『はいっ、こちら林業普及スタッフです!』

島根県庁林業課林業普及スタッフからのお知らせ

木は乾かしてから使ってね(床材の例)。

2005年11月18日 | 森林・林業関係者の皆さまへ
もう何年も前の話になりますが、自宅を建てるとき、ある工務店の営業の方に床材は建材ではなく無垢板を使って下さいと依頼したら、「それは考えられたがよいですよ。縮んだり狂ったりしますので・・・」という話をされました。確かに工務店の立場では、引き渡し後に板が収縮して隙間が生じ、クレームにつながることは避けたいという気持ちがあってのことと思われました。
でも、使う場所の温湿度にあった含水率まで予め乾燥しておけば、施工後の狂いは最小限であり、大きな問題にはならないと思います。
試しに、ヒノキ板材の寸法変化の例をあげてみます。

(例)ヒノキ材の板幅150mm、含水率20%の板目板を床に施工して、含水率が10%になった場合、その隙間はどれくらい生じますか。
 含水率が20-10=10%減少することになり、ヒノキ板目板の含水率1%当たりの収縮率は0.21%ですので、隙間は以下のとおりになります。

 150×(0.21/100)×10=3.15(mm)

従いましてこの例の場合ですと、使う場所の含水率10%に予めきっちり乾燥しておけば、3mmほどの隙間は発生しないことになります。

最近はきっちり乾燥した地元の無垢板で施工される工務店さんも増えてきているようです。皆さんも床材には乾かした木を使って下さいね。

なお、余談ですが我が家のリビングはヒノキ無垢板で施工してもらいました。写真は我が家ではないですが、ヒノキ無垢板を施工した住宅です。


最新の画像もっと見る