ファミリー メンタル クリニック

児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
要するにひとりごと・・・

学校恐怖症になりそうだよ、こりゃ

2015年10月17日 | 児童精神医学
かつて登校拒否と言う言葉を使っていた。いつの間にか,不登校に置き換わった.
だがアメリカでは1950年代から 学校恐怖症School Phobia 、 そんな診断名があった。
日本では戦後復興期だ.

さて、21世紀になり15年も経つが,このままだと 学校恐怖症の児童が多発しそうである。

例えば、遊園地でジェットコースターでも何でも良いが、事故が起きて子どもの死者が出たら大事件だ.
ジェットコースターが止まっただけでもニュースとなる。

ところが、運動会のピラミッド、難しい組み体操だけでなく
なんとムカデ競走でもケガ人が全国で数100人単位でいるようだ。
ピラミッドでは頚椎損傷の重度な事故が起きている.
その子どもの一生が台無し.
言葉は悪いが,1,2年に1回の学校行事で命まで危ういなんてことは想像できない事態だ.
極端な言い方をすれば、運動会をしなかったからって学校教育で何か困る事はあるのだろうか?

運動会で、特に組み体操で,毎年,これだけ重症な児童がいて、ニュースにさえならない。(ならなかった、しかし今年,来年からは変わってくるだろう)
今回 動画も含め中学校でのピラミッドの事故が大々的に報道された.


民間の子どもに対する施設で、重症の事故が起きると損害賠償が起きる.
ニュースで全国版でバッシングされる.
社会的制裁が果たされる.

しかし、教育現場では違うようだ.
感動を与えるために,一体感を覚えるために,必要だと言う理屈なようだ。
学校は中国雑伎団の要請書ではない.

例によってPodcastで法律学者木村草太氏が出演し,運動会組み体操事故裁判で,危険が排除できる範囲内での組み体操意外は認めらない。
要は,現在の9段とかは危険であり認められない、と判決が出ている.
恐らく5段が限界だろうと司法判断を下している。

体育で何が危険で、何が安全かを教える事も大切だろう.
そして裁判所の判決に従う,法治国家の在り方も。(ただし現内閣では放置国家なので、それを模範にする訳にはいかないのだが)

学校運動会で大けがが起きる.
去年負傷した先輩方の努力に報いるためにも,今年こそは頑張ろう・・・・
おいおい、戦時中かよ・・・とぼやきたくなる.

そんなに 感動が欲しいなら,組み体操ピラミッドは PTA行事にすれば良い。
今年も保護者のピラミッドです。
参加希望の保護者の方はご参加下さい!

きっと、毎年救急車が運動場に20往復くらいする事になるだろう。

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