『はいっ、こちら林業普及スタッフです!』

島根県庁林業課林業普及スタッフからのお知らせ

樹木の年輪を生かした時計です。

2005年11月29日 | 森林・林業関係の情報
雲南市吉田町には、写真のような樹木の年輪を生かした時計やテーブル、盆などを製作しておいでになるグループがあります。グループのメンバーは3名で、その代表の方のお宅横の展示室内で写真を撮らせていただきました。 この時計はヒノキの丸太を円盤状に輪切りにし、乾燥させた後、加工したものです。輪切りにすると割れが発生しやすいのですが、中山間地域研究センターと林業普及員が連携をとって、割れの発生しにくい方法を試 . . . 本文を読む

燻煙熱処理したコナラ丸太です。

2005年11月25日 | 森林・林業関係者の皆さまへ
コナラは本県内に広く分布しており、本県民有林の広葉樹蓄積のうち約34%にあたる994万 m3を占めております(平成14年度末現在)。 かつては薪炭材として主要な樹種であり、「マキ」「ホーソマキ」などの方言で呼ばれていました(沖村義人著「樹木の島根方言」より)。 コナラは気乾比重が0.75程度で重厚な材質であることや乾燥による割れや狂いが生じやすく実用性に欠けるといった理由から、現在は比較的小径の丸 . . . 本文を読む

中山間地域研究センターのペレットストーブ運転中です。

2005年11月24日 | 森林・林業関係の情報
11月も残りわずかとなり朝晩冷え込むようになりましたが、飯南町にあります中山間地域研究センターでもペレットストーブの運転を開始しております。 木質ペレットは、樹皮や端材あるいは間伐材等を原料とし、これらを粉砕、乾燥・調湿した後、高温・高圧下でペレット化した木質固形燃料で、着火性に優れています。 現在使用しております木質ペレットは、木の皮を含まないホワイトペレットです。まだ、県内にペレット生産設備が . . . 本文を読む

木表と木裏

2005年11月21日 | 森林・林業のものしり博士
「木材は樹心から遠い方の面を木表といい、樹心に近い方の面を木裏という。針葉樹の場合、木表の面に現れる節は木裏の面に現れる節より大きいが、その数は少ない。木表の面は光沢も良く、逆目が立ち難いので、見え掛かりになる面に木表を出すように使うのが普通である(以上は全国林業改良普及協会発行「林業技術ハンドブック(1998)」からの抜粋です)。 皆さんは例えば住宅の床にスギ板を施工する場合、木表と木裏のどちら . . . 本文を読む

木は乾かしてから使ってね(床材の例)。

2005年11月18日 | 森林・林業関係者の皆さまへ
もう何年も前の話になりますが、自宅を建てるとき、ある工務店の営業の方に床材は建材ではなく無垢板を使って下さいと依頼したら、「それは考えられたがよいですよ。縮んだり狂ったりしますので・・・」という話をされました。確かに工務店の立場では、引き渡し後に板が収縮して隙間が生じ、クレームにつながることは避けたいという気持ちがあってのことと思われました。 でも、使う場所の温湿度にあった含水率まで予め乾燥してお . . . 本文を読む

ヒノキ心抜き材加工中です。

2005年11月17日 | 森林・林業関係者の皆さまへ
浜田市弥栄町にある財団法人では、先日人工乾燥が終了しましたヒノキ心抜き材を加工中です。 現在、写真のように、心抜き材4本を合わせて1枚のパネルとするための幅はぎ加工(幅方向に接合する加工)が終了したところです。だんだん最終製品に近づいてきました。 また、機会がありましたらご報告いたします。 . . . 本文を読む

木炭精煉計です。

2005年11月15日 | 森林・林業関係者の皆さまへ
木炭精煉計は木炭表面の電気抵抗を測定し、木炭の炭化の程度を知る計器です。炭を焼くときには炭化の終わりに精煉という、高温の熱処理を行います。この精煉の程度で木炭の品質は異なります。精煉を行いますと、木炭のガス分は少なくなり、炭素の量が増し、炭は硬く締まり、良い炭になります(以上は木炭精煉計の説明書からの引用です)。 木炭精煉計の示度は1~9まであり、通常、白炭の精煉度は0で、黒炭は1~9まで分かれて . . . 本文を読む

木造住宅は地球温暖化防止に貢献しています。

2005年11月13日 | 森林・林業関係の情報
木材は環境調和型の循環利用ができる資源であり、例えば、森林から生産された木材は住宅部材として利用され、耐用年数を過ぎた後ボード等に再利用したり、木質バイオマス燃料として使用することもできます。このように木を余すことなく段階的に利用しようとする考え方を「カスケード利用」と言います。 このカスケード利用の過程で、私達の住む木造住宅にはどの程度の二酸化炭素がストックされているのでしょうか?以下に試算して . . . 本文を読む

ペレットストーブが導入されました!

