ファミリー メンタル クリニック

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沖縄県特別支援高等学校では特別支援教育が受けられないのだろうか?

2015年01月09日 | 児童精神医学
相変わらず人騒がせのタイトル失礼します。

かつて養護学校だったが、特別支援教育が開始されて特別支援高等学校と名称が変更になった。
小学校,中学校で特別支援教育を受けている子たちの進学先と考えるのが、名称からすると妥当に思われる。
そう、思う事を責められない。

いつからか分からないが、特別支援高等学校を受験するには,医師の診断書が必要になってきた。
今では受験するの療育手帳が必要だと言うことになった。

さて、話を小学中学で特別支援教育を受けてきた子に戻す.
おおざっぱにいって1割が特別支援教育対象と言われることさえある。
ところが、残念ながら,教師達も特別支援教育に対しては試行錯誤で、担任しているその1年をどうやりくりするかで精一杯だ.

小学校を卒業する前に、LDと診断を受け,中学校で漢字が読めない・書けないことを申し送りしたいという親切な教師もいた。
親切な先生だが、この子に6年間学校はLDの可能性を考えて学習指導をどんな風にして来たのだろうかと素朴に思うのだ。

そんな風に,学習としては、通常の県立高校に合格する程度の学力をつけることができないまま中学を卒業していく子たちが少なくない。
では、この子達の受け皿はどこだろう。
普通に考えると特別支援教育を受けているのだから 特別支援高等学校だろうと考えるだろう。
しかし、特別支援教育を受けていても,IQは標準的で問題ない子たちが圧倒的に多い。
この子達は,ADHD ASD LDと診断されても(重複があっても)沖縄県では療育手帳に該当しない。

お役所仕事なので療育手帳がないと、特別支援教育を受験することさえ出来ない。門前払い.

H26年度(年度だからH27年3月の試験)からは、療育手帳がなくても、受験できる特別支援高等学校や分校での学籍が増えるようだ。
しかし、特別支援教育を中学校で受けている生徒と,高校の募集人員がマッチしない。
通常の県立高校の倍率よりもずっと高いのだ.変な話だけど.
勉強が出来る子が,高い倍率で受験するのは分かるが,勉強が苦手な子たちが高い倍率をクリアしなきゃいけないというパラドクスが生じている.

特別支援教育が始まって、何年経つか、計算しようとも思わないが,小学校中学校の教師は,この子達が高校入学試験を受けないといけない現実に、もっと早く動いて欲しい。
そして、受け皿が少ないのなら,自分が担当している子ども達が進学する高校の門戸を広げるように教育庁と交渉して欲しい.
これは教師・保護者の仕事.

俺の様に宝くじが当たったらスペインに移住することを夢想するような人間の考えることではない。


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