場所として注目されている。客らからプライベートを詮索されることや社会的肩書を持ち出されることはなく、店でしか会うこともないため、人間関係の煩わしさがない点も現代の若者気質に合っているという。 島原さんは、「リアルな人間関係は面倒だが、ずっと一人はさみしい。若い人にとって好きな時だけ、緩くつながれるスナックは、ちょうど良い場所なのだろう」と話す。
社交の場のような機能
スナック研究会では、スナックを、経営者のママがカウンター越しに接客して酒と会話を提供する店と定義する。軒数は年々減少しており、同研究会によると、2021年時点では約5万軒で、13年と比べて半減した。減少の一方で、地域コミュニティーの社交の場のような機能に着目し、新たに開店させたり、復活させたりする例もある。 人口約5500人の北海道新得町のスナック「f」は、住民が主導し、新装開店につなげた。町内のスナックが閉店した際、地元建設会社の社長が、「店がなくなれば地域の衰退が進む」と店舗を購入し、町の補助金で改修した。代わりのママも探し、帯広市から移住した中原綾奈さん(35)がママになることで開店にこぎつけた。中原さんは、「中高年だけでなく、若い人や町外の人も足を運んでくれて交流する場になっている。地域の活性化につながれば」と期待する。
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