極めるという事

　世の中いろんなスポーツがありますが、国内の試合・大会よりもむしろオリンピックなどの世界大会のほうが俄然盛り上がりを見せます。　但し、そうした華々しい舞台に立てる人間はほんの一部であり、ほとんどは一般の競技者として人生を終える人です。

　そんな中でも自分の人生を賭けて、競技のみならずその競技に携わった者としてそれ以上の目標を胸に日々戦っている人もいます。外国ではかなりそういった深謀遠慮の持ち主がいますが、日本にも僅かではありますがそんな理想を持ったアスリートがいます。

　卓球の四元奈生美さんという方をご存知でしょうか？（競技外の画像はこちら）
近年、アスリートとしての競技人生だけでなく、卓球の「暗い・地味・野暮ったい」など偏った負のイメージを払拭すべく、まずはビジュアル面から改革を唱え、自らデザインしたウェアを纏い実行している選手です。ここ数年はメディアでその様子がよく取り上げられてますので、だいぶ知名度が上がってきていますが、個人的にほんとよく頑張っているなぁと思います。

　四元さんは現役選手であり、なんと会社（個人事務所）の社長さんでもあります。主にセルフプロデュースの斬新な衣装のデザインや卓球に関したイベント企画（子供や初心者向けの卓球教室・ミニ大会）などに携わっているとの事。
最初は関係者にもかなり異端視されその前衛的な考え方には賛否両論あったそうですが、次第に世間にも関係者にも理解されてきたことで、もしかしたら卓球界の救世主（Ping pong Jeanne？）になるのでは？と少なからず期待されているようです。
　
　彼女に関しては私は一昨年くらいまでどんな人なのかあまり知りませんでした。その後スポーツ紙や雑誌・ＴＶ番組などで、若いのにしっかりとしたビジョンを持ち、常に己だけでなく周囲も盛り上げようとする真摯な姿勢を知ってとても感心したものです。　
　
　まだ世間では物珍しさゆえ、何かとファッションの話題だけが取り上げられやすい面もありますが、その小柄な体（※身長150㎝との事）からあふれんばかりの情熱を放つ現役アスリートであることも忘れてはいけません。引退後に指導者やプロデューサー的存在になる人は多いものの、現役であってもそれに取り組むのは素晴らしい事だと思います。

　メディアは事あるごとに人気選手ばかりを追いかける習性があります。どんなスポーツの選手でもいいんです。四元さんのような裏方でも活躍している人も大いに取り上げてもらいたいものです。
（ちなみに四元さんはちゃんと実績もある選手であり、アマチュア時代も含め国内大会では上位にランクされ、あの福原選手よりも前にＣ国のプロリーグで競技した経験の持ち主でもあります）
　
　とかくどの道でも人と違った考えを持つ人間は誤解や苦労が絶えないものですが、それに負けずに立ち向かい壁を乗り越えた人が先駆者と呼ばれるのでしょうね。

追記：以前我が家のオモニは、四元さんが映っていたＴＶの一シーンを見て一言…
「あ、この子知ってる！　たしか…千秋だったわよね？」
とお見事なまでに勘違いしてました。（ちなみに千秋はこちら）
ぶっちゃけ、そんな似てないじゃん！