2005年11月10日 | 森林・林業関係の情報
このたび、島根大学生物資源科学部 西野吉彦教授研究室所管林産加工場内に写真のペレットストーブが導入されました。 11月10日午後、デモンストレーションがあり、明々と燃え上がるペレットストーブの炎の前で、西野先生の説明がありました。 今回のデモの主催は島根大学、共催は島根の自然エネルギーの利用をすすめる会です。 木質ペレットも燃焼段階で二酸化炭素を排出しますが、これは樹木の成長過程で吸収されたもので . . . 本文を読む

ヒノキ心抜き材の人工乾燥終了しました。

2005年11月09日 | 森林・林業関係者の皆さまへ
 浜田市弥栄町にある財団法人では、「ヒノキ間伐材の心抜き加工中です。」でご紹介しましたヒノキ心抜き材約400本の人工乾燥を11月7日に終了しました。 写真は乾燥機から出庫した時のものです。心抜き加工の効果から、材表面の割れも発生せず、含水率9~11%に仕上げることができました。ここまで乾燥できていれば、施工後の材の収縮等の心配はありません(過去の施工実績から考えまして)。 なお、乾燥スケジュールは . . . 本文を読む

島根県産の「マツタケ」です!

2005年11月07日 | 森林・林業関係の情報
 津和野町産の「マツタケ」です。今年の秋は、東北地方から豊作が伝えられ、中国地方でも豊作が期待されていましたが、西日本では10月に入ってからも気温が高く、降水量が少なかったため、例年にない凶作となったようです。  津和野町でも11月に入ってからようやくまとまった収穫がありましたが、収穫量は例年の10分の1程度ではとの声も聞かれています。当然、お値段も例年より高くなっています。 . . . 本文を読む

「スギ床材へのオイルフィニッシュ塗装体験を行いました」へのコメントにお答えします。

2005年11月07日 | 森林・林業関係者の皆さまへ
コメントいただきましてありがとうございます。 五感を介した木材の快適性などの研究で最も進んでいますのは、独立行政法人森林総合研究所(茨城県つくば市松の里1)です。ここの樹木化学研究領域 宮崎良文生理活性担当チーム長にお問い合せいただければと思います。 以下のアドレスが生理活性チームのホームページへのリンクです。ご覧下さい。 http://ss.ffpri.affrc.go.jp/labs/kas . . . 本文を読む

スギ床材へのオイルフィニッシュ塗装体験を行いました。

2005年11月05日 | 森林・林業関係者の皆さまへ
今日11月5日は、県民の森で「森の手入れ研修(間伐編)」がありました。 普及員の私は、午前中の時間を頂き、研修生の方に「木材と環境」をテーマにお話しさせて頂きました。その後、表記の体験をしてもらったのですが、この目的は木材を床材に使用する場合でも、その塗装の仕方によって、木材の良さが生かされたり消されたりすることがあるため、スギ床材の良さを生かす塗装方法として、自然の植物油を原料とした自然塗料を使 . . . 本文を読む

島根県の森林の炭素蓄積量は?

2005年11月04日 | 森林・林業のものしり博士
○森林はCO2を吸収し、炭素を固定して成長します。 ○木材の主成分はセルロース、ヘミセルロース、リグニンであり、これらを構成する元素のうち炭素が50%を占めています。 ○森林の炭素蓄積量は以下の式で算出できます(松本光朗:日本の森林による炭素蓄積量と炭素吸収量:森林科学33,2001,10より)。  炭素蓄積量=幹材積×拡大係数×容積密度×炭素含有率   ここで、拡大係数は針葉樹:1.7,広葉樹 . . . 本文を読む